散歩の千七十四話 ジェフちゃんの近習候補の面接の様子
ジェフちゃんの近習候補を選ぶ面接は引き続き行われているけど、今のところミラちゃんの次に近習になる子はいません。
近習の候補の候補として選ばれる子はいて、ジェフちゃんたちとは別に王宮に集められて勉強することになりました。
あくまでも王宮であって、王城でないところがミラちゃんとの差別化です。
とはいえ、教師はアカデミーから派遣されるし、普通に質の高い勉強はします。
王国としても、優秀な子どもを確保したい狙いがあるみたいです。
「磨けば輝く可能性があるものは、妾も積極的に確保する。あくまでも、輝くかどうかは本人次第じゃ」
昼食時に、王妃様がお肉を食べながら状況を教えてくれました。
本人や貴族家に問題はなく、実力があと一歩のところらしいです。
上手く行けば、将来の官僚候補ですね。
「フランたちは、日頃からシュンがよく鍛えておる。学問も武術もじゃが、心構えもじゃ。他のものとは少しレベルが違うぞ」
「「「「ハグハグハグ」」」」
王妃様は、ジェフちゃんと同じ年の四人を見ていました。
ジョディーさんは年上でお姉さんって立場だけど、四人はジェフちゃんのライバル的存在だね。
もちろん、コリーナちゃんたちもとても頑張っています。
ガード君とレンちゃんは年下だから、これから頑張っていけばいいですね。
「ジェフも、もう暫くは友と切磋琢磨していけば良い。様々な経験が、ジェフを大きく育てるのじゃ」
王太子様も、様々な知見を持っていて積極的にどんな人にも接している。
王妃様の教育の指針なのでしょうね。
王家の権威を高めることにも繋がるし、他の貴族への引き締めにもなります。
「最近は、馬鹿な貴族も少なくなってきておる。とはいえ、シャーリーの父のように外国の要因もある。世代代わりして愚かになるものもいるし、中々難しいものじゃ」
親が愚かで子どもが良かったり、逆に親が良くて子どもが駄目なパターンもあります。
全てが良い人って訳でもないし、中々難しい問題ですね。
「まあ、シュンとスーの子どもなら間違えることはないじゃろう。スーよ、子沢山はいいことじゃぞ」
「あの、お義母様、食事中にする話ではないかと……」
スーは、顔を真っ赤にしながら王妃様に注意していた。
当の王妃様は、ニヤニヤしながら僕にも顔を向けていたけど。
「「「「「うん?」」」」」
ジェフちゃんたちは、何でスーの顔が真っ赤になっているか分からなかった。
流石に、この話が理解できるようになるのはもう少し先ですね。




