散歩の百八十七話 明日の予定は?
着替えを終えた僕達は、食堂に集まります。
これから明日の予定を確認します。
「スーは、北の辺境伯様の娘さんにお土産を買うんだよね?」
「はい。できれば早めにお土産を買おうと思っています」
元々子爵領に寄った理由は、スーが北の辺境伯様の娘さんに旅のお土産を買う為だった。
スーも、目的のお土産は明日早めに買うようです。
「だったら、午前中の内にお土産を購入しようか」
「そうですね。では、午前中にお土産を購入します」
「シロもお土産買うよ!」
「「お土産買う!」」
「じゃあ、皆でお土産を買いましょうね」
「「「うん!」」」
シロ達も一緒にお土産を買うというので、午前中の予定は決定です。
確か北の辺境伯様の娘さんはシロと同じ年だったから、良い友達になれるかもしれないな。
「夕方は領主様の屋敷に行くから、遊ぶにしても遅くならない様にしないといけないね」
「そうですね。湖では観光船が出ているらしいので、観光を楽しみたいです」
「おー、お船に乗りたい!」
「「船に乗る!」」
「じゃあ、湖で観光船に乗るか」
「「「やったー!」」」
いつの間にか観光パンフレットを手にしていたのか、スーは観光船に乗りたいと言ってきた。
船に乗るのはこの世界では初めてだし、何となく面白そうだ。
こうして明日の予定が確定した所で、スタッフが玄関ドアを叩いて来訪を知らせた。
「皆様、お待たせいたしました。夕食の準備ができました」
「「「おー!」」」
専用のマジックバッグに作った料理が入っているらしく、どんどんとテーブルの上に料理が並んでいきます。
シロ達はテーブルの上に並んだ豪華な料理を喜んでいるけど、思ったよりも豪華すぎじゃない?
「あの、気のせいかもしれませんが料理が豪華ではないですか?」
「実は副支配人が料理人に料理を作らせる為に、勝手に食材を頼んでたんですよ。料理人も副支配人の事を嫌っていましたし、食材をダメにしてはいけないと皆さんの分の料理を豪華に作ったみたいです」
おお、副支配人は食材も勝手に発注していたのかよ。
というか、料理人を含めたスタッフは、副支配人の事を嫌っていたんだなあ。
ここはありがたく料理を頂こう。
「明日は朝食と昼食は個別にとりますので、夕食だけお願いします」
「畏まりました。後ほど、食べ終えた食器を回収にまいります」
「分かりました。よろしくお願いします」
明日の食事予定を伝えた後、スタッフは管理施設に戻っていきました。
食べ終えた食器は、あとで洗って生活魔法をかけておこう。
先ずは、目の前に並んだ料理を食べることにしよう。
シロ達が今か今かと待ちわびているのだ。
「じゃあ、夕食を食べようか」
「「「わーい、おいしーよ!」」」
テーブルに並んでいるのは、この領地特産の魚料理です。
昼食も魚料理だったし釣りでも魚を食べていたけど、シロ達には関係なさそうです。
おいしそうに魚料理を食べています。
「流石は貴族向けの料理だな。上品な味ですね」
「ええ。でも、昼食の魚料理も良かったですよ。やはり、魚自体が新鮮なのでしょうね」
調理の腕もあるけど、やはり素材が新鮮なのもおいしい料理につながっているんだな。
コテージに泊まる前に色々あったけど、最後はいい感じで終える事ができました。




