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散歩の百四十九話 久々の遠征に出発

 翌朝、僕達は馬車乗り場から村行きの馬車に乗ります。

 途中で下車する人もいるので、馬車にはそこそこの人が乗っています。

 目的地の村は終点なので、僕達は最後まで馬車に乗っています。


「うわー、お馬さんはやーい」

「速いねー」


 馬車の流れる景色を、僕の前に座ったフランとホルンがはしゃぎながら眺めています。

 馬はそんなに速く走っていないけど、フランとホルンにとっては結構な速さの様です。

 アオも二人の間に陣取って、景色を見ています。


「お姉ちゃん、お菓子買ったんだよ」

「あら、シロちゃんありがとうね」

「とっても美味しいわ」

「おやつにピッタリね」


 シロはというと、女性陣とお菓子を食べながら仲良くおしゃべりしています。

 お菓子を手に、色々な話をしています。


「村は農作物の産地なんだが、近年は害獣被害が酷くてな。辺境伯領に近いのもあって、若者が出稼ぎに出ているんだよ」

「だから、依頼料も低かったんですね。それは早く何とかしないといけませんね」


 僕は馬車に同乗している老人から、これから向かう村について話を聞いています。

 若者の手がないなら、害獣駆除もままならないよね。

 

 馬車に乗っている人が段々と途中下車し、お昼前には目的の村に到着です。

 やはりというか、最後まで馬車に乗っていたのは僕達だけでした。


「次は、二日後の昼前に馬車が来ますので」

「はい、分かりました。道中お気をつけて下さい」

「「「バイバーイ」」」


 辺境伯領の領都に戻る馬車を見送りつつ、僕は村を眺めます。

 のどかな農村って感じだけど、畑には沢山の足跡が残っていて作物が食い荒らされていた。

 これは、早めにどうにかしないといけないな。


「皆、森から足跡が出ているけど、その森の中にブチイノシシが潜んでいるよ」

「本当だ、足跡がいっぱいあるよ!」

「「いっぱーい!」」

「これだけのブチイノシシがいるんですね」


 沢山の足跡が森から出ているけど、もう少し村を調査してブチイノシシが潜んでいそうな所を絞り込もう。

 その前に、依頼主の村長に挨拶しに行こう。

 丁度おじいさんが通りかかったので、村長の家がどこか聞いてみよう。


「こんにちは、依頼を受けに来た冒険者です。村長さんに挨拶に行きたいのですが、お家はどこになりますか?」

「おやおや、思ったよりも早かったのう。儂が村長じゃ」

「おお、おじいちゃんが村長なんだ」

「ほほほ、そうじゃ。馬車から降りた者を確認するのも村長の仕事なんじゃ」


 おお、第一村人発見だと思ったらまさかの村長さんだったとは。

 馬車の降車客の確認に来ていたのか。


「家に案内する。ついてきなさいな」

「「「はーい」」」


 という事で、村長さんの先導で村長さんの家に向かいます。

 先ずは、事情を聞かないといけないなあ。

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