散歩の百四十八話 Dランクにアップと新たな称号
それはとある依頼をこなして、冒険者ギルドで完了の手続きをしている時だった。
「はい、これで完了です。あと、この前の教会の分の報酬が確定しました。シュンさん達は、デビルハンターの称号と共にランクが一つ上がります」
「「「おおー!」」」
冒険者ランクが上がる事に、シロとアオとフランとホルンが飛び上がって喜んでいます。
僕とスーとシロがDランクに、フランとホルンがFランクになります。
フランとホルンはもう少し頑張れば自力でランクアップだったけど、これはこれで良いとしよう。
そして、返却された冒険者カードには小さく悪魔のマークが刻まれていた。
これで僕達は、ゴブリンハンターと併せて二つ目の称号を手にした事になります。
報酬は、うん、意識しない事にしよう。
とんでもない金額だったなあ。
花見祭りでも結構な金額の報酬を得たし、当分は働かなくても良い金額が懐に入った事になります。
「よーし、もっと冒険者ランクを上げるぞ!」
「「おー!」」
でも、シロの宣言にフランとホルンが同調している様に、当分は冒険者活動を続けるのだろうな。
「シュンさんは称号が二つあるので、実質Bランク相当になります。パーティとしてはDランク相当になります」
「まあ、フランとホルンの事もありますので、あまりレベルの高い依頼は受けない予定ですけどね」
「「「えー」」」
「えー、じゃないの」
「くすくす」
もう、スーも笑っているじゃないか。
フランとホルンはまだ小さいのだから、無理はしない予定です。
と、ここでアオの姿が見当たらない事に気がつきました。
「あれ? アオはどこだ?」
「あ、掲示板の所にいるよ」
アオは、何故か依頼書が張り出してある掲示板の前にいました。
何を見ているのかなと思ったら、一枚の依頼書を見ていました。
「なになに? ブチイノシシの討伐依頼か。アオはこの依頼を受けたいの?」
「アオは、この依頼をやりたいんだって!」
アオもフルフルと震えているけど、先ずはどんな依頼かを受付で確認しよう。
「ここから馬車で半日かかる村からの依頼ですね。ブチイノシシはそんなに大きくないのですが、作物を荒らすだけでなく繁殖力も凄いんです」
「畑を荒らすのか。繁殖力が強いから、ある程度は駆除しても問題ないな」
「はい、依頼にもありますができるだけ駆除して下さいとあります。ただ、資金が不足している村なので、最低金額での依頼となります」
資金力が不足している村だから、きっと困っているんだろうな。
僕達はお金は問題ないし、この依頼を受ける事にしよう。
と、ここで確認をしておこう。
「マヤさんとセラさん。僕達はこの依頼を受けようと思いますが、マヤさんとセラさんは大丈夫ですか?」
「はい、私達もそれなりにお金が貯まりましたのでお金は大丈夫です」
「野営の訓練にもなりますので、私もこの依頼を受けたいです」
「分かりました。それでは、この依頼の受付をお願いします。明日朝、村へ向かいます」
「はい、では受付しますね。依頼が終わりましたら、また受付に来てください」
「「「はーい」」」
何気に久々の遠征だなあ。
フランとホルンも野営は初めてだし、良い経験になりそうだ。




