散歩の二百七十二話 必要な物を買いにいこう
西の辺境伯領への出発も近づいてきたので、今日は必要な物資を買い込みます。
因みにフィーナさんは、シルビアさんと一緒にお出かけをしています。
二人も、とても仲良くなりましたね。
「じゃあ、お菓子を買いに行きましょうか」
「「「おー!」」」
「待て待て待て、お菓子は最後ですよ」
「「「「えー」」」」
君達、いきなりお菓子はないんじゃないかな?
流石にアオも、少し呆れて見ていたぞ。
「普通の食事から買っていくよ。朝食抜きにならないようにね」
「それは大変だ!」
「いっぱいパンを買わないと」
「お腹ペコペコになっちゃうよ」
ご飯大好きなシロ達は、朝食のパンが食べられないと思って急いでパン屋さんに向かいました。
「じゃあ、好きなパンを五つ選ぼうね」
「「「はーい」」」
道中寄った領地などでパンを買う事を考えても、五日分はあって問題ないでしょう。
お米とかも手元にあるので当分は何とかなるけど、何かあった事を考えておいた方が良いですね。
勿論パンだけでなく野菜も購入していきます。
オーク肉が手元に沢山あるので、お肉は当分不要かな。
「次は服を買おうか。フランとホルンも少し体が大きくなったし、新しいものにしようね」
「「わーい」」
元々フランとホルンは保護した時はやせ細っていたけど、今は随分と子どもらしい体格になってきました。
フランはまだまだ小さいけど、ホルンはちょっと大きくなってきています。
シロの分も合わせて、夏秋物の服を買っていきます。
「念の為に、薄い羽織るものを買っておこう。朝晩は寒い時もあるからね」
「では、それは私が選びますね」
スーも、フランとホルンの服を選んでいます。
女の子なのだから、お洒落させてあげないとね。
テントとかは持っているし、土魔法で作ったドームも使えるから大丈夫。
とりあえず必要な物はこんなもんかな。
「じゃあ、今度こそお菓子を買いましょう」
「「「おー!」」」
そして、リミッターの外れた女性陣によって次々とお菓子が買われていきました。
しかも僕に預けると食べられない恐れがあるから、アオのアイテムボックスに収納するという徹底ぶりです。
本当に女性陣は甘いものが大好きですね。
こうして、出発する分の買い物は無事に完了です。
「何か市場で大量にお菓子を買っていく集団がいたらしいが、シュンは何か知っているか?」
夕食時に辺境伯様にこう言われてしまい、思わず答えに窮した僕でした。




