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散歩の二百十八話 アオの出番が近づいてきました

 僕の予想以上に、武道大会の予選はとても白熱しています。

 因みに、何となくこの人が勝つんじゃないかなって思っている選手が勝ち上がっています。

 観客の声援から分析するに、今の所大きな波乱は起きていないようです。


「はい、焼きそばパンですよ」

「こっちはフルーツサンドイッチだよ」

「スライム焼きもできたよ」


 一方、屋台は相変わらず大忙しです。

 パンもやっと届いたので、本来のラインナップに切り替えています。

 しかし、試合が白熱して手に持って食べられる物を探しているのか、屋台のお客さんが途切れません。

 お陰様で、かなりの売上になりそうです。

 とはいえ、そろそろアオの出番なので、多めに焼きそばパン用の焼きそばを作っていきます。

 

「シュンお兄ちゃん、そろそろアオの出番だよ」

「了解。じゃあ、休憩中の看板を出すか」


 シロからも急かされたので、僕は看板代わりの木の板に文字を書き込みます。

 よし、できたっと。

 店先に看板を出すと、買い物客が看板をジロジロと見てきました。


「お、何々? 只今店員が武道大会出場中の為、屋台はお休みです。あんちゃんが大会に出場するのかい?」

「いえ、僕はサポートです。大会規定で試合に出れないので」

「おー、そうか。あんちゃんは、大会規定に引っかかる程強いのか」


 焼きそばパンをもぐもぐと食べているおっちゃんは、どうも大会規定の事を知っていた様です。

 すると、シロがおっちゃんに説明し始めました。

 

「大会にはね、アオが参加するんだよ!」

「このスライムかい? 何か焼き物を作っていたスライムだよな?」

「そうだよ。アオは魔法も使えるし、とっても強いんだよ」

「ははは、そうかい。テイマーが従魔を戦わせる事はあったが、スライムは初めてだな。頑張れよ」


 おっちゃんの応援に、アオも触手を振って応えています。

 そして、僕達がいない間は侍従も休みです。

 とはいえ、店番がいなくなると盗難の恐れが出てくるなあ。

 すると、侍従の責任者が僕に声をかけてきました。


「シュン様、我々も交代で休憩を取りますので店番はお任せ下さい」

「すみません、宜しくお願いします」


 とても有り難い申し出だったので、お願いする事に。

 すると、侍従の責任者が僕にあるお願いをしてきました。


「シュン様、この二名を一緒に連れて行ってくれませんか? 他の者はこの屋台からでもステージが良く見えますが、この二名は少し背が低いもので」

「全く問題ありませんよ」

「「宜しくお願いします」」


 侍従の責任者からお願いされたのは、シロよりも少し年齢が上なのでまだ背が低い。

 アオも店員仲間なので、宜しくと触手を振っています。

 シロ達の準備も整ったので、先ずは治療用のテントにいるスーの所に移動します。


「スーお姉ちゃん、来たよ!」

「シロちゃんおまたせ。では、行ってきますね」


 スーはテント内にいる人に声をかけてから、僕達の所にやってきました。


「スーお姉ちゃんは忙しい?」

「少し忙しいわ。さっきは、酔っ払いが喧嘩して運ばれて来たのよ」

「えー、そうなんだ」


 スーも中々忙しそうにしているなあ。

 しかし、酔っ払い同士の喧嘩か。

 熱戦を見てヒートアップする気持ちはわかるけど、程々にしましょうね。

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