散歩の千五十四話 年末のお仕事です
いよいよ年末になりました。
今日は、何もなければ午前中でお仕事も終わりです。
ちびっ子たちの勉強も、午前中いっぱいで終了予定です。
「ふむ、では妾がキチンと勉強をしているか時々見に来るとするか」
「「「「「「頑張ります!」」」」」」
たまたま王城内で会った王妃様にそう言われてしまい、ジェフちゃんも頑張るしかありません。
とはいえ、流石に午後まで勉強が伸びることはないと思いますよ。
僕たちも、頑張ってお仕事をしないとね。
「ははは、それは大変だ。私たちも、気を引き締めなければならないな」
執務室に入ると、王太子様に先程の件を説明しました。
僕たちが王妃様に怒られないように、頑張らないと。
今日は、明日行われる謁見関連での話がメインです。
因みに、スーは王妃様と行動を共にしていて、アオとシロはうちの馬に乗って王都内の巡回に出ています。
「今年は、新年の謁見でシュンの陞爵の話はない。無事に聖教皇国から帰ってきてからになる。ガードには、名誉爵位の話をする。後は、処分関連だ」
今年の新年で僕の爵位が陞爵したけど、今回は他の貴族に配慮して見送りだそうです。
僕としても、キッチリと聖教皇国への旅を行うのが何よりの優先事項です。
その辺は、何も問題ありません。
僕のことよりも、幼いのに大教会の爆発未遂事件で大活躍したガード君を褒めてあげたいですね。
「大きな話として、引き続き改革を挙げる。今まで表に出てこなかった貴族の不正を受け、立場を利用しての強要を改めて厳禁とする。罰則強化も行い、引き続き摘発も行う」
ガード君とレンちゃんの父親やシャーリーさんの両親の件もあり、軍は特に不正調査に熱を入れています。
軍の指揮系統が整理されたのもあり、これからはかなりの効果を発揮しそうです。
うちの馬が軍の馬を鍛えているのが、個人的には気になるけど……
「ジェフの近習候補についても話をする。一定期間に問題を起こして反省が見られない貴族については、最初から選考対象から除外する。また、その貴族当主の成績が著しく低い場合も同様だ」
逆を言うと、真面目に頑張っていて素行に問題がない貴族は、子どもがジェフちゃんの近習に選ばれる可能性があるという。
普通にしていれば、第一段階の書類審査は通過すると思うけどね。
現に、現在ジェフちゃんと一緒に勉強している人たちは、親も子も真面目に頑張っている人たちばかりです。
でも、間違いなく書類審査で落とされた人たちはブーブーと文句を言ってくるはずですね。




