散歩の千三十一話 何とかプレ年末奉仕活動は終了です
ジェフちゃん達がブレアちゃんを相手にしてくれている間に、僕は再び炊き出しのところに行って仕込みをします。
シュイン、ストトトトトン!
「ふう、これだけ野菜を切っておけば当分大丈夫ですね」
「その、当分でなくもう十分かと……」
たんまりと野菜を切り終えて、僕はとても満足です。
シャーリーさんが思わず何かを言っているけど、特に気にしないことにしましょう。
後はスープをもらって、具を細かく刻みます。
おにぎりも、小さな塩むすびを作れば完成です。
「スー、ブレアちゃんにご飯を食べさせるね」
「あっ、分かりました」
いつの間にか、スーが治療をしながらブレアちゃんを抱っこしていました。
スーからブレアちゃんを受け取って、ブレアちゃんによだれかけをつけます。
「もぐもぐもぐ」
「「「食べてる!」」」
アオを抱っこしていないジェフちゃんたちに囲まれながら、ブレアちゃんはもりもりと昼食を食べています。
もちろんスープも無添加だし、食べやすく細かくしています。
ブレアちゃんは見た目よりもたくさん食べるので、あっという間に塩むすびとスープを食べ終えました。
「ジェフちゃんたちも、交代しながら昼食を食べてね」
「「「はーい」」」
僕もササッと昼食を食べ、ブレアちゃんを抱きながら治療班の手伝いをします。
ブレアちゃんも、昼食を食べ終えてすっかりご機嫌です。
「パッ!」
「そう、パパなのね」
「パ!」
治療をしていると、たまにブレアちゃんが僕のことを指差して喋っています。
治療に来たおばあさんもニコニコとしているけど、僕はあくまでもブレアちゃんの親代わりだもんね。
「また、悪者を見つけましたわ!」
「みつけた!」
コリーナちゃんとレンちゃんのコンビも、かなりの成果を上げていました。
実際に捕まえているのは、もちろん近衛騎士や兵だけどね。
二人が乗っている若馬も、この程度なら大丈夫だと安心していました。
こうして、無事にプレ奉仕作業は終了しました。
「くるくるくる」
そして、みんなへのご褒美はホルンとアオがまんまる焼きを作ってみんなに配っていました。
珍しい料理に、貴族令嬢もかなりびっくりしていますね。
「すー、すー」
そして、ブレアちゃんはおむつを替えてスッキリしたらお昼寝タイムに突入しました。
抱っこ紐で僕が抱っこしているけど、とても気持ちよさそうに寝ていますね。
今日は色々な人に会えて、ブレアちゃんもはしゃいでいたもんね。
因みに、ガイちゃんは一日寝ていたらすっかり回復していました。
夕方お昼寝から起きて屋敷に戻ったブレアちゃんと、仲良く屋敷を走っていました。




