散歩の千百七十一話 聖都の検問に到着しました
段々と街道を歩く町の人も増えていき、馬車も少しゆっくり進んでいます。
それでも、朝早く出発したのでほぼ予定通りに進んで行きます。
「間もなく聖都を守る防壁に到着します」
聖騎士の合図で、僕たちは荷物をまとめます。
基本的に検問は受けないけど、それでも念のためにどんな事が起きても大丈夫な様にしています。
そして、聖都を守る防壁の検問についた時に、少しトラブルが起きてしまったのです。
ザンギエフ様が、困り顔で僕たちにある事を伝えてきたのです。
「その、どうやら聖都に入る者全てに対して検問を実施せよとの通達が来ているみたいです。皆様は、我が国が招いた国賓なのですが……」
「ザンギエフよ、気にすることはないぞ。既に、この様にいつでも検問を受けられるのじゃ」
そして、王妃様はニヤリとしながらザンギエフ様に耳打ちをした。
ザンギエフ様も、納得した様に頷いていた。
うん、何となく僕も王妃様の考えている事が分かりました。
僕たちが素直に検問に応じるとは思っていなかったらしく、逆に検問担当の聖騎士たちは恐縮しっぱなしでした。
因みに、この検問を担当している聖騎士は全員良い人でした。
うん、そういう事なんですね。
更に、こんな事も連絡を受けました。
「大聖堂に向かってくれとの連絡も入っているそうです。どうやら、初めて聖都に入った者は漏れなく向かって欲しいそうです」
「うむ、何も問題はないのじゃ。時間はまだある、神様にお祈りしようではないか」
これまた、王妃様はザンギエフ様にニヤリとしながら返事をしていました。
僕たちも何も問題はないし、何よりも一日早く大聖堂に寄ることができます。
「お義母様、シュンさん、全員の検問が完了しました」
「「「「「問題なかったよー!」」」」」
他の人とは遥かに簡易的な検問だったけど、それでも人数がいるのでそこそこ時間はかかります。
とはいえ、僕たちも検問に協力的だし、聖騎士もパパッと済ませてくれました。
「皆様、お手数おかけして申し訳ありません」
「そなたらは、職務を忠実にこなしていただけじゃ。何も問題はない。今後も、聖都の安全の為に精進するのじゃ」
「はっ、畏まりました」
僕たちを調べていた聖騎士全員が、王妃様にビシッと敬礼しています。
下で働く人達は、上の意向が変わると本当に大変だよね。
ではでは、僕たちも馬車に乗って大聖堂に向かわないとね。




