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異世界転移 残りものでも充分です〜  作者: 綾瀬 律
第4章 転移の真実

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224/430

219.出発の準備

出発は14日後


いつもお読みくださりありがとうございます┏○ペコ

いつの間にかブクマ200超えてました…感謝です


後書にネーシアとリベールのイラスト載せてます…



 目が覚めると淡い金髪。いつもよりしっかりと抱き付かれている。そして隣にはハクがいて、足元にはナビィが。ブラン、ミスト、ミアとベビーズは首元付近にわちゃわちゃいた。その柔らかな毛を直に肌で感じる。うん、色々最高だね。

 イリィは全方位きれいだ。目を瞑っていても本当に美しい。わずかに震える瞼と密度の濃い金色のまつ毛。

 少し頬は色付いていて、僅かに口が開いている。


 その唇を指でなぞる。柔らかくて少し湿っている。そのさらりとした髪を撫でておでこにキスをする。触れ合っている素肌が温かくて、少し冷えた空気に心地よい。離れがたくてその背中に手を回して抱きしめる。

「朝から熱烈だね…」

 目を瞑ったまま微笑むイリィ。甘えるように私の胸に頬を擦り寄せると目を開いて上目遣いで私を見る。

 朝から破壊力満点の美形だね、イリィ。


「おはようイリィ。よく眠れた?」

「おはよう、アイ。誰かの愛情をたっぷりと注がれたからね?ふふっぐっすりだよ」

 私は昨日の自分を思い出して恥ずかしくなる。昨日はね、離れることが寂しくて。イリィを…。はぁ、意識とは別に体がね。止まらないんだよ。

「怠くない?」

「少し怠いけど、動けないほどではないよ」

 良かった。無理させちゃったかな。

「アイがあんなに激しく求めてくれて、嬉しかったよ?アイはちゃんと僕のことが好きなんだなって思って」

「当たり前だよ?こんなに素敵な人なんて他にいない」

「もう、朝から煽らないで?」


 イリィは眼を妖しく細めると私の上に乗ってキスをして来た。

「アイは朝だからとかで反応しないね」

「そうみたい…」

「僕はね…分かるよね?」

 そう言って腰を抱きしめる。だからイリィ、ダメだよ。

 私は朝からガッツリにならないから。でもイリィはね、体の反応がさ。年頃の男子だもんね。

 それで朝から運動をね。うん、たくさんたくさん仲良くしておかないと。

 離れる時間が長すぎて不安になってしまうから。いや、不安ではないのか。単に寂しいんだ。

 そのままイリィの温もりを堪能して起き出す。やりたい事がたくさんあるから。


 服を着てイリィを見る。その髪に触れて少し切らせてって言おうと思ったら

「アイ、髪の毛少し切っていい?」

 逆に聞かれた。いいけど?首を傾げると上目遣いでもじもじと

「使いたいんだ。良かったら僕の髪も持っててくれたら嬉しいよ」

 イリィ…同じこと考えてた?嬉しくて頬が染まる。

「もちろん、いいよ。イリィのも欲しいから嬉しいな」

 恥ずかしくて赤くなりながら言うとイリィも照れくさそうにじゃあって言って私の髪の毛に触れる。


「横の髪の毛切るね」

 右側の頬にかかる辺りの髪の毛を掬うと一房、切った。その髪の毛にキスをしてありがとうと微笑む。うわぁなんか凄く恥ずかしい。

「イリィ、少し後ろ側の髪の毛も切ってくれる?使いたいから」

 もじもじして言うと驚いた顔をしてから優しく微笑む。

「もちろんだよ」

 そうして右側の髪の毛が少しスッキリした。その私を正面から見て私に切り取った髪を渡す。


「左右で違う長さも可愛いよ。顔の線が見えて耳が少し見えてるのと、完全に隠れてるとの。ふふっ僕のも切って?」

「ありがとう。うん、あの…私にもイリィの髪を少し貰えないかな?少しその、ね」

 イリィはまた少し驚いてからとても嬉しそうに笑う。「もちろんだよ、アイ…ふふっ」

 可愛らしく笑ってこちらを向く。

「後ろの髪の毛を切っていい?」

「どうぞ?全体的に切って」

 私は後ろに回ると襟足より下までに掛かっている髪の毛だけを残して手で持って、残りの髪の毛を切る。せっかくの美人さんだし、失敗しないようにここはジョブでね?


 いい感じに切れて、半分をイリィにわたす。そして正面に回ってイリィを見る。おぅ…これはまた。首筋が露になったイリィはとても色っぽくて目線が釘付けになる。

「どうした?」

 首を傾げる。くっ、可愛いぞ。これはまたいかん。そのイリィの抱きしめて首筋にキスを何度もした。

「くすぐったいよ」

 笑いながら言うけど

「可愛いのがいけないんだよ」

 思う存分キスしまくった。


 イリィは私の頬に手を当てるとにこりと笑って

「もう、せっかく服を着たのに…また脱がされたいの?」

 いや、そういうつもりでは。焦っていると軽くキスされて

「また夜にね…」

 う、うん。恥ずかしいけど嬉しい。頬を赤らめてイリィを見ると

「だから煽らないで?アイ」


 そこで扉が叩かれた。リベラの声で朝食をお待ちしました。と言う。扉を開けてワゴンごと受け取る。部屋に戻って机に朝食を載せる。出来立てだ。

 パンと卵にベーコン、サラダとスープ。食後の紅茶だ。

 ソマリの食事はいつも美味しい。お皿に乗ってる量が違う。もちろん多い方がイリィだ。

 2人で美味しく食べて紅茶を飲み終わる。ほっと一息ついた所で少しソファで休憩。


「アイ、その髪の毛で何か作るの?」

「うん、イリィに渡したくて」

 また驚いている。

「僕の髪はアイが?」

 少し違うけど間違ってはいない。だから頷く。

 嬉しそうに微笑んで嬉しいよ、と言う。お互いが近くに感じられるように。お互いが()()()ように。

 ふふふっ。笑い合って軽く抱きしめ合う。そのまま心地の良い時間を過ごしてからイリィが体を起こす。

 おでこにキスをすると

「行こうか?」

 頷いて2人で手を繋いで部屋から出る。そろそろアルミの採掘の準備をしないと。


 部屋を出るとちょうどロリィも部屋から出てきた。少し顔色が悪いかな。

「おはよう2人とも」

「おはようロリィ」

「おはようロルフ」

「ロリィ、眠れなかった?」

「…どうして?」

「顔色が悪いよ」

「「…」」


 誰のせい?とロルフとイーリスは思ったが、口にはしなかった。


「大丈夫、少しアルミの解析をしてて」

(ロリィ、無理しないでな?出発まであまり日が無いし)

(…うん)

 心配ではあるけど倒れるような事にはならないだろうと思って気にしながらも外に出た。

 屋敷から地下拠点付近にはすでにイリィの家族とイズワットの皆が揃っていた。

 歩いていって

「おはよう」

「「「おはようございます」」」

「「おはよう」」

 挨拶を交わす。


「アイル、よろしく。責任者のガロンだ。鍛治師だよ」

「アイル殿、ガロンと申す。よろしくお願いします」

 そう言って頭を下げた。

「ガロンさんよろしく。武器には使いにくい鉱物だけど」

「大丈夫でっさ。生活道具も一通り作れる。それにドアが作れると聞いた!ぜひやってみたい」

「それなら良かった。採掘をするのは?」

「ガロンとこちらのアリーとドルーガ、オズワルドの4人だ」

「私たち3人もやるよ」

 イズワットの4人とイリィの家族3人。そこにロリィ、イリィ、エリと私の4人が加わる。


「イル、どうやって採掘する?」

「まず入口だよね。そこから横穴を掘って、しばらくは横に採掘かな」

「そうだな。入り口は地下拠点から入ろうか?」

「いや、万が一の崩落に備えて分けよう」

「僕が入り口を作るよ。あの辺りでいいかい?」

 拠点から少し離れた場所を指してシア兄様が言う。

「うん、お願い」

 そこまで歩くと地に手を付けて目を瞑る。すると入り口がぽっかりと現れた。


 斜めに降りて行く階段が付いている。梯子じゃないのはいいな。鉱物を運ぶ運搬機が欲しいな。中の横穴にはレールを敷いてトロッコでも走らすか。人力だけど。

「下にも広場を作ったから一旦降りよう」

 皆で降りる。

 降りながら穴の周囲をジョブを使って固める。

 降りた場所は天井が高くて広い。そこに集まる。周囲にはアルミ意外の鉱物や石もあるな。


 私は森に平行になる方向に横穴を作る。ついでに地中の鉄分を使ってレールを敷き、木と鉄を組み合わせたトロッコを作る。横穴は取り敢えず100メル(m)くらいにしてまた考えればいいかな。

 この方向はアルミとか鉱物しかないから。


「ここから進んで横に掘ればアルミと場所によってはミスリルが採れる。取った鉱物はそこの箱に入れて、取っ手を上下に動かすと動くから運んで」

 あ、上に鉱物を上げる滑車もいるな。トロッコの箱部分を取れるようにして、固定して滑車で箱ごと上に。

 そうしたら楽だし。滑車は人力だけどブースト機能を付けるから大丈夫。よし、これで楽に地上まで上がる。


 トロッコの箱をたくさん作ろう。5個?町に運ぶならもっといるか。20個作ろう。

「出来たよ。箱をこうやって滑車から伸びた紐に固定して、上からでも下からでも引っ張ると箱ごと上がるから」


「「「…」」」


 あれ?どうしたの?

「イル、だから…」

「アイ…」

「アイル、凄いぞ!」

「アイル殿、なんと画期的な。さっそく採掘に!」

「ガロン待って。道具。これ使って。これは頭に付ける光。でこちらがノミとハンマー。魔力を流しながら使うと威力が増すから」

「なんと!」


 ガロンはさっそくトロッコに乗って少し進み、降りてから横に向かってノミとハンマーを使って採掘する。一打ちでかなり掘れた。あった。アルミだ。

 私はアルミを指して

「この少し鈍い銀色のがアルミだよ」

 と言う。




リベールとネーシア ちっちゃいのがネーシアです…

挿絵(By みてみん)

生成AIで作成


※読んでくださる皆さんにお願いです※


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