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「友達なら、あんたは特別にここから出してあげるわ」
言われてスーノははたと気が付いた。そういえばここは光の森。時と言うものが存在しないところだけれど、長い間居たせいか見慣れてしまい忘れていた。もちろん目の前にいるオリビンはずっと小さい妖精。普通ではあり得ないことを普通だと思ってきてしまう。そんなスーノを見て、オリビンは複雑そうな顔をした。
「やっぱり、あんたはあたしなんかと友達になるもんじゃないわ」
「どうして?」
だって、と彼女は俯く。
「この森は生き物が住めない森。あんたはここにいてはいけない存在。あたしと友達になったって、あんたはここから出なくちゃいけないし、あたしはこの森を守っていかなきゃならない。だから」
「もう会えないとか、じゃないよね?」
オリビンの言葉をさえぎって、スーノは問うた。彼女と自分は、また会えるのだということを確認したかった。
「……」
そっとオリビンの瞳が彷徨った。どんな言葉で取り繕ったとしても、瞳はすべてを語ってしまう。
「嫌だ! だって、せっかく会えたのに!」
その時限りの友達だなんて。
オリビンは少ししてから小さな溜め息をついた。
「仕方ないわね……じゃあ、目印を付けてあげる」
「え……?」




