散歩の千九十二話 通信用魔導具の新機能テストです
そして、予定よりもかなり早く通信用魔導具のアップデートが行われることになりました。
ちょうど街道沿いでの昼食前に連絡がきたので、そのまま昼食を食べている間にアップデートしてもらいましょう。
周りに誰もいなくて助かった。
「「「「「ドキドキドキ」」」」」
アップデートが終わったら、早速通話テストをすることになった。
シロたちは、通信用魔導具からどんな声が聞こえるかとても楽しみにしていますね。
「あっ、通話が始まるわよ」
最初は、スーの通信用魔導具で通話を行うそうです。
早速、通話開始のボタンを押しますを
「「ねー」」
「「「「「あっ、ガイちゃんとブレアちゃんだ!」」」」」
「「ねー!」」
何と、通話の第一声はガイちゃんとブレアちゃんだったのです。
これには、シロたちもビックリしていました。
一方、ガイちゃんとブレアちゃんは嬉しそうな声を出していますね。
「ふふ、聞こえているみたいね。ちょうど、マリアのところに二人が遊びに来ていたのよ」
「お義姉様ですね、よく聞こえます」
本当にたまたまだったのかどうかは不明だけど、王太子妃様の声もクリアに聞こえた。
実験としては大成功ですね。
「「「「「ガイちゃんとブレアちゃんは元気?」」」」」
「「あい!」」
僕の通信用魔導具にも通話テストが行なわれ、シロたちとガイちゃんブレアちゃんたちが仲良くお喋りしていた。
確か屋敷にも一台通信用魔導具があったから、もしかしたら毎日ちびっ子たちとお話できるかもね。
「ガイちゃん、ブレアちゃん、僕が誰だか分かるかな?」
「「ぱー!」」
うん、相変わらずガイちゃんとブレアちゃんは、僕のことをパパと呼ぶんだよね。
完全にヴィヴィの話し方を真似ちゃいました。
「でも、シュン様はお父さんと呼ばれてもおかしくないですね」
「そうですね。小さなリルムちゃんにも慕われていましたし、何もおかしくないですね」
シャーリーさんとリアーナさんが何か言っているけど、特に気にしなくていいですね。
「ふふふ、どうせ数年以内にはシュンさんはパパになっているでしょうね」
「間違いないわね。そして、子育てマスターになっているはずよ」
ケーシーさんとテルマさんの話も、スルーでいいかな。
なによりも、聖教皇国から無事に帰ってこないといけないし。
「「「「「じゃーねー! またお話しようね!」」」」」
「「あい!」」
こうして、通信用魔導具の新機能テストは完了しました。
幼児二人も、きっと僕たちの声が聞けて安心したはずですね。




