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異世界転移 残りものでも充分です〜  作者: 綾瀬 律
第2章 感謝祭と諸々の騒動

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139.翌日の昼

 目が覚めると淡い金髪と銀髪…また両側から抱きつかれている私。そして多分もう朝…では無く昼かな?

 お腹すいたなぁ。


 昨日の夜は大変だった。まずはハクが魔力を循環させて体調を整えようね、と言ってくれた…優しさだと思ってたんだけど。

 体力を使うから先に整えよう、の意味だと分かったのは後のこと…。

 それはもうね、凄かったよ。だってね…。いや、詳しくは語らないけど。エンドレスって言葉の意味を体感したんだ。本当に、終わりがなかったよ。


 でも意識を飛ばすことは許されなくて…。うん、愛って時には重いんだね。はい、もうよそ見は…いや、なんか浮気したみたいだけどそれも違うからな。

 2人のもっと愛して…、がね。うん。全てはダイヤモンド鉱山が悪いよ。

 それでも大好きな2人とその温もりを分かち合える時間は嬉しくもあって…ん、決してその責められるのが好きな訳ではないよ?

 まぁね、嫌いではないけど…。


 で、流石にお腹が空いて目を覚ました。両側の2人は気持ち良さそうに寝ている。

 イリィとハクの子は出来ないのかな?凄い美白銀狼が産まれそう。ちょっと見たいかも。

 にまにましてたらハクが

「僕の顔に何かついてる?アル」

 うおぅ。目が覚めてたのか…。美形同志の交わりを想像してちょっと興奮してたとか言えない。

「う、うん。おはようハク」

 ハクは顔を上げてキスしてくる。人型になっても犬風なキスは目を閉じて舌でベロベロするから凄く恥ずかしい。目の前に美形の目を閉じて恍惚とした顔をあるんだよ?しかも…その舌をねじ込んできて絡めるの。


 本当に何度も何度も、いや一度が長いのかな?止めなかったら唇が腫れるまで舐め続ける。

 それを美形の人型でするんだから…こちらがドキドキする。あ、だから。体ごとのしかかって全身を舐めてくる。そのまま下腹部の匂いを嗅いで…こら、恥ずかしいよ。

 そのまま昨夜の続きをしようとする。

「待って…」

 まだイリィが寝てる…と思ったら起きてた。真剣な表情で私の顔を見てる。えっ恥ずかしいよ…。

 ハクはそのまま私を抱きしめて

「何度もしようね?」

 …昨日沢山したよね?

「今日はまた別だよ?」

 今日もたくさんしたよね?

「起きてからはまだだよね」

 …。うんっだから待って…ハク。


 脱力していると横からイリィがキスをしてくる。

「僕とも…ね?」

 えっ?お腹すいたよ…。

「ハクとはしたのに、僕とはダメなの?」

 いや、その違うよ。ただお腹すいたなって…あ、うんごめん…。

 後ろからイリィに抱きしめられて

「離さないよ?」

 イリィの熱を感じて…。


 朝、じゃ無くて昼からの甘い鍛錬はなかなか終わらなかった。

 お腹空いたよ…。ご飯食べさせて、干からびちゃうからさ。と思ったのに疲れ切って寝てたみたい。

 気がついたら何かいい匂いがしてた。ん?誰が作ってくれてるの?


 瞬きして目を覚ますとそこにはシア兄様とベル兄様がいて、私をガン見してた。えっ…。毛布は腰あたりまでめくれてて2人が体と顔を交互に見てる。

 目があったシア兄様は

「細いね…触っても?」

「白いね…撫でても?」

 ベル兄様まで。私は恥ずかしくてそっと毛布を首まで引き上げようとする。


 あれ?動かない…。2人の兄様が毛布を押さえてるよ。恥ずかしいので毛布を…。

「もっと見せて」

「頬ずりしていい?」

「…ダメ…」

 だから待ってって聞こえてるでしょ?うわぁ…だから毛布をめくらないで!

 イリィ助けて。結局、兄様たちに体を撫で回された。恥ずかしいよ。

 一通り撫でて頬ずりして満足したのか、毛布を離してくれたから頭まで被って丸まった。


 もう、距離感。やっとイリィと仲良くなれたのに…。

「アイ…?」

 イリィの声がする。そして毛布から出てる髪を撫でる。私はそっと目の下まで毛布から出すとイリィを涙目で見る。

 イリィは少し驚いて

「どうした?」

 私は目を伏せて

「兄様たちが…」

 イリィはすぐに私の頭まで毛布を被せると

「兄様…アイに何をしたの?」

「ん…いや、あの、挨拶?」

「どんな?」

「親睦を深めるような?」

「具体的に」

「体を少し撫でたり?」

「体を少し眺めたり?」


 イリィはそっと毛布を覗き込んで私を見る。当たり前だけど服を着ていない状態だ。

 そしてまた毛布をしっかりと頭まですっぽりと私に掛けると

「触ったの?アイに…アイの()()()

「うん、まあな。弟になるんだから家族だし」

「そうだよ、弟になるし」

「アイはダメ!僕以外お触り禁止だから!!」

「でもな、兄様たちも仲良くなりたいし…」

「男同志だから触ってもいいだろ?」

「ダメ!」

「どうしても?」

「だからダメ!」


「…もっと触っとけば良かった」

「色々と触っとけば良かった」

()()

「はい、しません」

「アイはお腹空いてるから」

「じゃあ一緒に」

「服着るから出て行って!」

「別に兄様たちいてもいいだろ」

「だからダメ。アイの身体は僕だけのもの。兄様たちは見ちゃダメ」

「お風呂に入るぐらいいいだろ?」

「そうだよ、家族の団欒なんだから…」

「う…お風呂はじゃあ仕方ないからいいよ」


 私に決定権はないのな?あぁやっとご飯が食べられる…。

 兄様たちが出て行ってイリィが毛布をめくると起き上がらせてくれる。

「大丈夫?兄様たちは危険だから気を付けて」

 危険って何がかな…?

 私の体を抱きしめてそのままキスして一通り撫でてから服を着せて貰う。

 あれかな?お兄さんたちの上書きかな。

 お腹がくぅと鳴る。早くご飯食べたい。本気でフラフラしてイリィに抱えられて食堂に。

 席に…う、うん?イリィに座って…。何故イリィのお膝抱っこなのかな?えっと自分で食べられるよう?


 あれかな?ロリィに後ろから抱えて食べさせた…あの話を覚えていてかな?

 あーん、とか言わなくても食べられ…。はい、あーんもぐもぐ。うん、美味しいよ?

 でもね、一人で食べ…あ、はい。うん食べさせて欲しいです。ぜひに…。

 やはり私には決定権は無かったよ。でも嬉しそうにはい、あーんって言ってるイリィが可愛くてね。思わず頬を撫でてキスしてしまった。

 あ、顔赤くしてる…あぁイリィが可愛い。また頬を撫でてチュッ。また赤くなって…可愛い。

 美形のもじもじは尊いね。いつまでも見てられる。

 あ、はい食べます。あーん…。うん、美味しいよ。


「そういえば誰が作ったの?」

「お父様だよ」

 うん、だよね。イリィは料理、壊滅的に下手…ごほん苦手だもんね。

 いや、睨まないで。人が食べられるものを提供してくれるなら食べるけどね?誰にでも苦手なことはあるよな。うん。そんなイリィも可愛い。


 ふぅ、ようやくお腹が満たされた。飢えるって辛いね。久しぶりに会ったファル兄様が

「アイル君、色々大変だったね。でもとにかく無事で良かったよ…。それにしてもこの子たちは可愛いな」

 ベビたんたちを見て目元を緩ませている。

「子供可愛いな。イリィとの子も楽しみにしてるよ。シアもベルもまだ相手すらいなくて…心配してたんだよ」

 するとブランちゃんが

『僕がシア兄様とも交わるよ!子供は人だけど大鷹にもなれる子だよ』

 えっブランちゃんは私とイリィとじゃないの?

『初めてはご主人様がいいな…次がシアで、次がイーリス』


 ファル兄様は驚いている。

「ブランちゃんとどうやって?」

『こうやってー』

 と言うとブランが人型になった。ハクみたいな大人っぽい人型では無くて、まさに少年。人間で言うと12、3才くらいの見た目。銀色の短い癖毛に大きくて少し目尻が釣り上がった猫みたいな魅力的な目をした男の子だった。

 身長は160セル(cm)くらいかな?小柄で凄く可愛い。そしてまた全裸…。すかさず自分のローブを肩からかける。


「?」

「ブラン…皆がいるから服着ような」

「なんで?いつも着てないよ」

「人型の時は着てな」

「ご主人様は僕の裸嫌いなの?」

「そうじゃないよ!」

 うるうるした目で見ないで…。

「じゃあ僕の裸好き?」

「もちろん大好きだよ」

「えへへっじゃあもっと見てー」


 そう言ってローブを脱ぎ捨て腰に手を当てて私を見る。その目はキラキラしてて見て見て!って声が聞こえる。そのね、お股とかにね…ついてるでしょ?

 だからね…。

「ブラン…その可愛い裸は私だけに見せて欲しいかな?」

「そうなの?分かった」

 嬉しそうにいそいそとローブを羽織ると私の手を取って居間に行き、またローブを脱いで

「見て!どう僕?」

 ブラン…その少年期に特有の可愛らしさがね。目に毒と言うか。


 ブランの裸を抱きしめて

「あまり皆んなに見せないで…そんな可愛い姿。私の可愛いブラン…」

 ブランは嬉しそうにギュッと抱きついて来て

「可愛い?ぼく可愛い?」

「可愛いよ」

「カッコいいが良かったな…ハクみたいに」

「ブランはそのままで充分素敵だよ?そんなブランが大好きだからな?」

「えへへっそう?僕も大好きだよ」


 そう言って無邪気にキスをして来た。私の両頬を手で挟み、しっかりと唇を合わせて。裸の美少年とキスってなんかイケナイことしてるみたいで…。背徳感が半端ないね。別の意味で危険。

「ブラン服ある?」

「うん、着るね」

 袖のゆったりとしたシャツにベスト、ズボンも全体的にゆったりしていて細くて小柄なブランにピッタリだった。

「皆のところに戻ろうな」

 ブランと手を繋いで食堂に戻る。


 服を着たブランを見てシア兄様が飛んできた。そしてブランの肩に手を置いてマジマジと見る。ブランは

「シア兄様…どう?」

 上目遣いでもじもじしてる。ブランちゃん可愛い。

 シア兄様も完全に目がキラキラして

「今すぐ私と…」

 こらこら、シア兄様。あ、抱きついた。ついでに匂い嗅いでるし、頬にキスした。そして離れ際に唇にキスした。ブランは嬉しそうにしてる。まぁいいか。

 なんとなくブランはシア兄様好きなんだろうなって思ってたし。


「ブラン、人の子だけど大鷹にもなれるって?」

「うん、白銀狼は強い種だから白銀狼の子で産まれて、人型にもなれる。白大鷹は白銀狼ほど強くないから人で産まれて大鷹にもなれるんだ」

「森人のシア兄様との子はただの人?森人?」

「んー分かんない」

『森人の子として産まれるよ。ハクやブランが特殊個体なのと同じ。森人の特殊個体となる』

 アーシャさまが教えてくれる。


「それは森人と大鷹のいい所を取れるってこと?魔法適性は?」

『いい所を取れるが、聖獣ではない』

「ハクの子は聖獣?」

『そうだよ。白銀狼の子は白銀狼。白大鷹と人の子は大鷹、白大鷹同志の子は白大鷹だから聖獣だね』

「ハクは人としか子が作れないけどブランは白大鷹とも子が作れる?」

『そうだよ』


 へーなんだか聖獣も難しいな。

『白銀狼は聖獣の頂点だからね、まぁハクは聖獣じゃ無くて神獣だけど』




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