散歩の千五十話 今日はスラム街での奉仕活動です
ルーシーさんと赤ちゃんは、もう数日は入院が必要です。
とはいえ、ルーシーさんの体調もかなりよくなり、赤ちゃんの体重も増えています。
その間に、スラム街にある教会で奉仕活動を行います。
前回スラム街の教会で奉仕活動をした時と同じメンバーなんだけど、今回は特別参加者がいました。
「うにゅ?」
「「うにゅ?」」
セーラさんとケインちゃんがヴィクトリー男爵家からやってきて、ベリアさんと共に教会の中でガイちゃんとブレアちゃんの面倒を見ていました。
幼児三人は、お互いにまだ様子見って感じですね。
そんな幼児三人を、セーラさんとベリアさんは微笑ましく見つめていました。
教会の中にいるし、兵も来ているので安全は確保されています。
僕たちは普通に治療と炊き出しをすればいいし、兵も集まった人から話を聞くようにしています。
「お馬さん、宜しくね」
「ヒヒーン」
今日は、若馬にノア君が乗り込んでいます。
レンちゃんも馬に乗りたがっていたけど、今日は炊き出しのお手伝いと幼児の相手をしてもらう予定です。
サッ、サッ。
「ふんふんふーん。お掃除なら、シロにお任せだよ!」
最初はスー、リアーナさん、テルマさん、ケーシーさんに見守られながらちびっ子たちは教会の周囲を掃除します。
シロは、箒で器用にゴミを集めていますね。
シャーリーさんとジョディーさんも、仲良くお喋りしながら清掃しています。
そんなみんなのことを、馬がキッチリと護衛していました。
「おや、今日は奉仕活動かい?」
「そうだよ! シュンお兄ちゃんが美味しい料理を作って、みんなで治療するんだよ!」
「そうかい、楽しみにしているよ」
スラム街に住むお婆さんとシロが仲良く話をしているのをきっかけに、段々と人も集まってきました。
料理も第一陣はできたし、治療班も準備をはじめます。
「よっと」
「おや、お嬢ちゃんは見守りかい?」
「ふふーん。シロとお馬さんで、みんなのことをバッチリと守るんだよ!」
ここのスラム街に住んでいる人は、比較的穏やかな人が多い気がします。
シロと話すお婆さんだけでなく、治療班と話す人もとても和やかですね。
広範囲探索魔法を使っても、周囲に不審な気配はありません。
捕まっても、スリとかのレベルで収まっています。
「「「キャー!」」」
そして、いつの間にか教会の中から三人の幼児の楽しそうな声が聞こえてきました。
仲良くなって、教会内を走り回っているみたいですね。
完結しました「幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった」も是非宜しくお願いします




