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散歩の百七十七話 旅の再開

 屋敷を出た僕達は、その足で馬車乗り場に向かいました。

 はあっ、とため息が出る面会だったなあ。

 早くこの領地から出たいなあ。


「おお、にいちゃんか。随分と大活躍だったらしいな」

「まあ、色々ありましたよ。本当に色々ありました」


 僕達が馬車乗り場に着くと、昨日馬車の御者を勤めていたおっちゃんが兵と一緒にいました。

 昨晩から本当に色々な事があって、皆ヘトヘトですよ。

 すると、兵が心配そうに僕達に尋ねてきました。

 きっと、あの馬鹿との話し合いの件だろうな。


「お館様から何か言われました?」

「ええ。でも、何も無かった事にしましたわ」

「そ、そうですか。それは良かったです」


 スーがニコリと兵に言うと、兵もそれ以上は何も言わなかった。

 兵は、色々あったんだろうなと思っているだろうな。

 

「にいちゃん達は、この後どうするんだ?」

「北の辺境伯領に向かいますので、北に行きます」

「そうか。なら、途中の子爵領に寄って行くといいぞ。あそこの領主は良い人だし、大きな湖もあって観光地になっているぞ」

「「「おおー」」」


 北の辺境伯領に向かう途中に、観光地がある子爵領があるのか。

 シロ達も湖に興味を持っているし、気晴らしに寄っても良いかもしれないな。

 という事で、早速馬車に乗って出発です。


「「「じゃーねー」」」

「「気をつけてな」」


 御者のおっちゃんと兵の見送りを受けた僕達は、旅を再開します。


「確か子爵領はお土産も充実しているので、あの子に買ってあげたいと思っています」

「確か、東の辺境伯様にまで手紙を書いた北の辺境伯様の娘さんだよね?」

「はい。せっかくなので、可愛い物を買ってあげたいと」


 馬車に乗りながら、スーは手紙を出してきた知り合いへのお土産の事を考えていました。

 本当に仲が良いんだな。

 しかし、僕はもう眠気が限界です。


「ふわぁ」

「流石に眠そうですね。何かあったら起こしますから、寝ちゃって下さい」

「お願いします……」


 僕はスーの言葉に甘えて、馬車の背もたれに持たれながら目を閉じます。

 あー、日差しが気持ち良いし馬車の振動も心地よいなあ。

 僕は暫くの間、眠りについていました。


「「すー、すー」」


 僕の脇では、フランとホルンも僕にくっついて寝ていました。

 アオがいるから、何かあれば起こしてくれるだろうな。

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