短編10
「もっしー佐藤君今なにしてる?」
「うん?今日は特に何もしてないな。あえて言うなら暇をしてる」
「あらそうなの?それはそれは都合がいいこと」
「僕になんの用?」
「私は今勉学におわれているのよ。大学生だから」
「大学生は強調するところなの?僕達同じ学科だからすることは同じだよ」
「なによ、それは課題を終えてなかった私へのあてつけなのかしら?」
「あ、課題終わってないんだ」
「昨日スターバックスに行ってて忙しかったのよ」
「スターバックスで1日潰れるって、一体どんな風に過ごしたんだい?」
「佐藤君はそうやって乙女のプライバシーにずけずけと踏み込んでくるのね」
「ごめん。もう聞かないよ」
「そっ、それならいいのよ」
「それで用事っていうのは何なんだい?」
「課題を見せてほしいのよ」
「そういうのはあまりよくないことだと思うんだけど」
「じゃあなに?佐藤君は私に単位をとるなと言いたいの?」
「自業自得だから、しょうがないんじゃない」
「あーあ、そうやって平気の平左で人を傷つけることを言う」
「傷ついたの?」
「傷ついたわ。大いに傷ついちゃった。もう立ち直れないくらい傷ついた」
「ごめんよ」
「いいの佐藤君は特別だから許してあげるわ」
「ありがとう」
「その代わり課題写させて頂戴ね」