表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千年生きた伝説の魔女は生まれ変わる〜今世の目標は孤独死しないことなのじゃっ!〜  作者: 君影 ルナ
魔法教師編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

84/206

3

 ミネルはとても驚いた様子じゃったが、ワシはそれを気にせずに話を続けることにした。


「ミネルが参考にしたのは『架空の物語』なのじゃろう? じゃがこの世界では魔法は『現実』じゃ。」

「う、うん……」


「いいか、ミネル。この世界での体内の魔力は『巡るもの』ではない。『溜まる』ものじゃ。」

「溜まる……?」


「そう。体内の魔力は全身に満ち満ちているのじゃ。それの濃度が高いか低いかで魔力量は変わる。」

「成る程……」


「で、十までに魔法を使いまくればその濃度が高くなり、魔力量は増えて、結果的に寿命も少しばかり伸びる。」

「ほぉ……」


「ほれ、その意識で魔力を感じてごらん。もう一度魔力を当ててやろうか?」

「お、お願いします。」


 先程と同じように魔力をミネルに向かって投げる。ミネルは目を閉じて感じ取ろうと奮闘する。その間にワシは色々考えていた。



 この世界に生きる魔力持ちは皆先入観も何もなく魔力は溜まるもの、と知っている。だからこそそんな初歩的なことをミネルは誰からも教えられなかったのじゃろう。


 前世の記憶が影響していたとは、ミネルの前の魔法教師も思わんじゃろうからな。まあ、これは誰が悪いとかは無いな。むしろ状況を把握出来る(転生者同士の)ワシだから聞けたことなのじゃろうな。


「……あ、これだ! 確かに薄っすらと感じるかも!」

「お、すぐ見つかったか。」


 コツが掴めれば早い。これはもしかしたら教え甲斐があるかもしれんな。少しこれからが楽しみになってきた。


「成る程、これかぁ……何で気付かなかったかな……」

「まあ、知らなければいつまでも分からないもんじゃからな。……じゃあ魔力感知が出来たなら、今度はそれを掌に集めるイメージを持って、ワシがやったように魔力だけを抽出する訓練をしよう。」

「はいっ! レタア先生!」


 ミネルは元気な返事をする。うむ、その意気じゃな!







 結果から言おう。ミネルはコツを掴んでからの成長が途轍もなく早かった。魔力だけを抽出する訓練もすんなり出来たし、後はもう魔法へ変換するという所まで来た。


「ミネル、なかなか筋がいいな。」

「そう? やったぁー!」


 これなら今後魔法を使いまくればもっともっと魔力は増えるし、良い魔法使いになる。ミネルの成長、実に楽しみじゃ。


「じゃあ次はな……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ