ラティの隠れ家
そんなこんなでラティの隠れ家到着!
うわぁ、看板ボロい。建物も年代ものだ。
扉を開いて中に入ると、ガチムチで女装した変人が一人。
「いらっしゃーい。3名様ね。宿泊?食事?それとも私?」
めっちゃ野太い声がその人物から出てきた。やばい、オカマさんなうえに変態っぽい。
「そうだな、とりあえずあなたで。」
なんてちょっと乗ってみたくなるじゃねぇか。
「あらん。ノリがいいわねぇ。たいていの旅人さんは今ので帰っちゃうの。」
うれしそうに体をくねくねさせながらそう答えるその人物は、正直慣れるまで時間がかかりそうだ。
「わたし、ラティ。ラティ・オルペム。この宿屋を経営してるの。」
「俺はアルト・ディラン。この船酔いで死にかけなのがクディル・ライハード。
介抱してるロリっ娘がメルディ・アンレス。食事つきで1泊したい。」
まじめに自己紹介をされたので、俺もまじめに客としての返事をする。
「死にかけはいい。ロリっ娘?」
自分がロリっ娘といわれたことがむかつくポイントだったのか。
正直まだ9歳なのでロリといわれても当たり前だろ。
あ、あれか。たった一つしか変わらない俺にロリといわれたことが嫌だったのか。
「アルトちゃん、クディルちゃん、メルディちゃんね。にしても、子供だけの旅人さんなんて珍しいわね。」
そういわれてみればそうだ。
魔物も多くいるこの世界で、子供だけで旅をするなんて自殺行為に近い。
一番上のクディルが15歳。
普通は、俺とクディルが初等学校、クディルが高等学校に通っているくらいの年齢だ。
ちなみにこの世界での成人は18歳。
このメンバーじゃ、誰も成人していない。
「住んでいた村の決まりでな。冒険者まがいのこともしている。」
とりあえず、住んでいた村の決まりということにしておけば、もしバレたりしても言い訳ができるだろう。
「すごいわねぇ。あ、部屋は201~203号室よ。
1泊2食で一人当たり銅貨6枚。宿泊が銅貨3枚、朝食が銅貨1枚、夕食が銅貨2枚ね。」
お手ごろ価格だな。
この世界の通過は、
銅貨10枚で半銀貨1枚
半銀貨5枚で銀貨1枚
銀貨10枚で半金貨1枚
半金貨5枚で金貨1枚
金貨5枚で大金貨1枚
大金貨5枚で白金貨1枚
物価はこちらのほうが安く、一般で出回っているのは銅貨と半銀貨であり、4人家族の収入が大体銀貨1枚程度。
俺たちの今現在の所持金は、なんと銀貨15枚。
しかもこれは王都に付くまでの旅費だそうだ。
「ありがとう。」
俺は鍵を3つ受け取って部屋へあがった。
ほか二人にも鍵を渡す。
「とりあえず、クディルは休んでろ。俺はメルディと一緒に町を歩いてくる。」
荷物を置いて、俺はクディルにそういった。
「しかし・・・」
「アルト、私、強い。人間、負けない。大丈夫。」
メルディは胸を張ってそういった。
確かに、人の姿だとしても、そこらへんにいる人間には負けないくらいには鍛えてある。
「しっかり休めよ、クディル。」
俺はそういって部屋を出た。




