Part1
「いやぁぁあああー・・・!!」
私は・・・死んだ。
家に強盗が入ったのだ。
矢澤家に代々伝わる家宝・色々な種類の宝石を使った宝石箱を強盗犯は狙ったのだ。
私の父は誰にも分からない場所に隠したと言っていたので強盗犯は私達家族全員を殺した後も見つけられなかった。
どこに隠したのかは私にも分からない。
いったいどこに隠したんだろう?
絶対私が見つけてやるんだから!!
「んー・・・」
私は目を覚ました。
寝ている体を起こし、辺りを見回す。
ケド、白い空間・・・?
なに・・・ココ。
「辺り真白なんですけど〜?!」
私の大声はこの白い空間に響き渡った。
はぁ・・・。
私はため息をつくと、その場に座り込んだ。
もう・・・どうなってんのよぉ〜・・・。
私の目には涙が溜まっていた。
もしかして・・・。
私は死んじゃって行き場がなくて魂がさまよってるってことかな?
じゃぁこの体は魂?!
すごぉぃ・・・。
「なーに泣いてんだよ」
急に聞こえた男の声。
その声は白い空間に響いていた。
ん?!
誰?
私は立ち上がり、辺りを見回す。
でも・・・声は聞こえるのに姿は見当たらない。
「ココだよ。こーこ!」
「きゃぁ?!?!」
目の前にいきなり現れた、謎の声の正体。
それは、ちょっぴりカッコいい男の子だった。