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散歩の百六十八話 問題だらけの高級宿に泊まる事に

 その後は盗賊の襲撃も無く、無事に男爵領の領都に到着しました。

 防壁の警備の人に、盗賊を引き渡します。


「おお、称号二つ持ちの冒険者だったのか。ははは、お前ら殺されなくて良かったな」

「「「えっ!」」」


 手続きの為に冒険者カードを兵に見せると、兵は僕達が強い事が分かったので盗賊をからかっていた。

 僕達は、そんな無駄な殺生はしませんよ。


「それよりも、お前らはしっかりとやっているか?」

「頑張っていますよ。ただ、ここ最近は強盗が頻発していて対応に苦慮しています」

「そっか。どこが狙われている?」

「最近は決まって高級宿が狙われています。しかし、中々尻尾を掴めませんでして」


 馬車の御者は、兵に話をしつつ強盗関係の情報を聞き出していた。

 僕達も高級宿は避けようと、スーと共に頷きます。

 因みに盗賊のアジトなどの捜索もあるので、確定した賞金は冒険者ギルド経由で振り込まれる事になりました。

 今回はシロとフランとホルンが活躍したから、三人に振り込んで貰おう。


「じゃあな、気をつけろよ」

「「「ばいばーい」」」


 僕達は小さな馬車ステーションで御者と別れた後、今夜泊まる宿を探す事に。

 しかし、ここからが大変でした。


「ごめんね、全部埋まっているのよ」

「うちも駄目なんだよ。高級宿を敬遠する人が多くてね」


 まさかの中級宿が全滅です。

 しかも、安宿まで埋まっていて部屋が取れません。

 これは困ったぞ。


「ねえ、シュンお兄ちゃん。どこかにテントを張るのは?」

「それが、治安の関係で街中でテントを張っては駄目なんだって」

「えー」


 実は防壁の兵にシロが質問した内容を聞いていたのだが、街中でテント設営は駄目だと言われていたのだ。

 これも強盗対策らしいです。

 これは詰んでしまったとスーと顔を合わせていると、シロがとんでもない事を言い出した。


「じゃあ、シロ達が高級な宿に泊まって悪者を捕まえるの!」

「「捕まえる!」」

「ええ!」


 シロの提案に、フランばかりか怖がりのホルンまで賛成してきた。

 アオも触手をフリフリとして賛成しているぞ。

 とはいえ、現実的に泊まる宿がないのは確かだ。


「スー、最大限の警戒をしながら高級宿に泊まるか?」

「そうですね。フランとホルンを危険な目に合わせたくないとはいえ、現実的に高級宿しか選択肢がないですから」


 という事で、僕達は問題だらけの高級宿に泊まる事にしました。

 さてさて、何が出てくるか。

 変な人が出てこなければ良いな。

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