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散歩の三十四話 ちょっとしたマジックショー

 サウスランド辺境伯様との話し合いの翌日、休息日なので朝の訓練が終わったらフリータイムとなる。

 実はスーの持ち物が少ないので、街に出て服などを買いに行く事に。


「シロの分も含めて買いに行こうか?」

「うん!」


 お金も少し溜まったし、皆で街に出かけます。


「いらっしゃいませ。あら、今日は可愛らしいお嬢様をもう一人お連れですね」

「この子の服を一式見ていただけますか?」

「畏まりました」


 この間と同じ服屋に行き、スーの服を見てもらう。

 ついでといった感じで、シロとアオもスーの後についていった。

 さて、女性の買い物は長くなるのが定番なので、何か時間を潰そうと思ったら……


 じー。

 じー。


 店のカウンターから僕の事を見る視線が。

 この店の子どもかな?

 小さな男の子と女の子が、僕の事を見ている。


「二人はどうしたのかな?」

「ここでお留守番しているの」

「お兄ちゃんは?」

「一緒にきた人が服を選んでいるから、お兄ちゃんは待ってるんだよ」

「「そーなんだ」」


 どうやらお店の子どもらしい。

 二人は僕の所にトコトコとやってきて、興味深そうに僕の事を見上げていた。


「お兄ちゃんは冒険者なの?」

「そうだよ、魔法使いだよ」

「「すごーい!」」

「何か魔法見せて!」

「こんなのはどうかな?」

「「すごいすごい!」」


 二人は僕が魔法使いだと知ったので、魔法をリクエストしてきた。

 僕は光の玉を出して、くるくると二人の周りでまわして見せた。

 光の玉の動きを見て、二人とも小さい子どもっぽくはしゃいでいる。


「他には何かないかな?」

「ないかな?」

「じゃあ、更に魔法の玉を増やすよ」

「「おおー!」」


 今度は複数属性の玉を発動させて、色々な色の玉をくるくると動かす。

 もう、二人の目は光の玉の事をキラキラと見つめていた。

 子どもはこういうのが好きそうだな。


「シュンさんお待たせしました」

「お待たせ!」

「うちの子の相手をしてもらってすみません」

「いえいえ、僕もちょうどいい暇つぶしになりました」


 と、ここで女性陣が、カウンターに戻ってきた。

 二人とも、そこそこの量の服を選んだようだ。

 おかみさんは、僕が子どもの事を相手してくれた事に対して感謝の言葉を言っていた。

 僕も魔法の良い訓練になったし、全く問題はなかった。


「「バイバーイ」」


 子どもたちに見送られながら、僕達は服屋を後にした。


「すみません、私の服まで買ってもらって」

「ありがとー!」

「元々シロの分はお金を出す予定でしたし、ついでです。スーはまだ手持ちも少ないし、気にしないでね」

「はい、有難う御座います」


 そこそこの出費だったけど、今週はガッツリと稼いだので手持ちはあるのだ。

 もう少し頑張ってお金を貯めて、魔法使い用のマジックバッグを買うようにしよう。

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