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休日

作者: たら


「水人[みずと]君水人君!」

名前を呼ばれて振り向こうとしたらいきなりドサッと衝撃を受けた。

「あったかーいなー」

俺の首に手を回して抱きついたままゆらゆら揺れている。重いとか言ったら殴られんのかな。まぁそれほどじゃないからいいんだけど。

「今日も外寒いんだよ」

「そうなんですか。じゃあなんでコートとか着ないで来たのかな。風邪ひきたいの?」

「家近いし大丈夫かなって思ったの」

「いくら近くてもさ。今は冬なんだよ」

「冬の楽しい事終わっちゃったね。クリスマスもお正月も」

俺の話は聞く気ゼロですか。そうですか。ちょっと悲しいよ。

「水人君の家今年はコタツ出さないの?」いや、言えないって。コタツ出したらお前近くに来ないでコタツに潜りっぱなしになるじゃん。それが嫌で出してないとか言わないからね。絶対。

「暖房あるからいいだろ。節電だよ。俺はエコなの」

言い訳だけしてみる。

「うーん…暖房つけた方が地球には良くない気が…どうなのかな…わかんないや」

「気にしない気にしない」

「こうしてるとあったかい。ぎゅー」

そんな事を言って回している腕の力を強めてきた。密着度上昇。あぁ、もう出さないわ。コタツ出さないわ。俺の手にはまだ読んでいない雑誌があるけどさっきから全く頭に入ってこない。その辺に鏡とかなくて良かったと思う。

「な、なんか食べるか?」

とりあえず気を紛らわそうと声をかけたが返事がない。…ただの…何でもない。

「んー…んぅ…」

スースーと間近で呼吸音が聞こえる。寝てんのかよ。ってかこの体制で寝ちゃったの?ど…どうしよう…俺頑張る。



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