花束と君の笑顔
気持ちのいい朝―
優愛は今日も寝坊。
「優愛‼︎早く起きなさい‼︎」
今日も遅刻で学校へ出発。
走っていてしばらくすると、
「あっ」「あっ」
男の子とぶつかってしまったのだ。
男の子が、
「大丈夫?」
私は、
「あっ、はっ、だ、大丈夫です…」
男の子は
「よかったー。」
と言ってくれた。
かっこよかったー。
こんな人に出会えたのは初めてだった。
人目見ただけで、顔も性格も好きになってしまった。
これが『一目惚れ』ってやつなのか…
私は思わず、
「あのぉ…」
「あっ、やっぱなんでもありません…」
男の子は、
「ん?そっか、じゃ、俺急ぐから!」
朝から思わぬ出来事だった。
学校に着いた。
学校に着いてからもずっとさっきの男の子のことを考えていた。休み時間だって。
思わず、「また会いたいな…」
なんて呟いてしまった。
ずっと考えていたら帰る時間になっていた。
家に帰っても考えて、何もかもがあっという間に過ぎていった。
今私は、『恋』をしていた。
翌日もその翌日もずっとあの男の子に会うことはなかった。連絡先、交換しておけばよかったなんて今さら後悔している。
ある日、学校の友達と駅の近くに遊びに行った。
「駅なんて久しぶりだよねー」
話しながらしばらく歩いていると、
「………」
あれは……もしや……
この間の男の子のような気がした。
友達にちょっと待ってて、と言い、そこまで走っていった。
私は、
「……あのぉ……」
男の子はちゃんと覚えていてくれたみたいだ。
「あっ、この間の!この間はごめんねー」
私は、
「いえいえ…大丈夫です…」
男の子が聞いた。
「名前、なんて言うの?」
私は、
「優愛…です…」
と答えたら、男の子は、
「どう言う漢字?」
私は自分の持っていた紙に『優愛』と書いた。
男の子は、
「可愛いし、いい名前だね!」
と言ってくれた。すごく嬉しかった…
男の子は、
「俺は、桜華」
と名前を教えてくれた。
「さっきの紙、貸して」
と言って、『桜華』と書いた。
「綺麗な名前ですね」
と私は言った。
また会えただけで嬉しかった、すごく。
友達を待たせていたから、急がなきゃ、と思ったけれど、この間みたいにまた後悔するのは嫌だった。
思い切って私は、
「……えっと……そのぉ……連絡先交換しませんか?」
言えた……
少し笑いながら桜華くんは、
「いいよ!」
と言ってくれた…
そうして連絡先交換して、
桜華くんに急いでることを話してその場を去った。
友達に、お待たせーと言って、また遊びに参加した。
心の中では『また会えるなんて夢みたいだなぁ…』なんて考えていた。
『再会』したのだ。
連絡先交換した夜、私は桜華くんにメッセージを送ろうとしていた。
ドキドキする…………………
そんな気持ちで胸がいっぱいだった。
『偶然だけど、今日は会えて嬉しかったです。連絡先交換までしてくれてありがとうございました。』
と入力して送信ボタンを押した。
少しすると返信があった。
『ううん。こっちこそこの間の子、どうしたかなって気になってたんだ、嬉しかったよ!』
『気になってた』なんてこと言われたら余計好きになってしまう……
返信は、
『ありがとうございます!今日は少し遅いので寝ますね。おやすみなさい。』
『おやすみなさい!あ、それに敬語使わなくていいんだよ?』
と返信がすぐに来た。
『ありがとうございます!では。』
と返して、今日は寝た。
まさかの出来事だった。久しぶりに駅で遊んだだけでも楽しかったのに、まさか桜華くんに会えるなんて…
ところで桜華。家で呟いたのだ。
「メッセージには流石に入れれないけど、優愛ちゃんの事、好きになったかもしれないなー」
今2人はお互いがお互いに『恋』している事に気がついていない。
ぶつかっただけの関係。ただそれだけなのに、まさか『恋』に発展するとは思いもしていないからだ。
翌日も色々なやり取りをした。
2日後………
桜華くんからあるメッセージが届いた。
『この間あった駅まで来てくれない?話があるんだ。』
との事だ。
私は
『りょーかい』と書いたスタンプを送信して駅まで向かった。
お互いに顔が温かくなっているようだった。
桜華くんは、
「お、来てくれてありがとう」
私は、
「ううん、話って何?」
桜華くんは、
「…………あのね、」
私は、桜華くんが途中で止めてしまったので戸惑って
「どうした?」
桜華くんは、
「優愛ちゃんの事が好き」
私は、困惑で思わず
「え?え?」
なんて言ってしまった。
桜華くんは、
「迷惑?」
私は、
「ううん、えっと、私も………」
桜華くんは、
「ほんと?」
私は、
「ほんと!」
桜華くんは、
「じゃあ、俺と付き合ってくれない?」
私は驚いたけれど
「はい!」
と答えた。驚きの展開だ。ぶつかっただけでこんなに恋愛まで発展できるなんて、思いもしなかったし、一目惚れだけど、お互いがお互いを好きになっていたなんて。
付き合い始めて1ヶ月。
今日はクリスマス・イヴだ。
今日も会う約束をしていた。いつも会う場所は再会した駅。今日も駅で会う。
桜華くんを見つけて、走っていった。
「桜華くーん!」
桜華くんは、
「あ、優愛ちゃん」
手を繋いだ。あったかい。最高の時間だ。
お互いプレゼントを用意して交換すると言う約束だった。
暖かいミルクティーを買って2人で飲んだ。
ついにプレゼント交換だ。
私は、桜華くんに、カバンを渡した。
「え、めっちゃかっこいい!ありがと!」
桜華くんは、綺麗なお花がたくさんある花束をニコニコしながら渡してくれた。
「はい!花束!こんなでごめんね…」
私は、
「え!めっちゃ綺麗!ありがとう!!」
その後いきなり、
『バサッ』
私は驚いた。今、私は抱かれているのだ。桜華くんの温かみに包まれていた。
2人で色々楽しんで、その日は解散。その後もメッセージでやりとりして、楽しいクリスマスを過ごした。
寝る前のメッセージの内容は、
「今日は本当にありがとう!楽しかった!今までで1番楽しいクリスマスだった!」
「こちらこそ!これからもよろしくね!大好きだよ!」
温かい言葉を交わし、1日を終えた。
これからも2人の『恋』は続いて行く。




