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座り込んでどれ程経っただろう。スーノはぼんやりと空を見上げた。と言っても色とりどりに輝く空は、太陽宝石はけてくれはしなかった。
実際、青空だとか夕陽だとかは見えなくて、昼間なのか夕方なのかも分からなかった。
「あーあ……」
帰ることはできるのだろうか。ただそれだけが悩みの種だった。
「……」
はじめの頃は綺麗だと思っていた宝石の「自然」も、見飽きた。鳥もいなければ風もない。全て宝石でできている森は、ただ光っている作り物のよう。
大人ならば損得勘定をして、転がっている石ころくらい……などと考えるだろうが、まだ十二歳のスーノにとって、宝石は興味が無くなればただの石同然だった。
先程の光る何かはやってこない。自分の身の回りに起こる変化に疲れたのか、彼のまぶたがとろとろと下がっていく。
やがてスーノからは静かな寝息が聞こえ始めた。
――夢を見た。両の掌に納まるほどの小さな光が、自分のもとにやって来て口を開くのを。
「あんたは此処に来るべきじゃなかった」
光の塊なのに、どうして開いた口だと分かったのかは謎だったけれど。それでも、とても暖かい光だった。