散歩の千百四十一話 遂に聖教皇国からの使者が到着しました
そして奉仕活動も後半戦に入った時に、遂に聖教皇国からの使者が姿を現したのです。
ズン、ズン。
「王妃様、遅れて申し訳ありません」
「おお、ザンギエフではないか。無事で何よりじゃ」
教会に姿を表したのは、何とトーリー様よりも背が高くてスキンヘッドの筋肉モリモリの人でした。
教会聖騎士団の服を着ていて、立派なあごひげを蓄えています。
教会からの使者だから、僕はてっきり司祭様みたいな人が来るのだと思っていました。
「聖教皇国聖騎士団、副団長ザンギエフです。皆様のご案内の任を承っております」
「「「「「おおー!」」」」」
ザンギエフ様と部下五人が僕たちに恭しく頭を下げると、ちびっ子たちは大きな歓声をあげました。
アオのチェックでも全員とても良い人らしく、王妃様とも顔見知りで僕たちも一安心ですね。
「ザンギエフ殿は、領主様とエミリア様の結婚式の際に参列しておる。別件で、たまたま王国を訪れていたのでな」
司祭様が経緯を説明してくれたけど、そんな背景があったんですね。
スーは初めて会うけど、他の王家の人たちは全員知っているそうです。
「ザンギエフよ、話をする前にゆっくりと休むとよい。今日の炊き出しは美味いのじゃ」
「では、ありがたく頂戴します」
王妃様は、ザンギエフ様や部下に休むように伝えます。
確かに、身につけている鎧の一部に汚れが見られますね。
「うおっ、なんだこの焼肉の美味さは!? スープもとんでもなく美味いぞ?」
「焼きおにぎりも、とても美味しい……」
「こんなに美味しいスープは、生まれて初めてだ……」
ザンギエフ様をはじめとする聖騎士団は、思わず目を見開く程びっくりしていました。
でも、美味しいって言われるのはとても嬉しいですね。
お腹が空いていたのか、ザンギエフ様たちは物凄い勢いで食べていますね。
「パパの作った料理は、物凄く美味しい」
「確かに、これは凄く美味しい。君の父親は、とても腕が良いんだな」
ヴィヴィが配膳の際にこんなことを言っているが、ちょっとだけ勘違いされるかもしれません。
でも、よく考えるとヴィヴィはいつもこんなことを言っているんだよね。
こんな感じで、今日の奉仕活動は終了しました。
後片付けをしてから、教会内でザンギエフ様より話を聞くことにしました。
「今日は、一日暇だったね」
「ブルル」
シロたちは、スリを捕まえたくらいでやることはありませんでした。
暇そうにしていたけど、それは日々の巡回の成果だと思いましょうね。




