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千年生きた伝説の魔女は生まれ変わる〜今世の目標は孤独死しないことなのじゃっ!〜  作者: 君影 ルナ
魔法学校編

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8

 次の日、良案も出ず悩みながら教室に入ると、異様な雰囲気を肌が感じとった。何か、ピリピリしてる……?


 といっても誰かに聞くこともできず──誰も目を合わせてくれないからな──、席について聞き耳を立てることにした。


「魔法歴の授業さ、私と組んでくれない?」

「もちろん! あと二人早く集めないと!」

「俺とこいつ、仲間に入れてくんない?」

「いいよー」


 ふむ、グループを組む授業があると。そうじゃったか、聞いてなかった。


 まぁグループを組むのはいいとして、え、それじゃあワシ、今すごく不利では?


 先程も言ったが誰も目すら合わせてくれないし。避けられてるし。


 どうしようどうしよう、ワシ、ぼっち……


 ううむ、だからといって受け身でいては、状況は変わらないだろうからな。誰彼構わず、ひたすら声をかけてみるか。主に、窓側の方から順に。


「ニイナ、おはよう」

「……」


 まずは前の席のニイナから。しかし話しかけてもニイナはふっと目を逸した。それを目の当たりにして、ワシは内心泣きそうじゃった。


 いやまだまだ、とニイナの前の席に座る女子生徒に話しかけてみる。


「あー、ええと、はじめまして? ワシはレタアじゃ。グループに入れてはくれないか?」

「……アー、ハジメマシテ。ホカノヒトガナントイウカ……」


 一応返事はしてくれたが、話したくないと言わんばかりの棒読み。はは、心が抉られる。


 いや、次こそ! そのまた前の席の男子生徒に話しかける。


「はじめましてワシはレタアじゃグループに入れてくれんか?」

「僕は……ちょっと……」


 むむ、手強い。やんわりと断られたぞ。


 いや、まだまだ。そのまた前の席の女子生徒に話しかける。


「はじめましてワシはレタアじゃグ(略)」

「はじめまして、あたしはユーリ・ウェルリンバートン。なんかいろんな人に話しかけてるみたいだけど、その様子ではうまくいってないみたいだね。」

「あ、ああ。そ、そそそうじゃな。」


 まさか言葉を交わしてくれるとは思わず、話しかけた側のワシが驚いてしまった。

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