チードとの出会い
「いざ参らん、アスナロ王国王都へ。」
・・・ちょっとかっこつけてみたかっただけだから気にしないでください。
俺たちは王都へ向けて出発した。
もちろん馬車に乗って。
馬車は順調に進んだかに見えた。
日が暮れ始めたが、今夜には着けるだろう距離まで進んでいる。
が、運の悪いことに魔物の群れに襲われた。
どうやら、馬も操縦者もやられてしまったらしい。
乗っていた客が騒ぎ始めた。
「クディル、メルディ。仕方がないからやるぞ。」
俺たちはそういって外に出た。
そこにいたのは目が赤く染まったドラゴニア。
龍に似ているけれど龍ではない存在で、土系のチドラゴニア、風系のクドラゴニア、水系のスドラゴニア、火系のヒドラゴニア・・・と色々なドラゴニアがいる。
こいつはチドラゴニア。
でも、目が赤いってことは暴走しているということであるため、何かしらのことがあったのだろう。
「止まりなさい。何もしてこなければ我々は手出ししません。鎮まりなさい。」
クディルがドラゴニアの前に立って制止を試みるが、ドラゴニアはこちらに突進してくることをやめない。
「止まれ!我を忘れしものよ!」
メルディがドラゴニアに命令するが、よほどのことがあったのか暴走は止まる気配がない。
「チドラゴニア!俺の声が聞こえるか!」
俺は少しだけ龍の力を乗せて声を発した。
「ギャウッ」
俺の声に反応したのか、一瞬だけ動揺を見せるチドラゴニア。
「人を襲う理由を話せるか?!」
俺は反応したチドラゴニアに声をかけていく。
「ギャオッ!!」
いまだ暴走気味のチドラゴニアは叫ぶようにそう答えた。
「そうか。勇者に子供を、ねぇ。」
チドラゴニアの叫びに俺は顔をゆがめた。
勇者の馬車を引かせるために、チドラゴニアの卵を盗んだ人間がいるそうだ。
幼いころから人の手で育てられれば、ドラゴニアは育てた人間の言う事を聞きやすい傾向にある。
今は法律で、野生の卵を盗むことが禁じられている。
それにもかかわらず、盗むなんていったい何を考えているのやら。
「わかった。取りかえそう。」
俺はそういって詳しく話を聞くために、その場に座り込んだ。
ちなみに、クディルとメルディは話を聞いて苛立っている。
それはそうだ。
俺らの島で卵を盗めば、とても重い罰を受けることになる。
場合によっては死刑だってありえるのだ。
訂正
クディルがドラゴニアの前に立って精子を試みるが
↓
クディルがドラゴニアの前に立って制止を試みるが
大変なことになってしまっていました。
クディルのキャラ崩壊・・・orz
ご指摘ありがとうございました。




