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散歩の三百三十三話 変装

 僕とアオは、夕食を終えると直ぐに巡回をする準備を整えます。


「シロも一緒に行くよ」

「フランも」

「ホルンも」


 ここで、やはりというかシロ達も一緒に行きたいと言い始めました。

 夜遅いし、屋敷で何かあった時の対応に回って貰おう。


「今夜はスー達も一緒じゃないんだよ。シロ達は、屋敷で何かあった時の為にいてね」

「「「うん……」」」


 シロ達も渋々といった感じで、納得してくれたみたいです。

 僕は、三人を纏めて抱きしめてあげました。

 アオも僕と一緒に、三人を抱きしめています。


「じゃあ、後はよろしくお願いします」

「ええ、任せて下さい」


 僕は、スーにシロ達を任せて屋敷を後にしました。

 僕は、直ぐに探索魔法を展開します。


「やっぱり動きがあったか……」


 屋敷を監視していた者が僕とアオの後をついて行き、更に別の者が何処かに走っていった。

 僕はアオと顔を見合わせて、僕が街をふらふらしてアオが何処かに行った者を追いかけていった。


「上手く距離を取りながら、物陰から僕を監視しているのか。また、全て筒抜けだけどね」


 広場の方にゆっくりと歩いている僕の背後には、一人また一人と人が増えていきました。

 僕の事を殺すつもりでいるのかな?

 僕も、こっそりと魔力を溜め始めました。

 そして、広場に到着します。


「お疲れ様です」

「これはこれは、お疲れ様でございます」


 僕が広場に到着して警備している兵に話しかけると、兵も気さくに話しかけてきました。

 広場を警備している兵は全部で四名、全員が屈強な獣人だ。

 実は今までに何回も収穫祭の準備で顔を合わせているので、僕と兵は顔見知りが殆どです。


「流石に明日からなので、心配で来てみました」

「ははは、その気持ちは良く分かります。私も収穫祭の成功を祈っていますので」


 僕は兵と気さくに話しながらも、後ろに隠れている人物の様子を伺っています。

 全部で五名か、これなら一瞬で終わりますね。

 僕は、兵にしーっと、人差し指でちょっと黙るようにジェスチャーをしました。


「さあ、隠れているのは分かっているのだから、素直に出てきた方が良いよ」


 僕が物陰に隠れている者に声をかけると、反応があった五人が素直に出てきました。

 僕は予想通りだったので驚いていなかったけど、警備をしている兵はとっても驚いていました。


「なっ、我軍と同じ格好をしているぞ!」


 そう、現れたのは人族で、辺境伯兵と同じ格好をしていました。


「木を隠すには森って事ですよ。兵の格好なら街の人も不審に思わないし、ましては警備を厳重にとしているので街を歩く兵の数が増えてもおかしくないんですよ」

「そっか、だからこの前の襲撃でも不審者はいなくて不意打ちを食らったというわけか」


 一連の広場での出来事も、これなら納得がいく。

 同じ兵なら油断させて背後に忍び込む事もできるし、確認の為にと設備に接近するのも容易だ。

 屈強な獣人兵が簡単に倒されるはずがないと思ったので、怪しいなと思っていたんですよ。

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