散歩の千八十七話 聖教皇国に行く準備は順調かな?
いよいよ聖教皇国に向かうのも明後日に迫り、僕たちも準備に追われていた。
普段なら僕とスラちゃんのアイテムボックスにいっぱい荷物を入れて完了なのだが、今回はいつもとは違う荷物を持っていくことになった。
「うーんと、これで大丈夫かしら?」
「サイズは良いみたいね」
今日は、教会を訪れて聖職者の服に着替えていた。
聖教皇国で移動する際に、必要なことらしい。
因みに、聖職者の服にはそれぞれの役職以外にも王族用、貴族用、功労者用、一般用があり、スーはもちろん王族用で、僕は貴族用だった。
貴族令嬢でもあるケーシーさんたちは貴族用で、名誉男爵のシロも貴族用だ。
フランたちは勲章を持っているので、功労者用の服を着る。
そして、アヤとアイは使用人なので一般用の服を着ます。
何だか、とってもややこしいですね。
「みんな、シスターさんになっちゃったね!」
「「「「ねー」」」」
シロは、フランたちとシスター服を着てフリフリとしていた。
よく考えると、聖教皇国に向かうメンバーで男なのは僕とノア君だけだね。
アオはスライムなので何もないけど、馬にも専用の馬具をつける予定だ。
個人的には、馬が暴走して馬具を壊さないかとても心配だった。
「因みに、この聖職者の服は皆さまに差し上げます。普段より各地で奉仕活動をしておりますし、ちょうど良いかと思います」
「ご配慮頂き、ありがとうございます」
「「「「「ありがとうございます!」」」」」
シスターさんに、スーが代表して挨拶をした。
スラム街とかでも普通に奉仕活動をしているし、教会にとってもありがたいことらしいです。
でも、間違いなく聖教皇国に行かないちびっ子たちが、聖職者の服を欲しいと言うでしょうね。
いつも奉仕活動を頑張っているし、きっとどこかで聖職者の服をもらえるはずです。
ということで、さっそく王城に移動してお披露目をすることに。
「「「「「いーなー、着たいなー」」」」」
やはりというか、ジェフちゃんたちはシロたちが着ている聖職者用の服を羨ましく見ていた。
そんなジェフちゃんたちに、王妃様も思わず苦笑していました。
「スーたちは、聖教皇国に行くために着ておるのじゃ。ジェフたちも、今後奉仕活動を頑張れば貰えるかもしれんぞ」
「「「「「がんばるぞー!」」」」」
ジェフちゃんたちは、王妃様の言葉に気合を入れていました。
やっぱり、子どもは特別なものが欲しいよね。
因みに、残念なことに僕たちが聖教皇国に行っている間はうちの馬という最強の護衛が不在なのと炊き出しの仕込み担当の僕とアオもいないので、奉仕活動も少し規模を小さくするそうです。




