散歩の二百六十七話 祝勝会の終わり
「ふう、こんなもんだろう」
「じゃあ、連行していってね」
「は、はい」
身ぐるみ全てをはがされた魔法使いを、兵が連行していきます。
これから魔法使いが持っていた魔導具の分析がおこなわれますが、そこは辺境伯家にお任せですね。
「パールちゃんとアオちゃんが戻ってきましたわ。パールちゃんがゴブリンを一杯吸収してパワーアップしたそうですわ」
「そうなんだ! 光魔法が使える様になったって」
「アオが新しい魔法の使い方を教えるってよ」
「ホルンも光魔法覚えたいなあ」
フィーナさんは、シロ達と一緒にゴブリンを吸収しまくってパワーアップしたパールの事で話をしていました。
聖魔法に加えて光魔法が使えれば、パールも更に強くなるでしょうね。
「丁度終了にしようとしたタイミングで良かったのう。皆には協力感謝する」
「いやいや、流石は辺境伯様です。儂以上の動きで魔法使いを叩きのめすとは」
格闘家の人と辺境伯様が和やかに話をしているけど、今日はこのまま流れ解散になるそうです。
僕も普段着ない服を早く脱ぎたいな。
そういえば、シロとフランはドレスを着ても良い動きだったな。
もしかしたら、辺境伯夫人様が動きやすいドレスにしたのかも。
という事で、祝勝会は無事に終わったので来賓客はあてがわれた客室に向かいます。
「今日は皆でフィーナお姉ちゃんの部屋に泊まるんだ!」
「皆一緒なんだ!」
「一緒に寝るの」
パール談話をして盛り上がっていたフィーナさんとシロ達は、そのままフィーナさんの部屋にお泊りみたいです。
「フィーナさん、シロ達の事をよろしくお願いします」
「ええ、任せて下さいな」
フィーナさんもニコニコしながら応えていたので、夜は皆でお喋りタイムですね。
まだ元気いっぱいのシロ達と別れて、僕も部屋に戻ります。
因みに、スーはシルビアさんと一緒に寝るそうです。
さて、北の辺境伯領の一番のイベントは終わったので、もうそろそろ次の西の辺境伯領に向かう予定を立てないといけないな。
今日はもう遅いから、明日スーと今後の事について話を詰めないといけないな。