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恐らく、この森の番人は人間に対して良く思っていない。この花畑の規模を見れば分かる。――そして、彼女の他にこの森には動くものはない。
「ねえ、オリビン」
なんだか悲しくなったスーノは、気が付いたら彼女に呼び掛けていた。
「なに?」
「あっ……と、えっと、その……」
何を言おうか考えていなかった。しどろもどろになるスーノにオリビンは眉をつり上がらせた。
「なによ? はっきりしなさいよ」
「とっ……」
「と?」
「友達になってよ!」
「…………は?」
たっぷりの間を置いて、オリビンは聞き返した。
一人は嫌だ。独りは寂しい。存在するだけの「存在」なんて、もっと嫌だ。
そう思ったら、話しかけずにはいられなかった。でも、何て言おう? 寂しくない? なんて違う気がするし、かと言って強いね、なんて怒られそうだ。ぐるぐると考えたら、出てきた言葉が――。
「僕と友達になってよ」




