王様謁見1
「父上、失礼いたします。」
コルネストはそういって王の謁見の間へと入っていった。
「どうした?」
王様をはじめてみた感想は、40代くらいのダンディなおじ様だった。
「龍王島の方をお連れしました。あと、新しい門番の対応ですが、彼の対応は門番には向いていませんでした。配置換えをお願いします。」
それだけ言うと、コルネストは部屋から出て行こうとした。
「配置換えの件はわかった。コルネスト、お前もここにいなさい。」
その言葉に、コルネストは王の隣へと歩いていく。
「アルト・ディ・ゴッド・ドラゴン様、クディル・サンダー様、メルディ・ダークネス様、門番の件、申し訳ございませんでした。」
王はそういって椅子から立ち上がり俺たちの前に来て頭を下げた。
「なぜ、通行許可証を送ってこなかった?」
俺は疑問に思っていたことを口にした。
「それが・・・神王龍様が、許可証など必要ないとおっしゃいまして・・・。」
「そうか・・・さて、本題に入るか。」
俺は表面上はとりあえず取り繕っておく。
あんのくそ親父・・・今すぐ死んでしまえ。とか、そんなこと・・・思ってるけどな。
「我が名はウィズデン・ファウンド・フィーグ・アスナロと申します。ウィズと呼んでください。ようこそ、わが国へ。わが国はあなた方を歓迎いたします。」
そういって頭を下げてきた国王に続いて、あわててコルネストがウィズの横に並んで頭を下げた。
「コルネスト・モルジン・フィーグ・アスナロと申します。コルトと呼んでください。」
「アルト・ディ・ゴッド・ドラゴンだ。この国ではアルト・ディランを名乗っている。これから10年間、よろしく頼むぞ。」
「クディル・サンダーと申します。この国ではクディル・ライハードと名乗っております。アルト様の側近です。よろしくお願いいたします。」
「メルディ・ダークネス・・・メルディ・アンレス・・・名乗ってます。よろしく・・・です。」
お互いの自己紹介が済んで、俺は改めてウィズを観察する。
「アルト様は神王龍様のご子息で、クディル様はエヴァン様のご子息、メルディ様は若くして闇王龍であられる方だ。コルネスト、お前はこの方々とともに行動しなさい。いい勉強になるでしょう。」
やっと王様に会えました。




