いつかは流れ着く理想郷
誰にも理想はあるだろう、そして求めて生きていくものもいるだろう。そしてその理想を現実にしようと挑む少年の物語。
少年はある日唐突に友達に向かって宣言した。
「タイガ、俺理想郷を探してみることにする」
「……は?いきなりどうした。お前そんな奴じゃなかっただろ何があって理想郷を探そうと思うの?あれって伝説の話だろ」
少年は太陽に手を伸ばしながら。
「あんな理想の郷に行けたら誰も傷つかなくていい世界が見れるなんていい場所なんじゃないかなと思うから探そうと思う」
「お前がそう思うならおれも手伝ってやるがどうするんだ?未だ俺ら子供で孤児だからなにもできなくないか」
「甘いなタイガ俺には準備はできている」
少年の懐にある袋から銀貨がでてきた。
「おま、それ盗んできたんじゃ」
「人聞き悪いな。もともと俺のお金だ。死んだ親からのな」
「あっ。ごめん要らんこと聞いた」
少年はすぐに手を振り否定した。そしてある本を見せた。
「これこれ、俺があるんじゃないかと思った理由」
その本のタイトルは『ユートピア・プレイス』と書かれていた。そしてその本は綺麗ではなくところところボロボロで中のページも破れている所や黒く塗りつぶされている場所もあった。
「なんだこれは?」
「一番最初のページに書いてあったじゃん」
表示をめくったページには見やすく、理想郷の行き方と書かれていた。次のページを捲るとそこには条件が書かれていた。
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理想郷の行き方の条件
・成人になる前にたどり着くこと
・場所によっては●●がある
・●人●●で来てはいけない
・たどり着いたら●●●●●
・●●●●●
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「色々気になるところはあるけど条件には合ってるだろ」
少年はどやっていた。
「でも、書かれてないことが何かが怖いだろ特に最後のことなんて何かすらも分からないじゃん」
「でも俺の親が残した物だから僕は行きたいと思ってる」
「お前はそれでいいかもしれんが、お前を友達だと思っている奴らはどうするんだよ」
「それは……」
その答えを聞く前にシスターに呼ばれて聞こえなかった。そして教会に向かって行く。
「どうしたの?タイガお兄ちゃんまたあの時のユピアのこと思い出してるの?」
「いや、ただ風に当たりたかっただけだ。それにレークもどうした?」
「ああ!そろそろご飯だから呼んできてと言われたから」
タイガはレークと教会に向かって歩いて行きそしてユピアが消えてから1年が経とうとしていた。
中に入ると、緑色のポニーテイルの女の子レディアがいた。
「遅い、早く準備しないと」
「悪い悪い少し風に当たりたくて」
レディアが近づいてきて。耳元でささやくように言った。
「食べ終わったら外で話そうよ」
そして僕は晩御飯の準備を手伝って、仲良く食べた。そしていまこの教会にいる孤児は15人そして今は僕たちが一番年上であり後1年経つと自動的に旅立つようになっている。一番上は僕とレディアそしてユピアの3人だった。
食べ終わると外に出た。レディアはあの時最後で話した場所に座っていた。そして僕はその隣に座ると。レディアは本を出した。
「レディアはそれは!」
「ユピアが持っていた本。あの日以来いなくなった日の時に私のところに置いてあった。そして置手紙に≪これを読んでいるとことは俺は旅だったんだろう。だが心配することはない俺は理想郷にいるだろう。そして会えなかったらごめんな》と書かれていたの、だから私この本を読もうと思ったけど読めなかった。この事を聞こうと思ってタイガに聞こうと思ったら忘れていたの。けど、今やっと思い出したの」
「読めない?だけど僕たちは読めたけど?」
レディアはページを捲るとあの時と全く同じことが書かれていた。がレディアはなんて書いてあるかが分からなかったようだ。
「なんて書いてあるの?」
「このページには理想郷の行き方の条件が書いてある」
「読んでくれない」
「ちゃんと聞けよ」
僕はレディアにあの内容を言った。
「最後の事が分からないって怖いね」
「僕もそう思う。ただ一番の問題は次のページに書いてあることなんだ」
「次のページ?」
次のページに捲る。
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理想郷の場所
誰もが一度でも願えばそこにたどり着けれるだろうが、どんな理想を持って行くかによってたどり着く場所は変わり思えばたどり着けるだろう。そんな理想を描けなければいけない場所は龍の国に行けば分かるだろう。その場所はこの本が教えてくれるだろう。
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「教えてくれるってどこで分かるの?」
「それも次のページにある魔法陣に祈れば分かる」
ページを捲るとそこには魔法陣がありタイガが触れて祈ると光りだした。
光るとそのまま何かが出てきてある方向を指して無くなった。
「この通り方向を指してくれる」
「でもあっちの方向って何かあった?」
「何もないはずだけど」
「え?…じゃあなんで本を置いて行ったの」
「別に無くても大丈夫だったんじゃない。けど便利だけど」
「便利?」
「後で話すよ」
レディアは溜息を吐いて、またページを捲る。
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武器の選定
誰にでも自分だけのオリジナルの物があるはずだ、だからそれが何かを理解しないとその理想は壊されてしまう。自分で守れない理想は単なる妄想でしかないそれを理想の郷にするための武器が必要だ。
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「武器って言われても私達包丁くらいしかもったことなくない?」
「隣のページにある魔法陣に触れれば適性は分かるみたいだよ」
「なんでそれだけで分かるの?」
「僕に聞かれても」
レディアはその魔法陣にふれると金色に輝きそこから鏡が出てきた。その鏡の大きさは手のひらサイズだった。
「何故に鏡?」
「タイガは何が出てきたの?」
「僕は鎌だった」
「どんな感じのだったか見せてくれる?」
タイガは手のひらら自分の身長の倍くらいの大きさの鎌が出てきた。
「どうやって、隠してたの?」
「それも祈ればアクセサリーになるはずだから」
タイガはの鎌はそのまま消えた。そして腕輪を見せた。その腕輪は真っ黒だった。
「いままでそんなの付けてたの?」
「これは他人には認識できないみたい」
レディアも祈り始めると耳に緑のアクセサリーが付いていた。
「にあってるよ」
「ありがとう」
「これで準備は終わった?」
「レディアもしかして行こうとしてるの!」
「私たちは3人で生きていこうとあの時の約束を忘れたの?」
「いや、忘れるわけないだろ」
僕はそのまま、次のページを捲る。
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守護者
その理想を守るならそのものの守る者にならなくてはならないから当たり前のことだ。その守護者は1つにつき一人だけだ。ただ例外もあるかもしれないがそんなことは気まぐれでしかないとゆうかここまで読めている時点で最後のあれが何かもう察してるんだろ。後はもう己の意志だけだな。
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「あの最後のってもしかして」
「多分だけど自分の理想に閉じ込められることだろう。ただ例外があるみたいだけどそれはほぼそんなことは不可能だろう」
「分かった私は、それでも行くよ。行ってくれるよねタイガも一緒に」
「もちろん行くさ、たぶん明日が試練の日だ」
「なんのこと?」
「ユピアが居なくなって明日で一年。それがヒントではないかと思ってだから明日旅立つ。だから、お別れは済ませとけよ」
「そんないきなり言われたって私はそんな心の準備出来てないよ」
「龍の国に今から行っても間に合わない。本で読んだことがあるけど神都アトランティアの先にあるみたいだ」
「そんな場所なんてここから行っても何十年かけて行く場所じゃ」
「そうだから、明日が最後のチャンスだから別れは済ませろよ」
僕たちは分かれて眠った。そしてその夜は僕は眠れなかった。
僕は朝一番に神父の部屋に行った。
「ん?どうした我が儘を直に言いに来ても何もできんぞ」
その神父はもう年を老いていても元気だった。
「別れを言いに来た」
「そんな時期かお前も行くのか?」
「お前もって僕のほかに誰かいたの?」
「大体1年前くらいにユピアも言ってからいなくなったな。だからお前もユピアの後を追うために行くんだろ、頑張ってこい。シスターは外にいるぞ」
そして僕は出ていく前に。
「お世話になった。おとうさん」
そして一人になった神父は。
「それにしてもお父さんかまあいいか、それにしてもユピアの言うと通りなったな、やっぱりこの本から武器を取り出すことができたのか。あの二人が通ったら後輩として歓迎しようかシスターと」
神父の手にはユピアが持っていた本とまったく一緒の本を持っていた。
僕は外に出て、シスターを見つけた。そして近くにレディアもいた。近づいて行くと話し声が聞こえてくる。
「あらら、行っちゃうの?」
「私は行きます。もう離れ離れはイヤなので」
「私はそれに応援はしてあげるよ」
僕はシスターに近づき話しかけた。それにレディアも気づき少し顔を赤くしていた。それにシスターはにこっりとしていた。シスターの髪は艶がきらめく金髪であり目は青く美しかった。
「シスターお世話になりました」
「分かってる行くんでしょ。レディアが言ったんだからあなた達二人で行くんでしょ。本来なら3人で行きたかったけど向こうで会ってきてね」
「分かりました。頑張ってきます。レディア、弟と妹達に別れの挨拶しに行くぞ」
「うん」
そうして、タイガ達は教会の中に入って行った。
シスターは二人が中に入るのを確認して。
「楽しみだな~。私からの後輩ってあの子だけだから増えてくれると嬉しいな」
シスターは嬉しそうに後かたずけをしていた。
そして僕たちは弟と妹達に別れを告げた。
「僕たち今日ここを去ることに決めた。頑張って生きて行けよ」
「だから、一生懸命生きて。そして、神父やシスターを困らせちゃだめだよ。元気でいてね」
「お姉ちゃん達行かないでよ私たちと一緒にまだ暮らせるから暮らそうよ」
「ごめんね。私たちの友達を追いかけるために行くから」
「「じゃあね」」
孤児たちは泣いていたが止める子たちはいなかった。
タイガ達はその扉から出て行った。
開けた扉の前にはシスターが居た。そしてシスターが何かを着せた。
「これ餞別ですよ」
それはレディアには緑色のローブ、タイガには黒色のローブだった。
「これ目立たない?」
「それは大丈夫色々仕込んではあるから」
そうして僕たちはその場所に向けて歩いた。そして誰も見ていないことを確認して、レディアは本の龍の国の方向を指す魔法陣を起動させるとあの時と向きは変わっていた。そしてその方向に向けて行く。
そしてたどり着いたのはその夜だった。
「それにしてもこの本便利だよね」
本の中から食料を出し。そして食べて。海の中に一歩、歩き出すと扉が現れた。その中に入ると何もない空間だったが。目の前には男と大きな怪物がいた。
「ようこそ理想の実現のために。今回は2人か前回は一人で突破したやつがいた。今からの試練は俺の隣にいるネメアに対して殺し得る攻撃を出来たら合格だ」
そうしてネメアと呼ばれる怪物が出てきた。そしていきなり爪で攻撃してきて爪攻撃をタイガは鎌で受け流しそのまま攻撃しようとしたが回避された。
「レディア鏡を出せ。あの鏡の大きさは多分自由だ数は知らんけど。検証しながら戦え」
「分かった」
そしてレディアは鏡をだし。自分と同じくらいの大きさに変えた。そしてレディアを狙ったネメアと呼ばれる怪物は鏡を攻撃をすると自分に跳ね返ってきた。ネメアは口から火を吐こうとした瞬間に僕はネメアの首に攻撃をしようとしたが回避され、僕に攻撃をしてきたが、鎌でその攻撃を受け流そうとしたが目の前には鏡がありその鏡がありいつ間にか叫んでいた。
「レディア!」
「大丈夫」
ネメアの怪物は自分の攻撃を食らいながらも立っておりレディアに向かって爪で攻撃をしようとした時に鏡が目の前にあり攻撃を止めたが、僕はその隙に首に攻撃をしようとした瞬間に剣によって防がれていた。先をみると扉から剣が出てきて止められていた。
「二人とも合格だ。じゃあ祝おうか」
扉がいきなり現れその先からユピアが現れた。
「「ユピア!!」」
「待っていたよ。タイガ!レディア!」
ユピア、レディア、タイガは抱き合った。それを見ていた男は呆れていた。
「土地の守護者あの本渡しただろ」
「何を言っている?ネメシア・オープン俺は渡してなんかないぞ、今だってほら持ってる」
「な!?じゃあ導かれてきたのかあと、扉の守護者と呼べ」
ユピアの見せた本のタイトルには『土地の守護者』と書かれていた。
レディアはこの本の事とその本を取り出した。その本は新品のように変わっておりタイトルが『鏡の守護者』と書かれていた。
「ようこそ、鏡の守護者世界の生贄へ」
「ちょっと待て生贄ってなんだ?」
「あなたも早く本を取り出してください武器をそこから出したんでしょその本はどこに?」
「そんなのユピアの持っている本からに決まっているだろ」
「な!そんなはずはありませんその武器は守護者のための武器、一冊につき1つしか出ないはず」
「例外が現れたら僕に言うようにって言ったはずだけど」
「すいません。リコリス様」
「様はいつも要らないって言ってるけどまあ、君だね本を持たずに来た守護者になる者は」
いきなり少年が現れた身長は大体僕たちと同じくらいだった。
「そうだけど?」
「僕の自己紹介がまだだったね。友の守護者リコリスよろしく」
「僕の名・・・」
「まだ名乗らなくていいよ正式の名をくれるから……来たこれを手に取って」
空からいきなり本が落ちてきてその本を手に取った。その本のタイトルには『契約の守護者』と書かれていた。
「よろしくね。契約の守護者クロバ・タイガ」
「ああ、よろしく」
戸惑いながらも挨拶をした。
「俺も新しくなった名を言ってなかったな。土地の守護者ロズリー・ユピアそのままでいいよ。ユピアで」
「私もした方がいいのかな?鏡の守護者リナリナ・レディア」
「自己紹介も終わったし説明だけしとくよ。守護者と言うの世界を守るための組織だと思っておけばいいとゆうかそれが世界の生贄に近いね。あと不老不死だから。別に自分の国を持つのもいいし、何処かの土地に住むのもいいかもね。流石に悪行はしないでね。僕直々に行かないといけなくなるから。じゃあね」
そうして少年は消えた。
扉の守護者と呼ばれた男もネメアの獅子と一緒に扉をくぐり消えた。
「これから、どうするの?」
「俺の家に来いよ。そこで今は暮らしている」
「いいね。行こうか今度こそ私達3人で一緒に」
「そうだな」
「ああ」
僕たち3人はユピアの住んでいる場所に行きそこで暮らしています。
さて、少年たちはその後も仲良く過ごしていくだろう、その後の侵攻さえなければ。それはまた別のお話。
守護者とは世界のための守る神の配下と言ってもいいが、そんなものではなくたんなる一人の理想から出来たもの。
誤字脱字があるかもしれませんでしたが、読んでいただきありがとうございます。