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異世界転移 残りものでも充分です〜  作者: 綾瀬 律
第7章 新しい迷宮

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385.迷宮で採取に勤しむ

少し間が開きました…が


精霊の名前、元に戻しました

先の話もずっとシルフィーヌとシルフィだったので、このまま進めます


 ディシーがビクトルに話しかける

『おい、気にする所が間違ってないか?』

『アイルだし?』

『普通、なんで雲のカケラを食べるのか、とか食べても平気なのかではないか?それを食べることは疑問に思わずにお腹壊さない、だぞ?』

『んーまぁアイルだし?狼たちもアイルの魔力を取り込んで種族が霊獣になったし。気にしても仕方ないよ』

『それな…ただの動物が聖なるものに進化とか、聞いたことが無い』

『アイルのする事はそんなんばっかりだよ?気にしたら負け』

『何に負けるのか分からんが確かにな』



 そんな会話など聞こえないアイルはただ雲のカケラきれいだなー狼さんたちは食べ過ぎ注意とか考えていた。

「シルフィ、色付きのよろしく!ナリス、テオ、ラルク…今から色付きの雲が湧くから期待してて」

 えっという顔をしてから慌てて立ち上がる。


 頬を染めたシルフィが

「色とりどりの水よ…雲となれ…」

 厳かな声が響き、やがて色付きの雲が上がってきた。そして一定の高さまで来ると霧散してキラキラとカケラになった。


 何度見てもきれいだな。雲のカケラもシルフィも。

「きれいだよ…シルフィ」

 シルフィは目を伏せて耳を赤くする。そしてそっと頭を僕に向ける。

 その頭を撫でるとさらに頬が染まった。

 今日のお風呂はナリスたちに丸投げしよう。



(魔力欲しい)

(ご褒美の魔力)

(キラキラ)

(魔力キラキラ)



 そうだったね。

「ハク、ブラン、ナリス、テオ、ラルクー今から僕が魔力を撒くからね…カケラを集めてみて。色付きだよー」

『ヤッターアルの魔力大好き』

『わぁい、ご主人の魔力ー』

『アイリのー』

 ナビィは沢山持ってるでしょ?

 さてと、目を瞑って魔力、色付きの魔力を放出する。みんなに届けー!



 ディシーはビクトルに

『魔力を放出しただけで周りの鳥たちが全滅したぞ?』

『アイルだし?』

『うぬ…それしか言わんではないか』

『だってね?言った所で、だし』

『それもそうか…』

 無自覚に鳥さんたちを葬るアイルだった。しかもボスまで。ディシーは盛大に呆れたのだった。



 良かった、ハクとブランも、ナリス、テオ、ラルクも喜んでるみたい。もちろん聖なるものたちもね。

 ふふっ簡単でいいよね、これは。



 本来ならそう簡単に純魔力だけを放出できないのだが、それを知らないアイルだった。



 そろそろいいかな。

「そろそろ降りようか、下に沢山鉱物があるからね!」

 声をかけて空気飛行機で下に降りる。ここら辺だったな、あったあった。

「この辺に金銀白金があるよ、飛行機から落ちないように気をつけてね!」


 僕は声を掛けるとナビィに乗って採取。白金と銀。沢山欲しい。

 ナリスたちはどうすればいいか分からないみたい。でも狼たちが隣で牙と爪としっぽでガンガン掘ってる。結局、それを集める事にしたみたい。

 いいと思うよ。僕は空気鑿岩機でバリバリドコドコ掘ってるけどね。


 そろそろいいかな。

「みんなー進むよ!」

「おう」

「あぁ」

『はーい』

 空気飛行機に乗り込んで意気揚々と出発。さて、ボスはいるかな。





 はぁぁ、僕たちは40階層に降りる階段の踊り場に家を出して入った。

 まさかね…。

「アイル。わざとじゃ無いよな?」

「まさかな…」

「転移陣の確認が出来ないとは…」


 うっ、それを言われると。

 まさか上空で魔力を放出した時にうっかりボスまでやっつけるとは。

 ディシーは気が付いてたなら教えてよ…もう。

『自分でやっておいて被害者みたいな顔はなんでだ?』

「ディシーが教えてくれないから」


『あんなにデカい鳥が落ちて行くのを平然と見ておっただろ?知らないとはこちらも知らん!』

「だって…」

『だっても明後日もないだろ…』

 ボスって聞けば強いと思うじゃ無いか。


「だって、そんなに弱いとは思わなかったから」

『弱く無いわ!』

「弱く無いだろ」

「強いよな」

「強いな、あれは」

「…」


 黙秘しよう。

「40階層はもっと先の下層に別の鉱物があるんだ。ミスリルとかオリハルコンとか。武具にいいって聞くし、どう?」


 実はスギライトを見つけて、他にも色々な鉱物を見つけた。ビクトルが

『それも取ろう』

 とか

『こっちも』

 とか、言われるままに掘ってたんだよ。だから帰りが遅くなったんだけどね。


 後で聞いたらミスリルとかオリハルコンだって。それって貴重なんだよね?って聞いたらそれなり、って答えたし。それなりなんだろう。


「ミスリル!?」

「オリハルコン!?」

「「「欲しい!」」」

 ほら、転移陣見なくて良かったじゃないか。なんかドヤ顔したら悔しそうだった。ふふっ良かったね。()()()()使えそうな鉱物で。



 という事で、その日はもうご飯を食べてお風呂に入って寝る事にした。

 ご飯は作り置きのハンバーグ。

 みんは美味しい美味しいと沢山食べてくれた。良かった。


 あ…チョコレート作りしてない。はぁ仕方ないか、またの機会かな。

 お風呂はシルフィをナリスたちに任せてと思ったけど、シャワーや石けんの使い方を教えなくちゃいけなかったから、僕も一緒に入った。


 ナリスもテオもラルクもシルフィを見て顔を赤くしていた。それは分かる。なんせ華奢だしね、手足長いし腰は細いし。

 とにかくきれいなんだよ。固まった3人を促して浴室に入る。そこで石けんとシャワーの使い方を教えると


「シルフィは自分で髪とか体を洗えないから手伝ってあげてな。僕はハクとブランを洗うから。よろしく!」

 シルフィも

「よろしく…?」

 声を掛けていた。また3人は真っ赤になっていたよ。

 後はよろしくだよ。


 ふふっ、僕たちはハクとブランを念入りに隅々まで洗った。ハクのお尻は柔らかくてブランの胸毛はほわほわで。ご褒美だね、これは。

 洗い終わって湯船に浸かる。


 あ、シルフィの仕草に戸惑ってるね。背中を洗うのに正面から抱き付いてくるからな。

 洗われてる時はとにかく見せようとするし。触るか見ないと洗えないと思ってるみたいだ。ロリィみたい。


 あれ、ロリィ…きれいな人。シルフィとダブる姿は長いまつ毛。濃い金髪。顔は思い出せないのにパーツだけ分かる。変な感じだ。

 儚い美人さん。僕はもしかして何人も愛人がいたとか?イリィにもきれいって話しかけてた(夢の中で)

 イリィは女性?ロリィもかな…。僕って遊び人だったの?これで。まだ13才なのに。


 そんな事を考えているとナリスたちがお湯に入って来た。疲れ切ってるね。ふふふっシルフィはね。

 そのシルフィはススッと僕の隣に来てピタっとくっ付いた。僕の膝にはハクとブランがいるからね。

「おい、アイル…知ってたよな?」

 僕は首を傾げる。必殺、知らないふり。


「何を?」

 テオはため息を吐くと僕の頭を乱暴に撫でる。そして僕の体を見て

「相変わらず細いな」

 そんな数日で太らないよ。

「シルフィの方が細いよ?」

 そこでチラッと下を見るのやめて。

「アイルはほどよい…」

 シルフィ、ナニかな?気にしてるんだから。

「その大きさなら…」


 待って待って、なんの話?

「アイルを抱きたい…」

 直球で来たね。でもそれはダメ。

「ダメだよ、ナビィにも言わただろ?」

 俯いてしまう。

「種を残さないと…」

 僕はナリスたちを見る。


「人ならいいんだよな?」

 シルフィは僕がいいのかもしれないけど、僕は無理だから。

 頷く。そしてナリス、テオ、ラルクの顔と下腹部を見た。

「大きい…けど?」

 僕は何も聞こえないよ?分からないし。


 ナリスは目を泳がせ、テオは顔を真っ赤にし、ラルクは僕を抱きしめた。どういう反応なの、これ。

 ラルクを見ると顔を赤くしながら

「俺は無理だ」

 宣言した。良く分からないけど年頃だし、シルフィは美人だしいいと思うけど。


「何で?色々とちょうどいいのに」

 ラルクは目を開くと困ったように

「アイルは知らなくていい…俺の問題だ」

 そっか、やっぱり。

「たわわなのが好きなんだね…」

 ラルクはまた真っ赤になって僕を抱きしめると

「ち、違う。いや、違わないがそうじゃなくて…」

 どうしたんだろう。


 取り敢えず、ラルクは置いといて

「ナリスとテオは?」

「お前、聞き方。はぁ…いやまぁな。こんな美人となんて夢みたいだ」

「そうだな、俺はその…ありだな」


 ナリスもテオもいいのか、なら

「シルフィも?」

 頷く。2人の下腹部を見ながら。

「がんばる…?」

 僕は何も聞こえない。だってラルクが耳を塞いだから。もっとも聞こえちゃったけどな。


 そんなこんなでお風呂を出て、僕はハクとブラン、ナビィにコムギと部屋に入った。

 あの3人とシルフィがどうなったかは知らないよ?




時系列整理

1月1日 アイルがミュシュランテスを降りて麓の村に着く


1月2日 麓の村をナリスと出発


1月6日 ロルフがフィーヤ着

アイルが町レイニアに着く。馬車を買う


1月7日 ロルフがフィーヤ発 イグ・ブランカ着

アイルが布を仕入れて町を出発

ライラたちが襲われる

ゼクスと王都にロルフから手紙が届く


1月8日 ロルフたちがイグ・ブランカを出発

魔術師団がゼクスに出発


1月9日 アイルがハク、ブランと再会


1月10日 ミュジークと捕虜を解放

アイルが村が救う


1月11日 魔術師団がゼクスに到着

近衛騎士たちが村を出発

アイルたちが村を出発

 

1月13日 イーリスたちがイグ・ブランカを出発


1月16日 アイルたちがロイカナの町に到着


1月17日 アイルが探索者ギルドで依頼達成の手続きをする


1月18日 ロルフたちがフィフスに到着

アイルが川蛇の依頼を受ける


1月19日 ロルフたちがゼクスに到着

アイルたちがゴブリンの討伐依頼を受ける

アイルたちが迷宮を発見する

アイルが迷宮の罠に飛ばされて行方不明になる 46階層

ラルクたちが迷宮に潜る 9階層


1月20日 迷宮2日目 アイル聖剣、精霊と出会う

コムギと再会する 42階層

ハクたちはブランと再会する 30階層まで転移 35階層


1月21日 ロルフたちが死の森に行く

イーリスたちがアレ・フィフスに到着

迷宮3日目 アイルはナビィと再会する 40階層手前

ハクたち 37階層終わり


1月22日 イーリスがゼクスに到着

迷宮4日目 アイルたち39階層に到着

ハクたち38階層で休む


1月23日 アイル捜索隊がゼクスを出発 森人の隠れ里にに着く

迷宮5日目 ハクたち39階アタック開始

アイル捜索隊がロイカナの町を出発し、迷宮に向かう

アイルたち39階層でハクたちと合流し40階層に向かう


1月26日 イーリスたちが王都付近で襲撃される


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