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異世界転移 残りものでも充分です〜  作者: 綾瀬 律
第3章 白の森と生命樹

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152.旅の準備

「イリィ、これも付けて…」

 イリィはそれを見て首を傾げる。

「何?凄くきれい」

「ん…イリィの方がきれいだよ?」

「だからアイ…煽らないで」

 顔を手で覆う。煽ってないよ?事実だよ。

 頬を染めて私を睨むイリィ。えっと可愛いだけなんだよな、それ。

「で、何?」

 私は実演した方が早いと思ってシャツをめくってズボンを少し下げるとおへそに装着した。

 食い入るようにそれを見たイリィが

「アイ…」

 なぜかまた口を手で煽ってしまう。えっどうしたの?

 と思っていたら腰からおへそを手で撫でて抱きしめて来た。


「ねぇ?他の人に見せたらダメだよ?もう…」

 そのまま屈むと私のおへそにキスをする。うひぁ…くすぐったい。

「イリィ、くすぐったいから」

「ダメ。こんなに可愛いおへそ見せて…もう」

 それからしばらくイリィのキス攻撃で大変な目にあった。その辺は弱いんだよ…。

「イリィも付けて」

 頷いてシャツをめくる。その可愛いおへそに装着すると凄く可愛い。可愛くて可愛いくて…そっと手でなぞると

「ん…」

 なんてまた可愛い声を出すイリィ。

 だから私もそのおへそにキスしたらくすぐったそうに笑っていたよ。


 その後はイリィに裸の腰を抱き寄せられて濃厚なキスをされた。やっぱり新婚って甘いのな。


 あとは皆の洋服。

 大きさと形。イリィにも手伝って貰ってパターンを起こす。それを元に完成系をスケッチして、よし。

 もこもこの生地をだして…想像して…よし、出来た。

 大きさの微調整はいつも通り自動で。後は防寒と暴風、防汚に防水かな。

 ベビーズに着せるとむにゃむにゃ言って喜んでいた。

 ハクたちにも好評で、色違いとかを何種類か作ったよ。


 お次は石けんとシャンプー。精油はジャスミンとバラを使う。

 汚れが良く落ちるように考えて、薬用成分も欲しいかな。イリィの繊細な肌を守るようにね。

 ロリィの家に行くから何かお土産も。

 やっぱりルシアーナ様にはアクセサリーかな?でも貴族だからな。何がいいか分からないから。

 それなら化粧水とか美容液がいいかも。これから寒くなるしリップとかハンドクリームとか。


 オリーブオイルがあるからこれとラベンダーと他には…蜜蝋を混ぜて。

 化粧水は聖水とラベンダーと、グリセリンって確かアルコールの一種だよね?粘性のある素材。

 あるかな?


(アルコールより抽出可能)


 おっ久しぶりのビクトル。なるほど。宿で売ってるかな?

 女将さんに聞けば少量なら売ってくれると言うので500mLミレットルだけ買った。部屋に戻ってグリセリンの抽出。よし。

 精製水の代わりに聖水でグリセリン混ぜてラベンダーオイルを混ぜて…出来た。

「イリィ、少しいい?」

 隣でカトラリーや宝飾用の小さな箱を作っていたイリィが何?という顔でこちらを見る。

「手、出して?」

 差し出されたその手に化粧水を塗る。さわさわ塗り塗り。最後で手でふわりと押さえて終わり。

「どう?」

 イリィは目を開いて

「えっ?凄くいい香り。それになんだか肌がしっとりしてる?」

「うん。イリィの肌はいつだってきれいだけど、よりしっとりしたよね?」

「アイ…だからもう…」

 上目遣いで睨むイリィ。だからそれ可愛いだけだよ?


 私の頬を撫でて

「そうやって僕を甘やかすから…一瞬でも離れたくなくなるんだよ?自覚して…」

「何で?だってイリィがきれいなのは事実で、そう思ってるし?」

 首を傾げると

「じゃあもっと夢中になるように…もっときれいになろうかな?」

「もう…今でも充分きれいだよ?イリィほどきれいな人は知らないし」

「やっぱり煽るんだから…」

 そう言いながら嬉しそうなイリィが可愛くて仕方なかった。


「ほら、ルシアーナ様。ロリィのお母様のお土産にと思って。イリィのそれもでしょう?」

 イリィが作っているもの、カトラリーと宝飾品の箱だ。

「うん、そうだね。いいと思うよ」

「私たち用には別の香りで…2人だけの香りだよ?」

「だからもう…」

 イリィに抱きしめられてキスの嵐を受けたのだった。


 こうして旅の準備やカルヴァン侯爵家へのお土産作りが終わった。

 さぁ明日は町の外でハクたちと遊ぼう。

 その夜もまたイリィと情熱的な甘い夜を過ごしたの

 のだった。


「ねぇ、アイ…昼間に散々僕を煽って試した罰だからね…分かってるよね?」

 目を泳がせたがもちろん、イリィに優しく優しく体を撫でられて…新婚の夜は更けていった。


 朝目覚めると目の前に淡い金髪。軽く笑ってその髪を撫でる。幸せな目覚めだよ、私の旦那様…。

 自分で言って凄く恥ずかしくなった。滑らかな頬を撫でる。

「う…ん」

 寝言?頭を私にすりすりきてまた動かなくなる。全く、天然のたらしはどっち?何度も見ても見飽きないそのきれいな顔を見つめた。

 美人は3日で飽きるだっけ?全くだよ…どれだけでも見てられる。


 またその頬を指で撫でていると

「アイ…?」

 ふわりとまだ目が完全に開いてない状態で呟く。

「おはよう、私のイリィ」

 イリィは幸せそうに目を瞑るとまた寝始めた。あぁもう可愛い。

 私もその髪を梳きながら目を瞑った。


 動く気配で目が覚めた。目の前にイリィの顔があってびっくりした。

「おはよう、僕のアイ」

 私は微笑んでその頬を指でなぞる。イリィはその指にキスして

「可愛い寝顔を堪能したよ」

 えっ寝顔見られてた?イリィみたいな美形じゃないのに?

「僕にとってはアイが誰よりも可愛いんだよ」

 敵わないなぁもう。するとその雰囲気を壊す勢いでベットにハクが乗ってきた。


 イリィの横からハクが顔を舐める。ナビィもベットに飛び乗ってきて顔をペロペロと。さらにベビーズも参戦して…カオスになった。いやね、もふもふにまみれて気持ちいいんだよ?隣でイリィもさり気なくベビーズに頬ずりしてるし。

「待ってハク、ナビィ…こら」

 止まらなかった。顔を洗浄できれいにするとハクとナビィ、ベビーズを順番に撫でる。

 うん、今日も良きもふもふとふわふわだね。

 イリィと顔を見合わせて笑うと起き上がる。着替えて食堂に向かう。


 この宿は食事が美味しい。新鮮な牛乳や卵をふんだんに使っている。この領地の特産だ。野菜も新鮮で大きくて美味しい。

 朝食はパンにミルク、チーズ入りのスープに茹で野菜。甘味が増して美味しい。

 食堂にはヤンダルさんがいてもりもり食べている。凄い量だな。

 私たちを見つけると手を上げて

「アイルにイーリス、おはよ」

「「おはよう、ヤン」」

 昨日宿で合った時にヤンと呼んで欲しいと言われたからそう呼んでいる。


「依頼?」

「あぁ、依頼者との顔合わせだ」

「へー、ヤンは何級?」

「俺か?俺は中級だぞ」

「お前たちは?」

「俺は初級だ、イーリスは探索者じゃない」

 ヤンは少し驚いた顔で

「てっきり2人とも探索者だと」

 一緒にいるとそう見えるのかな?

「どんな依頼?」

「護衛だな」

「そうなんだ?頑張ってね」

「おう、お先に」

 食べ終わったヤンは食堂を出て行った。


 私たちもさっそく朝食。黙々と食べてるけどイリィが嬉しそうだから美味しいんだな。

 イリィの様子を眺めながら食べ終える。相変わらず量は食べられないな。筋肉付けないと。細いままの腕を見て思う。

 食べ終わると部屋に戻る。少しだけ食休みをしたら町の外、フィフス川に向かう。そこから上流に行くと森があるらしい。

 いいね、いいね!川遊びの後に森の散策とか楽しそう。

 せっかくだしお昼は何か屋台で買って行こうかな。

 そんなことを考えながらハクをもふりつつ、ベビーズを撫でる。

 この子たちの名前も決めないと。


「ハク、この子たちの名前」

『アルが決めて』

「いいの?」

『うん、だって決まってるんでしょ』

「悩んでるんだけどね、候補はあるよ」

『何?』

「ハルとナツは決めてて、後はどうしようかと」

『ロルフに託した子はリツだね』

「うん。ハルはハクから、ナツはナビィから一文字貰ったんだ。リツは初めからもう決めてて。後はイリィから一文字貰ってリリとか?後は私からだとルイかな」

『それでいいんじゃない?どれも素敵な名前だよ』

「良かった。そうそう、昨日色違いの首輪を作ったんだ。ハルは緑、ナツは青、リリは金でルイは紫」

『どの子がどれ?』

「うーん、それはハクが決めて?」

『分かった』


 こうしてハル、ナツ、リリ、ルイと名前が決まって首輪の色も決まった。

 それぞれに撫でながら首輪を付けて膝に乗せるとミストもやって来てもふもふがもふもふでもふもふだった。可愛いぞ?





※読んでくださる皆さんにお願い※


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