第21話 テンション爆上げ
よろしくお願いします!
ブックマークや評価して下さりありがとうございます!
12月23日。
『電脳少女』が活動休止を発表してから3週間以上が経過した。
スキー旅行から帰って来て以降、夏花さんと零はこの店に数える程しか来なかったが、それでも来てくれるだけ嬉しかった。
彼女たちが来る事は少なくなったが、俺はこの3日間また上機嫌に働いている。
…何でかって?
理由は2つある。
1つ目は、先週『電脳少女』のファンサイトで、クリスマスライブの振替ライブが来月1月10日に東京ドームで行われることが発表されたのだ!
クリスマスライブのチケットで入場できるということなので、当たっていた俺はライブに行けるのだ!
サイトの文章を50回は読み直したので、まず間違いない情報だろう。
2つ目は、明日この店で開催されるクリスマスパーティーのことだ!(イヴなのだが)
うちの店は毎年12月24日から1月5日まで店を閉めているのだが、焼肉の帰り道で千尋がこんな提案をして来た。
〜〜〜1週間前〜〜〜
「ねえ瀬良さん、ちょっといいですか?」
「なんだ?」
焼肉を食べ、イルミネーションに染まった帰り道を3人で歩いている時、マフラーに顔を埋めた千尋がモジモジしながら話しかけて来た。
「うちの店って来週から休みじゃないですか。…それで1つ提案したいことがあるんですけど……」
「おう!なんでも言ってみろ!」
ライブ復活や、お酒で少し酔っていた俺はテンション高めで返事をした。
「そ、その…みんなでクリスマスパーティーしませんか?……私そういうのやったことなくて、1回してみたいなって…」
「この3人でか?」
康平は焼肉を食べすぎたのか、先ほどから応答がない。
「いえ、ワガママかもしれませんが……光莉ちゃんたちも呼んでみんなでやりたいです…」
千尋の声が小さくなっていく。
これを提案するのはよっぽど勇気がいったのだろう…
「分かった…夏花さんや零に聞いてみるよ!」
「あ、ありがとうございます!!」
俺の返答で一気に元気を取り戻した千尋は、地面に頭が当たりそうなくらい深々とお辞儀をした。
「その代わり…当日の流れは千尋、お前に任せるぞ。」
「もちろんです!!……ふふ…楽しみ…。」
千尋は満面の笑みで親指を立て、スキップで俺と康平を置いて行った。
「…なぁ海斗。これって俺も行くことになってるのか?」
「なんだ康平、お前生きてたのか。…当たり前だ、お前も参加するに決まってるだろ。」
「いや、高校生3年の時にクラスで打ち上げが開かれた事があったんだが…」
「そういや康平のクラスってパーリーピーポー多かったよな。」
「あぁ…。そしてその時俺は、特に声もかけられなかったので全員参加だと勘違いしてしまい、その打ち上げ会場に行ったんだ。そしたら…」
「康平、それから先は何も言うな……お前、そんな辛い経験してたんだな。」
「あれ…何か涙が……海斗、もしかして俺泣いてるのか?」
「いや…目に何か入ったんだろ。」
俺はそう言って涙を流す康平の背中をさすってやった。
「ところで康平、せっかくのイヴなのに2人きりにしてやれなくてごめんな(千尋と)」
「何を言う!一緒の空間に居られるだけで俺は幸せなんだ!!(光莉様と)」
こいつ…一瞬で泣き止みやがった…
しかし、この真剣な顔……正直こいつのことは超絶変態クレイジーマンだとしか思っていなかったが、認識を改めないといけないかもな……
「でも来年には卒業しちゃうもんな〜(千尋が大学を)」
「……え?海斗…それ本気で言ってるのか?」
「本気も何も、分かりきった事だろ。今更何言ってるんだお前は。」
「う、嘘だろ……全然知らなかった…」
「お前はもっと興味を持った方がいいぞ(千尋に)」
「なぁ海斗、卒業しないように何とか説得できないかな?(光莉様を)」
こ、こいつ、自分の彼女を留年させようとしてるのか!?
やっぱりイカれてやがる…!!
「そんな事して良いはずがないだろ!!現実見ろよ!」
「そうだよな…彼女の進路に俺たちが口出すなんて間違ってるもんな…」
やっぱりこいつはどこかおかしい…そう思った。
「おーーい2人ともー!グズグズしてると置いてっちゃいますよーー!」
前方で後ろを振り返りながら千尋が俺たちを呼んでいる。
「わかったわかった!今行くよ!」
そう言って俺たち3人は再び一緒に帰ったのだった。
〜〜12月23日〜〜
「明日は準備があるので、私たちは早めにここに集まりましょう!」
パーティーが明日に迫り、千尋も興奮している。
「分かった。じゃあまた明日!2人とも、気をつけて帰れよ。」
「はい!お先に失礼します!」
そう言って俺はいつものように2人を先に帰らた。
先日、夏花さんと零にパーティーのことを聞いてみたところ、2人とも快諾してくれた。
もちろん俺の天敵、光莉も参加する。
零に25日は予定があると言われたので、パーティーは24日にすることになったのだ。
クリスマスに予定があるって、いったい何なのだろうか……少し胸がモヤモヤする。
…しかし、明日はパーティーだ!
思う存分楽しんでやる!
読んで頂きありがとうございました!
では!




