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沈黙を破ったのは、オリビンだった。
「と、友達……? あたし、が……?」
うん、と頷く。
「オリビンは友達、いないの?」
「だって……そんなこと言ってくれた人間なんていなかったし……」
そうじゃなくて、と彼女は首を横に振る。ほんのり頬が上気している。ますます疑問に思って、スーノは首を傾げた。
「あ、あ、あんたが友達になりたいって言うんなら、なってあげなくもないわ」
「本当!?」
「あたし嘘はつかないもの」
ぷい、と顔を背けるオリビンに、スーノは満面の笑みになる。でも、と彼女は続ける。
「あんたって今までの人間で一番変な人間ね」
「なんで?」
だって、と彼女は嬉しそうに笑う。その様子は本当に楽しそうで。
「生き物のいない森の番人。気に入らなければ石にしてしまうあたしと友達になりたいだなんて」
おかしな子ね、とクスクスと笑っている。むう、とスーノは口を尖らせた。
「そうかなあ……? だって、僕は宝石には興味ないし、何よりオリビンの方が綺麗だし」
「え……?」
彼女の紫の瞳がまんまるになる。
その時、スーノはしまったと思った。




