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坑道作戦について

敵の城壁が硬すぎる、しかも悠長に包囲戦出来ない場面でどうするべきか?

そういう時は、上から攻めるのではなく下から攻めるのである。


どうするかというと、敵の城壁の真下までトンネルを掘り、城壁の真下に空洞を作り出し地盤を城壁の重さで崩壊させるのである。坑道の支柱に火を放ったり爆薬で吹っ飛ばしたりと色々な方法がある。坑道作戦の歴史は古く、ローマ帝国時代にすでに行われていた。


坑道作戦は上から攻めるより察知されにくいが、いずれかの段階でばれてしまう。例えば、掘削の際に出てくる土は城壁からの距離応じて莫大な量になる。だいたい人ひとりがやっと通れるトンネルであっても、40mも掘れば、学校のプールぐらいの広さの高さ4mほどの小山を作ることになる。40mというのは、城壁から見て目と鼻の先であり、当然の事ながらその小山は防衛側から丸見えでありトンネルを掘っているのはバレバレという事になる。それに城壁に近づくと振動や音でバレてしまう。中世の欧州でも鍋に水を張って坑道作戦を察知するのは基本となっていたようである。


坑道作戦を行っている事を察知した。では防御側はどのように対応したのであろうか?

オードソックスな手法としては、こちらもトンネルを掘るのである。勿論、トンネルの荷重が掛かるところをいたずらに広げるようなマネはしない。まずは垂直に穴を掘り、地盤の保持をしっかりと行う。そのうえで敵がのトンネルに繋げるのだ。守備兵がトンネルに入ってくれば工事どころではないし、坑道作戦のトンネルというモノは人ひとりがやっと通れるような狭いモノである。戦闘となると工事は進まない。多くの場合、対抗作戦は泥仕合になる。仮にトンネルの支柱を破壊し攻城側のトンネルを崩落させても別のトンネルを掘るだけである。


ちなみにこの坑道を掘る速度であるが、カナートなどで用いられたと考えられているキッキング法を用いたと考えると、日進5m程ではないかと考えれる。そのほかの坑道作戦が10日ほどで行われたとの記述などから考えても妥当な数字に思える。キッキング法とは、坑道内に一枚の板を立てかけ仰向けに腰掛ける。そうする事で、地面でスコップを操作して穴を掘る際に足を使うように、掘削面を掘るのにスコップを足で使う事ができる。すると効率的であるし呼吸も楽であるとのことである。

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