コルネスト
学校への手続きはほとんど王がやってくれたため、俺たちはすることが無くて暇になった。
夜には城で歓迎のパーティーをするといっていたが、それまでは暇なので町を探索することにした。
ウィズからお小遣いももらったしな。
「アルト様、クディル様、メルディ様。本日からご一緒させていただきます。よろしくお願いします。」
俺たちが城を出ようとしていたところに、コルトが走ってきてそういった。
「お前は仮にも王子だろ?城に住んでなくていいのか?」
「私は第2王子ですが王位継承権は放棄しています。冒険者になりたいんです。父上も了承してくださっています。あなた方とともにいれば、世界をもっと知ることができると思うので・・・。」
「・・・なら、その普段は使っていなさそうな堅苦しい話し方をやめろ。」
身近で敬語を使うキャラはクディルだけで十分だ。
しかも、話し方に若干違和感があるから、こいつはもっと口が悪いのではないかと思ってそういった。
すると案の定、にやりと笑って先ほどまでとはまったく違う話し方をし始めた。
「よくわかったねぃ。父上にもバレたことねぇんだぜ?」
「違和感があったからな。」
というか、こいつの本来の話し方って・・・江戸っ子風かよ。
「俺の師匠・・・元冒険者なんだけどねぃ。その人の話し方がうつったんでぃ。ほとんどの教育はその人がしてたからねぃ。」
けらけらと笑っているコルトに、よく今までバレなかったものだと感心した。
「コルトにお願いがあります。私たちは龍です。人間の常識は一応勉強してきていますが、完璧ではありません。間違えているときは間違えていると教えてください。」
「わかってらぁ。俺には龍のことを教えてくれぃ。」
普段から礼儀正しいクディルが頭を下げると、笑顔のままコルトがそういった。
外見がとても整っているのに、話すと残念な感じがするのはご愛嬌だ。
「あんたら、ライズの店に泊まってるんだろぃ?俺も泊まる。いいだろぃ?」
コルトはわくわくした表情を隠そうともせず、常に上機嫌だ。
「これからよろしくな、コルト。」
「よろしくお願いしますね、コルト。」
「よろしく・・・コルト。」
俺たち三人がコルトにそういえば、とてもうれしそうな笑みを浮かべた。
「こちらこそ、よろしくなぁ。」
こうして4人で行動するようになった俺たちだった。
なんか、コルネストの口調が定まらない・・・。
失敗だったかもですね・・・。




