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短編

(浮幽霊な腐男子略して)腐幽霊な僕が全寮制男子校で萌えまくる話

作者: 宮藤小夜

ここは、山奥にある全寮制の金持ち男子校。全体の約8割がホモで、2割がバイいうホモの巣窟だ。まあ、ノーマルな男も中にはいるんじゃないかな?たぶん。


あ!俺、柳啓太やなぎけいた。17歳でバリバリの腐男子でっす☆ホモじゃないよ!腐男子とは、男×男を見たり妄想するのが好きな腐った男の子のこと!実は僕、今ね…。



「俺にかまうんじゃねぇっ!」


「待て、僕は先生に頼まれて…」


「っ放せよ!!」


只今、放課後の廊下にて優等生×不良のカップル(啓太の妄想)を思いっきり覗き見しているところなんだ!

優等生くんが不良くんの腕を掴んで、君のことを先生に頼まれ…って言葉のところで顔を真っ赤にして腕を振り払っている。うんうん、わかるよ!先生に頼まれたから俺の面倒見てたのかよって思ってるんだよね!!ぐふふ、美味しいよこれは!!不良受けってなんかいいよね!普段ツンツンしてるのに好きな人にはデレっとしてさぁ!生意気受け最高!あ、でも生意気すぎるのはやだなぁ…。そう、あのアンチ王道くんとか…ね。


「おい!お前ら、かっこいいな!お前らにも親衛隊がいるんだろ?だから俺が友達になってやるよ!」


って、考えてたら来たーっ!おいおい、お前はお呼びじゃないんだよ!このカップルに割って入んなやボケ!


王道くんは俺の体を通り過ぎ、二人の方へ迫っていった。


あ、どうして通り過ぎたかだって?そんなの、俺がもう死んでるからに決まってるじゃん!

そう、あれはあれは去年の暑い夏の日のことだった(ちなみに、今は春)。ごくごく普通の腐男子であった俺は高校に行こうと家を出て、猫の尻尾を踏んでしまい、怒った猫から逃げようとしたら足を滑らせコンクリートにごっつんこ☆しちゃったんだ。(俺、キモッ!!)


いや〜、目の前に自分の死体があったときはびっくりしちゃったな。あれはなかなかできない体験だよ。

まだ読んでないBL漫画が唯一の心残りだ。…いや、やばい!!俺の部屋にあるBL本のあれこれが家族に見つかってしまう!?と慌ててたけどもう死んでるしいっか、と悟りました。なむなむ。


普通死んですぐにお迎えが来るのかな〜と考えながらそこらへんをぷかぷかと浮いていてもお迎えなんて来ないし、人には俺の姿見つからないしで、この腐った脳がいいことを思いついたんだ!そう、俺は生BLを見たい!!


そんなわけで勢いに乗ってたどり着いたのが、ここというわけだ。ここでは生徒会や風紀委員、季節外れのもじゃルックの転校生など漫画や小説のような現実BLがあった。最初は「王道ktkr!マジやばい!」って思ってたんだけど、転校生がアンチすぎて「殺!」ってなったよ。


「なあなあ!お前ら、名前なんていうんだ?俺は●●●●!!俺が先に教えてやったんだから、お前らも早く教えろよ!!」


え?転校生の名前が聞こえなかったって?あんな転校生の名前なんて聞いたら、俺の耳が腐るだろ?(黒)



っとまあ、気を取り直して優等生くんと不良くん、ぽかーんとして何こいつ、みたいな目で王道くんを見てるよ。

気持ちはわかるよ。あいつのことしばらく観察してたけど、一時間と持たなかったもん。王道くんって人を…いや、普通の人(常識人)をイラつかせる天才だよね!って、あ。授業開始のチャイムなっちゃった…。


「なぁ!なぁって!!!」


王道くんが不良くんの腕を掴んで、優等生くんが引き剥がそうとしてる。王道くん、そんなに騒いでたら…って、うわ、不良くんすっごく痛そうな顔!誰か助けてあげ…



「おいそこ!騒がしい!何をしている!!!」



キターーー!!!さすが風紀委員長様!!ナイスタイミング!!


そう、ちょうどいいタイミングで来たこの人こそ、この高校の風紀委員長、神宮寺じんぐうじ義政よしまさである。サラサラとした男子にしては少し長い黒髪に、鋭い刃物のような黒い目。身長は190cmくらい。めっちゃ美形。この学校で一番かっこいいんじゃないかな。


「義政!!」


うっわ〜、転校生くんわかりやすすぎ。風紀委員長見て、あんなに目を輝かせてさぁ。なんか王道くんの周りにハートが飛んでいるような幻覚が見える…。そう、王道くんは超絶美形な風紀委員長サマに、ほの字にれの字にたの字らしいぜ?はっ!残念だったな!風紀委員長は、お前に惚れていない!むしろそこらの生ゴミみたいに見られている!!(はずだ!)もしトチ狂って風紀委員長が王道くんに惚れたら、絶対邪魔してやる。アンチ王道撲滅委員会立ててやる。


「あ、義政!!聞いてくれよ!!こいつら、俺がわざわざ名前を聞いてるのに、全然教えてくれないんだぜ!?」


人に指差しちゃいけないって習わなかったのかな、王道くんは…。あ、あんな頭だから忘れてるか☆


「今は授業中だ。転校生、貴様はここで何をしている…?」


うわっ!こわっ!!風鬼委員長様、めっちゃお怒り!!


「転校生じゃなくて、名前で呼べって言ってるだろ!あ、もしかして照れてるのか?それならしょうがないな!でも、俺、義政には…名前で呼んでほしいな…」


王道くんは風紀委員長の左手の制服の袖を掴み、上目遣いをした。















…きっも!!気持ち悪い!!!これが美少年ならキターーーーwってなるけど、いつ洗ったかわからないモジャモジャのカツラに、顔の半分を覆うかのようなぐるぐるメガネの男がやっているのかと思うと、理想のBLが崩れたような感じがして、少しイラっとくる。俺の理想?イケメン×イケメンだよ!もしくは×かわい子ちゃんでも可!とりあえず、生で見るなら顔が整っているもの同士でくっついてもらいたいんだ!それを…それをっ…!!



「はぁ…おい、お前たち」


風紀委員長が蚊帳の外だったあのカップルに声をかけた。いきなり声をかけられてめっちゃビビってる。さっきからどうしたらいいかわからない顔していたもんな。


「さっさと教室に戻れ。事情を聞くため、後で風紀のものを向かわす」


「は、はい!ほら、行こう」


そう言って優等生くんが不良くんの腕を掴ん…手!?皆さん、皆さん見ましたか!!優等生くんが!不良くんの!手を!ぎゅっと!!!あああああああああああ!!!!これぞ愛!不良くんは繋がれた手を見ながら顔を真っ赤にしてる〜!!可愛い〜!!ああ、やっぱりBL最高!!その二人の後ろ姿をじっと見つめている王道くんなんて見えないぜ!


そして二人が完全に見えなくなると、王道くんが風紀委員長の腕を掴んで騒ぎ始めた。


「…なあ、義政!俺も義政とあいつらみたいに手を繋ぎたい!繋ごう!!」

「は?」


うっわ唐突!てか風紀委員長の顔wめっちゃしかめっつらしてて笑えるw腕振りほどいてるしww


「馬鹿なことを言うな。何故俺がお前と手を繋がなければいけないんだ」


「そんなもん、俺が義政と繋ぎたいからに決まってるからだろ!!義政だって本当は俺と繋ぎたいだろ!?」


「誰がお前なんかと。はぁ…今は授業中だ。授業に出る気がないのなら声を抑えろ。真面目に受けている生徒の迷惑になるだろう」


風紀委員長の言葉は真っ当だ。絶対王道くんの声他の人達に聞こえてるよ。王道くんは普通に喋ってるんだろうけど、俺からしたら怒鳴り声くらいうるさいもん。


風紀委員長の言葉に王道くんは何かを考え、そして何故そうなった!?とでもいうような発言をした。


「…じゃあ、俺がちゃんと授業に出たら、手を繋げよ!約束だからな!!」


「はぁ?どうしてそうなるんだ…って、おい!」


王道くんは約束だぞーーー!!と叫び走りながら教室へ向かっていった。それを見て風紀委員長は廊下を走るな!と怒鳴ったけれど、王道くんは聞いてないよね…。


「はぁ…」


お疲れ様です風紀委員長…。

さて、そろそろ俺も他のカップルを探しに行こうかな。


「…ん?おい、そこのお前!」


あれ、授業中なのに王道くん意外にも誰がいたのかな…?まさか、授業をさぼってイチャつくカップルとか!?それは見なきゃ!どこにいるんだろ…?


「止まれ!聞いているのか!!」


その風紀委員長の声が聞こえたと思ったら、俺の肩あたりから誰かの腕が生えた。…へ?


「…すり抜け…た?」


嫌な予感に、ギギギ…とゆっくり後ろを振り向く。そこには、驚愕に満ちた目をした風紀委員長サマが、俺を見つめていた。まさか…。


「ね、ねぇ…、君、もしかして俺の事…み、みえちゃってたりする?」


「…ああ」


「……ぎゃあぁあぁぁあああぁぁあぁぁああああぁぁーーー!!」

この後思いっきり逃げた。後日、風紀委員長が誰かを探しているらしいと噂になり遭遇しないように逃げたり隠れたりするがある日、カップル鑑賞をしているのを見つかってしまい…。

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