290.食後はのんびりと
しばらくまったりです
『はぁ、とんでも無く美味しかったぞ』
『やめられんな、これは美味すぎる』
『大地の恵みがこんな風に、美味しかった』
『豊穣のお陰、素晴らしく美味』
神様たちからも絶賛。良かった。でもね、やっぱり甘味は必要だよね?
って事で、用意してあるよ!
『僕も食べたい…』
突然、しばらく左目に収まってたアーシャ様が出て来て言う。えっと、食べるの?精霊なのに。
『食べられる!だから僕にも…』
目の前で(本当に顔のすぐ前、鼻に止まってる)うるうると目を潤ませるアーシャ様。
「わ、分かったよ。ご飯も?甘味だけ?」
『ご飯も…』
神様ズが凄く食べたからほとんど残ってない、いや、全く残ってなかった。
そんな事もあろうかと、5人前ほどはお弁当にして保管してたんだ!だからそれを出すよ。
後はみんなに甘味だな。
『甘味の用意だな!手伝うぞ。まずは机の上を片付けて』
またしてもグライオール様とルートヴィー様が手伝ってくれる。いいのかな?まぁ嬉々としてやってるからいいか。
机の上が綺麗になったら(汚れはグライオール様がささっときれいにしてくれた)台所から甘味とアーシャ様のお弁当を持ってくる。ポーチから取り出すだけなんだけどね。
甘味のお供にほうじ茶を用意してみんなに配る。香り高いほうじ茶、いいよね。
ハクたちにもだよ、もちろん。大好きだもんな!
アーシャ様の前にはお弁当。でもこのままで食べられるのかな?顔も口も凄く小さいけど。なんたって手乗りサイズだし。
と思ったら
『ジャジャーン!』
…大きくなったよ。と言っても子供サイズだから可愛い。小学生くらいかな。6才とかそんな感じ。
うわ、めちゃくちゃ可愛い。間近にその可愛らしい顔がある。だってね、私のお膝にちょこんと座ってるから。
そしてそのまま(私のお膝抱っこで)目の前のお弁当を食べ始めた。
一心不乱に食べる様はとても高位の精霊とは思えないくらい可愛い。頬が色付いてるよ!あ、だからお口の回りが汚れてるから。今、拭いてあげるよ。
大人しく顔をこちらに向けるアーシャ様。思わず頭を撫で撫でしたのは仕方ないと思う。
まぁ神様たちもそうと知らなければ、ただの食いしん坊としか思わないからね。
今日の甘味はプリン。小さなカップでは足りないだろうから、いつもより大きめのカップ(丼)に入れて作ったよ。おかわりももちろん、用意してあるからね!
…溶けた、かな。スプーンで掬ったと思ったら次の瞬間には無くなってた。
プリンは飲み物説、有力だな。
さて、私も…えっと、アーシャ様のはそこに置いてあるよ?
えっ?食べさせてくれないのって…食べられるでしょ、自分で。
『人がやってるあーんに憧れてたんだ!』
ここで?
『イーリスとアイルも良くしてるから…』
う、それを言われると。わ、分かりましたよ!目の中から色々見られてるんだね…恥ずかしい。
「はい、あーん…」
ぱくり…目の前で白い頬を染めてあーんする小さなアーシャ様。悶絶級の可愛さだ…。
もぐもぐして目を開けるとキラキラのお目々で
『美味しい!』
…か、可愛い。私の分も食べる?うん、もちろん、いいよ!
「アーシャ様。はい、あーん…」
『あーん…』
くぅ、こんな幸せがあったのか…。必死な顔でもぐもぐしてるね。はぁ眼福です!
隣に座っているイリィが私の腕に触る。ん?どうしたの、イリィ。
手に持ったプリンをチラチラ見てるけど。
「アイ、僕も…食べさせて欲しい、かな…」
えっとイリィも…?頬を染めて上目遣いとか、はい、喜んで!
「イリィ、あーんして?」
密度の濃いまつ毛を伏せてあーんするイリィ。頬が赤いよ?くっ、可愛い…どこの美形ですかー!
私の美形ですわ。はぁぁ、胸がドキドキする。イリィが可愛いすぎて、スプーンじゃ無くて唇でキスしたくなるよ。何度目かのあーんの時に、ついに我慢出来なくなったのは仕方ないと思う。
「チュッ」
唇の端にね。イリィが目を開けて、潤んだ目で
「アイってば…」
「旦那様が可愛い過ぎるからだよ?」
『甘いな』
『甘いの』
『甘々だね』
『激甘ねー』
あ、神様ズがいたんだった…2人で真っ赤になって俯く。
『目の前でされてる僕が居た堪れないんだけどなー。まぁいっつも色々と見てるけどね?ふふっ』
「ひゃあ…」
変な声が出ちゃったよ。
『このサイズもいいな!』
アーシャ様が膝の上で体を捻って抱きついて来た。
『ふふっ、こうして抱きしめられる』
抱きついてるの間違いでは?小さくて温かな体をそっと抱きしめると嬉しそうに顔を寄せて来た。
うん、可愛いね。撫で撫で。
『ふっアーシャはそんな感じだったかのぉ』
『違うな、氷結のアーシャだぞ?』
『あぁ、そんな通り名もあったのぉ』
イグニス様とシシラル様の会話が不穏だ。氷結って何…?聞かないでおこう。
『沸点が低くてすぐに凍らせるんだよ』
『そうなの。森が凍るのはアーシャの決めた掟が厳しいからなの』
恐ろしいことを天気の会話と同じレベルでしないでください。グライオール様とルートヴィー様、不穏です!私は何も聞こえない。
『それは有象無象がね、無能だからだよ!』
朗らかにとんでも発言ですね、はい、何も聞こえません。
アーシャ様はにこにこしてる、うん可愛い。
甘味も食べ終わって、皆さんはお帰りですよね。
『まだ帰らぬぞ?こんなに居心地が良いのに、帰るわけなかろう』
何ですとん?
『その通りだな。快適すぎる!風呂もあるのだろう?一緒に入るぞ!』
イグニス様は居座る気満々ですね。
シシラル様は…えっ、お風呂入るの?神様なのに。
『風呂は必要ないがな、娯楽だ!』
言い切ったよ…。
なら神様たちでどうぞ、どうぞ。
『入り方が分からぬ故な、アイルは必須だ』
『そうじゃな、必須じゃ』
待って待って、シシラル様はまだ分かります。男神だからね。イグニス様は女神でしょ?そんな不敬なこと出来ませんよ!
『なに、構わぬ。裸くらいみられた所でな、減りはせん』
確かに減りませんよ!でも、なんか嫌な予感がするんですよ。
あれ、私は声出してないけど?
『ふっ声で出さずとも分かるわ。顔に書いてある』
顔に?まさか。
「「「くすっ」」」
あれ、笑われた。
「考えてること…良く分かる、よ」
ロリィの言葉にうんうん頷くイリィとエリ。解せない。ベルとブラッドまで頷いてるし。
「ロリィも一緒「無理」に…」
被せてまで否定された。イリィ、はダメ。可愛い裸は神様にも見せられない。
エリ、はそもそもお世話させる方だから無理。
ベルは…にこやかに首を振る。ダメか…。ブラッドは、目を瞑って瞑想中かな?これは無理、そもそも私がブラッドとお風呂って恥ずかしいし。
『早くいくぞ!』
イグニス様は立ち上がっている。いや、シシラル様は分かるよ。何でグライオール様とルートヴィー様まで立ち上がってるの?
えっ、みんなも入るって…マジか。
膝の上のアーシャ様も
『僕もー!』
うんうん、もちろんだよ!可愛いね。
『…アーシャと態度が違わないか…?』
気のせい、ではありません!小さな子はそれだけで可愛いんです。大人な女性とか、筋骨隆々の男性とか、逞しい男性とか、少女は守備範囲外なので。
『我ら神様ぞ、心して仕えよ!』
うぐっ、それを言われると。仕方ない。だって膝の上のアーシャ様が
『早くぅ』
と言ってるからな。
「イリィは後でロリィとエリをよろしくな」
と言い置いてお風呂に向かった。
2時間後…
私は居間で、イリィの膝枕で甘えている。
「イリィ、大変だった…」
頭をよしよししながらイリィが聞いてくれる。
「どんな感じだった?」
「一言で言うと、カオス…」
「くすっ、想像出来る気がする」
そう、大変だったのだ。
脱衣室ではイグニス様もルートヴィー様も隠さずサッサと裸になって、しかも会話がね。
『ヴィーは相変わらず平らだのぉ』
『ふん、イグニスはバインバインで下品ね』
…見ちゃダメだ。気になるけど、凄く気になるけど見たら終わりな気がする。
そしたら目の前に2人が並んで私の顔を押さえて
『『どっちが好き?』』
…やめて、見ちゃったよ。柔らかそうなイグニス様のなかなか立派な2つのお山を。
その横の発育途中の膨らみ始めた蕾のような、ささやかな2つの丘を。
どっちも無理です…。真っ赤になっているのが分かる。恥ずかしい。
『ふははっ、イグニスは相変わらずいいもん持ってるな』
シシラル様、笑い事では。
『ルーはまぁ可愛いらしいではないか。どっちも甲乙つけ難いぞ』
なんと男前な発言。
『うんうん、シシラルに賛成だよ!』
朗らかにグライオール様が言う。さすが神様だな。
『で、お前はどうなんじゃ?』
えーと、乗っとこう。
「シシラル様の意見に賛成で…」
『ふん、まぁ仕方ないのぉ、その初な反応では』
『そうね、真っ赤になってるわ、ふふっ』
良かった。乗り切った。
『俺も立派であろう?』
『僕も負けてないけどね!』
シシラル様とグライオール様が並んで方をくみ、私の顔を少し下に向ける。か、下腹部が…。
『『どうだ?』』
聞かないで…。だってもうそれはそれはね、立派で。何て答えたらいいの、これ。
『おぉ、立派だのぉ。2人とも色男じゃな』
『うん、大きいねー』
無邪気に言うこと?
『ほら、感想は?』
『イ、イグニス様と同じです…』
『ほう?』
言わなきゃダメ?
「り、立派です…とても」
そこでチラッと私を見ないで。
『早く脱がないか!』
シシラル様に服を剥ぎ取られた。そして私の下腹部を見て
『ふむっ、精進せい』
…だから嫌だったんだよー!
『くすっアイルは可愛いね!』
そこには裸の小さなアーシャ様。可愛い、細くて小さくて、色々小さくて可愛い。思わず抱きしめてすりすりしちゃったよ。癒しだ…。
それからも大変だった。体を洗って髪の毛を洗って。もうね、ロリィが5人いるみたいだった。
『良く見えるか?』
と足を開いて立ち上がったり、お尻を突き出したり、イグニス様は胸を持って
『しっかりと下乳も洗うのだぞ?』
と言ったり、股の下に私の頭を入れて
『ちゃんと洗えてるから?』
とかね。私のライフはごりごりと削られたとさ。お湯につかる前に疲れ切ったよ。
つかったらつかったでね?
『筋肉が無いな』
腕を触りながらシシラル様
『細いのぉ』
腰を触りながらイグニス様
『華奢だね』
肩や胸をを触りながらグライオール様
『お肌すべすべ』
頬を触りながらルートヴィー様
『僕はいつも見てるから』
お膝の上でアーシャ様
はい、神様とアーシャ様に全身触られまくった。いや、触るのは…と抵抗しようとしたら
『全身触っただろ』
『全身撫でたじゃろう』
『全身触られた』
『全身撫でられたよう』
『撫で撫でされたー』
洗っただけだよ!もう、だから触ってもいいってどんな理屈なの。はぁぁ。
とその話をイリィにしたら、なんか目がキラーンてした…よ。なにかな、悪寒が。
「ふふっ、アイは僕の旦那様だよね?ふふっ…」
その日の夜、箱庭にアイルの艶めかし声が朝まで聞こえたとか…。
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