散歩の百五十三話 害獣駆除二日目
翌日も天気は快晴です。
今日は少し暑くなるかな?
そんな事を思いながら、僕はブチイノシシ討伐の準備を進めます。
因みにテントは建てたままで良いとの事なのですが、念の為にテントの中に私物が残らない様に気をつけます。
「シュン、ご飯はなあに?」
「サンドイッチにするぞ。食べたら直ぐに出発だ」
「わーい」
フランが朝食の事を聞いてきたけど、流石にまだまだ子どもです。
サンドイッチって聞いて大喜びしています。
シロとホルンとアオも僕にご飯まだって視線を浴びせてくるので、早めにサンドイッチを用意してあげよう。
「じゃあ、午前中は昨日と同じ森で害獣駆除を行ないます」
「「「はーい」」」
サンドイッチを沢山食べて元気一杯のシロとフランとホルンとアオが、元気よく手を上げています。
因みに、スーとマヤさんとセラさんも、サンドイッチを沢山食べてくれました。
一生懸命に食べてくれると、作った方も嬉しいよね。
元気一杯の皆で、午前中の害獣駆除を始めます。
「くんくん、あっちにイノシシが沢山いるよ!」
「昨日沢山倒したのに、まだまだ一杯いるんだな」
今日も、シロ自慢の嗅覚でイノシシを探し当てます。
最初は十頭の群れと遭遇します。
ある程度間引かないと、また異常繁殖して森の中の食物では足りずに畑に押しかけるぞ。
昨日と同じく、分担してブチイノシシを倒します。
「お兄ちゃん、あれ? シカ?」
ブチイノシシを倒すと、シロが遠くからこちらを見つめる小さなシカを見つけた。
鑑定と併せて、冒険者ギルドで購入した害獣ハンドブックを見てみよう。
「あの鹿も害獣だね。特に若芽を食べちゃうそうだよ。倒して良いよ」
「おお、なら一杯倒すよ!」
「「おー!」」
鹿を倒して良いと聞いたシロとフランとホルンは、アオと共にあっという間に鹿に近づいて倒していきます。
鹿はまだこちらが遠くにいるから、油断しているようだぞ。
その後も、多くの害獣を駆除していき午前中が終了しました。
適度に害獣駆除をしていなかったから、森の中の食物が少なくなって畑に侵入しているっぽいなあ。
「おお、これは凄い。こんなにも沢山の害獣を駆除するとは」
「嬢ちゃん達は、優秀な冒険者じゃのう」
「「「えへー」」」
鹿も数頭欲しいらしいので村人の前でアイテムボックスから取り出すと、村人はシロとフランとホルンの頭をナデナデして褒めていた。
村人が食べるには数頭あれば良いとの事なので、残りの鹿も冒険者ギルドに卸す予定です。