唐突の追放
ライトノベルを書いてみたかったので、
あまりこの界隈について詳しくはありませんが書いてみました。
何か不足等あればコメントでご教授いただければ幸いです。
よろしくおねがいします。
~勇者パーティ「親友ズ」一行~
シトネ→語り手。魔法使いの女性。
マシロ→剣士の男性。パーティーから追放される。
ミル→踊り子の女性。童顔だが、女性陣の中では最年長。
スノー→僧侶の女性。大人しいが大酒飲み。
カーマイン→斧使いの男性。家庭的でパーティをまとめる。
「勇者パーティ『親友ズ』から、マシロ を追放しました。」
ギルドのお姉さんは、笑顔でそう私達に告げた。
そして次の瞬間、その不穏な言葉にこれから起きるであろう悲劇を察した。
そう、このパーティーの唯一の剣士。マシロが追放されたのだ。
後ろを見ても、横を見てもマシロはいない。本当に追放されたのだろうか。
咄嗟に勇者手帳を開き、パーティの欄を確認する。そこには、マシロの名前は無かった。
喧嘩などの追放のきっかけとなる事はした覚えが無い。
だって、周りの仲間だって私と同じように"心当たりなんてない"という表情をしている。
「え、マシロを追放……?」
仲間の僧侶、スノーがそう呟く。ミント色のロングヘアに冷や汗が伝っていた。
「やった覚えねぇんだけど!!」
スノーと同じ様に、カーマインも取り乱しながら辺りをぐるぐる動き回っている。
彼が背中に背負った大きな斧が当たりそうで、少し距離を取ってしまった。
「あっ、あの!追放を取り消す事って出来ないんですかっ!?」
ミルは焦りで過呼吸になっているのか、フェイスべールを激しくはためかせ、お姉さんに問った。
「──え?追放、ですか?」
お姉さんは、何も知らないかのようにきょとんとした表情を浮かべる。
まるで、さっきの記憶を何もかも消されたかのように。
そこから私含めパーティー全員は、何故唐突の追放が発生したかを察してしまった。
「ねえ、」
「どうしたのミル。」
「……マシロって自分のスキルの事、何にも話さなかったじゃん。」
「うん。」
ミルは一息吸った後、身の毛もよだちそうな恐ろしい一言を発した。
「マシロのスキル、"パーティー脱退"っていうスキルなんだ。
まああの……あまりこの言葉は使いたくないけど、ハズレスキルってやつなの。
それをさっき誤って、しかも無意識に発動しちゃったみたいで……」
私達の大切な仲間は、ハズレスキルでパーティーを追放されてしまった様だった。
「で、どーやって連れ戻すか!?」
「まだ遠くには行ってない筈ですし、一旦探してみましょう。」
スノーはそのクールな表情と相反して、度が強いと評判のゴブリンビールを一気に呷った。
酒場はまだ昼間なのか私達しか客がおらず、貸し切り同然の状態だ。
「シトネはお酒飲む~?ペアセット注文したら、おかわり自由らしいよ?」
「いや、大丈夫。昼から大酒をする趣味はないし。」
真面目に見える事を言ったが、本心は幼女同然の姿をしているミルが
ジョッキを呷る姿をちょっと見たくないからというしょうもない理由だった。
「親友ズは5人揃っての親友ズなのに…。」
スノーが少し悲し気に俯き、酒を呷る手を止める。
私達"親友ズ"は、魔法学校時代から先輩後輩関係なく仲良くしてきたメンバーだ。
卒業後はパーティを組んでクエストをこなしたり、時々遠くへ冒険に行ったり……。
いつかもっと強くなったら、魔王討伐へ行こうとも約束をしていた。
何回か全員インフルにかかってバラバラになっちゃったことはあったけど、
それ以外はずっと一緒に居る、最高の仲間達だ。
「よし、今すぐにマシロを探しに行こう。」
私はいわゆる仁王立ちというモノをし、机を囲って座っていた仲間達の注目を集めて、召喚呪文を唱えた。
「マジック・ワンド!」
呪文を唱えれば、白い光に包まれた杖が現れて私の右手に収まる。
やがて光は消えて、いつもの魔法の杖になった。
「これでマシロの居場所を特定します。」
「えっ!?」
「……最近取得した呪文なんだけどね、1日3回限定で知ってる人の居場所を知る事が出来ます。」
杖で空中に六芒星を描き、所定の呪文を唱える。
それ以降はただただ目当てのマシロを思い浮かべ続けた。
「えっと、今は──この辺りにある服屋さんにいる。」
「すご!!」
カーマインがキラキラとした目で私を見る。……というか、全員。
魔法なんて二十何年も見てきたはずなのに何で未だにこんな目で見れるんだ。
「居場所も分かった事ですし、今すぐ服屋さんに行きましょうか。」
「だな!マシロならきっとすぐに戻ってきてくれるはずだ!」
「戻れたらまたここに来て一杯飲も。シトネの奢りね!」
「別に構わないけど、昼間から泥酔はやめてよ……?」




