第16話 Episode of 犯人 (1)
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ずっと憎かった。
ずっと殺したいと思っていた。
結城夏花と風見零は、自分から夢と希望…生きる意味を全て奪い去った……
世界から色が消え、太陽と月の見分けすらつかなくなっていく……そんな感覚だった。
もうこんな世界にいる意味なんてない。
それからは結城夏花と風見零に復讐することだけを考えて生きるようにした。
精神的に追い詰めてやろうとあいつら宛に脅迫状を何通も送った事もある。
しかし、おそらくあいつらの手元にすら届いていない……
送ったところで一切のニュースにもならなかったのだ……
きっと本人に行き着く前に事務所やマネージャーに処理されてしまったのだろう。
…だったら直接殺してしまえばいいじゃないか……そう考えるようになった。
11月の終わり、ついにその時は来た。
どれだけこの日を待ちわびたか。
裏路地で待ち伏せしていると、タクシーで降りた結城夏花と風見零が2人で歩いてきた。
やっとだ……ようやくこの2人を殺せる。
手から喜びの汗が止まらない。
外は冷え込んでいるが、体は燃えるように熱くなっていた。
そして…2人を襲った……
恐怖に顔を歪め、必死に助けを呼ぶその姿を見た時、久しぶりに自分が生きている感じがした。
もう少し恐怖させようと思ったが、逃げられても面倒だ。
そこで…まずは風見零を殴った。
興奮で急所を殴り損ねたが、風見は倒れた……結城を殺した後でじっくり始末しよう。
その時だった……
こちらに1人の男が大声を出しながらで走ってきた。
こんな絶好のチャンスはもうないかもしれない…そう思って結城を殴ろうと近寄った。
…が、その走ってきた男にタックルをされ、邪魔をされた。
計画の邪魔をされ頭に血が上った結果、その男を殴った。
思いがけない邪魔が入ったが、ようやく結城を殺せる……
……すると今度はパトカーがやってきた。
まだ風見も殺せていないのにここで捕まるわけにはいかない……
仕方なく撤退する事にした。
➖➖➖➖
後日、再び機会を伺って結城の後をつけると、とあるカフェに行き着いた。
結城は窓の外から様子を伺っており、隣には他に2人の人影が見えた。
しばらくして3人は、結城を先頭に店に入って行った。
いったいここで何をしているんだ…?…そう思って外から中を覗いてみた。
驚いた……そこには3人の他に、風見とあの男がいた。
気配を消し、会話を聞く事にだけ集中した。
「……みんなで〇〇スキー場にいきましょう!」
……どうやら明後日、このメンバーで長野のスキー場に行くみたいだ……
結城、風見、邪魔をして来た男が一緒になるのはまたとないチャンスだ……
しかし、他に人が多すぎる……
今回は大人しくしておこう……せいぜいスキーでもなんでも楽しめばいいさ。
奴らがここに再び帰ってきた時に殺せばいいだけのことだ……
しかし、ここのカフェに通っていると知れたことは大きな収穫だな……
読んで頂きありがとうございました!
次話からはスキーの回に戻ります!
では!




