癒しの布団を求めて…
「ふわぁぁあー」
おはようございます。
誰もいないけどね。
3日目です。
疲れました。そろそろ穀物が食べたい…
そう思いながら、りんごもどきを口の中へ。
「今日やることはきまってる!」
そう決まっている。
流石に毛皮だけじゃ身体中がいたい。
けれど体が軽くなっている。
「またレベル上がったのか、寝てる間に…」
[そのとおり、マスター。楽できてよかったね」
どんどん人間から離れていく。
まぁとりあえず、
「今日からは食材は出会ったらで、鳥系の魔物さがしだ」
[羽毛が欲しいのね?]
そうその通り。
いい加減布団で眠りたい。
ついでに、椅子とか机も作るか?
拠点は一階建なのでそんな大きなもの入らない。
りんごもどきを食べ終えたところで外に出て…
「探知」
やはり周囲には生物の気配はない。
今度は山方面のさらに奥の方へ進むことにした。
「転移」
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到着。
うん、距離わかるだけで転移って想像以上に楽。
獣道みたいなところ進まなくていいしね。
まぁ疲れはしないんだけど…。
そんなこんなで軽い気持ちで捜索開始…。
「いない!」
そう、出会う魔物は蜥蜴みたいのやクマみたいの、蛇やら、カメやら、狼やらは出るのに鳥が一向に出ない。
そういえばゴブリンも見ないな。
[マスター、ゴブリンなんかがこんな森で生きれると思うの?マスターが普通に倒してる魔物たちって街で出たら大災害とか言われる奴ばかりだからね]
改めてこの森の異常さと自分のチート加減を指摘された。
なりたくてこんな頂上生物になってるわけじゃないのに…。
そのまま捜索したが、鳥は見つけられず、夕暮れに…。
「転移」
そのまま帰宅した。
今日の戦果
鳥 0
ドラゴン2
蛇 3
猪 7
蜥蜴 5
熊 1
狼 30
「うん。文句なしの成果なんだよな。普通なら。まぁ明日から頑張るかー!」
そう言って、ドラゴンを食べ、体が臭くなってきたので、魔法を駆使して、五右衛門風呂をつくり、魔法でお湯を作って浸かる。
入る前に汚れだけを除去する魔法も忘れずに。
一通り終わり、就寝。
「おやすみ」
[おやすみマスター]
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なんてことを考えていた日から一週間経過しました。
順調にレベルは上がり、魔物の群れに囲まれたこともあったけど、ほんの数秒で素材にできるようになりました。
ついでに木で机やら椅子やらも作ってみた。
めっちゃ触り心地がいいんだよね…。
けど椅子にはクッションがない。
「ハハ、ハハハハ………。
鳥!どこだぁぁぁぁああああ!!!」
そう、未だ発見できずにいた。
毎日毎日獣ばかり、寝るごとに爆あがりするステータス、けれど、未だに毛皮。
食事は肉と塩のついでにとった魚を焼いたやつとりんごもどきと最近見つけた桃もどき。
「もう限界だぁぁぁぁあああ!!!」
肉体的疲労がなくても、精神的にはくる。
そろそろ癒しが、もふもふが欲しい。
もう狼しつけてやろうかと何度思ったことか…。
けど可愛くないからやめた。
[そんな気配だけ探知しなくても、指定して探知とかできるんじゃないの?]
「……………。ああ、そのてがあったかー」
ストレスで司考すら機能していなかったみたいだ。
「ありがとう、藍。けど、もう少し早くいって欲しかった…。」
[マスター頑張ってたから、邪魔したくなくて」
「ありがとう、そんなことまで考えてくれて、でも意見は欲しい。相談相手いないし」
[わかったわ]
はぁ、これで進めるか?じゃあ…
「探知 鳥型の魔物ないし、生物」
おお!複数反応がある。
けどやっぱり種類まではわからないみたい。
一度見つけたやつはわかるのに…。
「じゃあいくか…転移」
目の前には待ちに待った鳥…。
ん?鳥かあれ?四本足に見えるんだけど?
「鑑定」
グレードグリフォン
レベル401
筋力1536
体力2364
知力104
耐性403
敏捷2309
魔力3001
うん。
そういえばここだいぶ奥の方だったな。
ステータスは僕のほうが高いけど、これ、人のいるとこ行かないのかな?
街に出たら対抗できるやついないでしょ。
純粋に化け物だ。
[ここは魔素が豊富で生活しやすいみたい。人間が住んでるほうが薄いから、まず外には出ないわね。マスターがとってる薬草やら果物やらも人間には滅多に手に入らないものだからね。あとマスターの方がよっぽど化け物よ]
結構重要な情報だけど今更か。
それよりこのグリフォン鳥か?
けどまぁ、羽あるし、布団になるだろ。
肉もうまいのかな?
馬と鳥の中間みたいな感じなのかな?
とりあえず…
「気配操作 無、影纏」
「転移」
そう言って背後まで回り込む。
うん、この隠密はやっぱりすごい…全く気づかれてないや。
ていうか、気配ない状態ですぐ後ろに一瞬で移動してくるわけだから気付く方がすごい。
と言うことで、
一閃
声に出したらバレるかもしれないから心の中でね。
頭と胴が分かれて、絶命した。
僕はどこに向かっているのか?ハハ…。
とりあえず羽毛?が確保できた。
けど、念のため予備も欲しいので、探知に引っかかった鳥?の反応のする方へ翔びまわった。
そこで気付く。
しっかりした木と、綿と、形状操作があればマットレスも作れるのでは。
毛布は作れる。
布は、狼の毛皮を薄くして、毛並みがついた薄い布みたいにしておいた。
羽毛では程よい反発がないので敷布団ないし、それに通ずるものは納得のいくクオリティーでは作れない。
マットレスは欲しい。
が、日が暮れてきたので今日は断念した。
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あれから再び一週間が経ちました。
いやー毛布はいいですね。
けど背中はまだ痛い。
なぜかって…
「綿がみつからねぇぇぇええええ!!!」
まじどこ!ねぇ!どこにあんの!
一番奥のあの霊峰みたいなとこは怖いから行ってないけど、他のとこほとんど回ったぞ!
探知の範囲はまだ慣れてないから半径十キロくらいしかできない。
それでも頑張ってあちこち行ったのにーーーー。
もう土台と、バネみたいなやつは作れている。
それも高級な木材、エルダートレントで。
ちなみに本拠地のために、ついでにいっぱい刈っていた。
あと綿だけ…。
今日が最後の場所。
あとは霊峰のみ。
あそこはまだレベルが足らないと思うから行かない。
このままレベルが上がっても安心して探索できるようになるまで、あと2ヶ月くらいはかかると思う。
たぶん…。
ちなみに穀物類は未だに見つかっていないが、さとうきびとじゃがいもみたいなやつは発見。
急遽畑を作り、植えている。
楽しみだ。
もう花が咲いてるけど…。
どうやら植物もおかしいらしい。穀物類は諦めた。
そして、鉱石類の反応ら霊峰のみ。あの山いかなきゃ武器が作れないらしい。
はぁ。
それはともかく、今日は最後の望みをかけて綿を探しにいく。
「転移」
ほんと見つかってくれーーーー!!!
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ついた。恐る恐る目を開けてみると…。
「綿だぁぁぁぁあああ!!やっとだ。やっと見つけた!これで快適に過ごせる!」
そう!綿畑が一面に広がっていた!
これだけあれば普段着も作れる。
いくら汚れない服でも着替えたい…。
「収穫だな」
少し残して全部刈る。
種も出てきた。
「育ててみるか。そういえば、この綿、めっちゃキラキラしてるな」
鑑定してみる。
クリスタルコットン
この世界で最上級の綿。加工は難しいが、滑らかな肌触りでキラキラと輝いている。複数付与も可能で、元々の耐久性も抜群。
想像以上にすごいな。
これ、マットレス完成したら市場価格いくらだよ。
[その辺の国の国家予算より高いわ]
ヤバイ、高級どころじゃない。ここ素材よくない?
[まず、生き残れる人がいないの!そこで素材探しとかイカれてるわよ!]
失礼な!ここに落としたのはゼウスだぞ。
僕は少しでも快適に過ごせるよう努力してらに過ぎないよ?
[そんな理由で化け物化して神様に文句なんて…]
いや、原因使ったのあの爺だし。
とりあえず帰るか。
「転移」
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「ついた!」
早速始めよう。
ストレージから綿を出して…。
「錬金 分解、綿と不純物」
あれから何度か錬金で塩の精製してたら、すごい精度でできるようになったんだよな。
レベルマックスだったはずなのに慣れるまで時間がかかった。
錬金術は、能力値だけでなく知識や理解も必要みたいだ。
閑話休題。
くすみひとつない綿の塊が完成。
加工がまずい?そんなことは関係ない。
僕の形状操作はなんでも自由自在だ。
まぁ武器作るときはちゃんと一から作るけどね。
あれ以外は。
とりあえず、
「形状操作、クッション」
イメージした通りに整形されていく。
程よい密度で敷き詰めら感じ。
うん大きなクッションの完成だ。
バネのクッション性だけ伝わるようにかなり厚めに作った。
あとはこのバネの周囲に綿をつめて、その上にクッションをおき、狼?みたいなのの毛皮を薄くして作った布で覆って…。
「完成!長かったー!」
できたマットレスを土台に乗せダーイブ!!
「おお!!反発がちょうどいい!!」
あとは同じように枕を作って、毛布をのせて、
「これで精神的疲労も幾分かはマシになった!」
そろそろじゃがいももできそうだし、レベル上げに専念しよう。
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というわけで、翌日からの生活習慣を紹介!
朝焼けとともに起床。
じゃがいもを細かく切ってドラゴン油であげた贅沢フライドポテトと目玉焼きをたべる。
卵は最近見つけた鳥を痛めつ…ゴホン、ゴホン、しつけてむりや…ゴホン、家の周りで自然に生んでくれるようにしている。
日によってメニューは変わるが、主食は未だにじゃがいもしかない。
砂糖はあるけど小麦や牛乳がないからデザートもない。
鳥型と豚型の魔物はいて牛型の魔物はいない。
牛乳飲みたいなぁ。
閑話休題。
食べ終わったら魔力操作の練習。
正直もう完璧だと思うけど、なんかまだ早くできそうだから、体に負担にならないように少しずつ慣らしている。
それと神力の生成と操作の練習もやる。
それが終わったらレベルを上げにに食材探し、昼飯は基本食べない。
午後は薬草探し、あっても困らないし、探知能力や知識を蓄えられるからやっている。
一度見たら種類別で探知できるしね。
ちなみに金属の種類は前世の知識があってもわからなかった。
閑話休題。
蓄えられる?知識はゼウスの見れるからいいじゃんって?
あの野郎さぁ、そろそろ慣れてきたからそれ、いらんじゃろって消しやがったんだよ!
しかも司考ごと消そうとしやがって!
まぁ消えたのはゼウスの知識だけだけど。
あの野郎悔しかってたなぁー。
なんで消せない!
って。
そんなことがあってすぐにスキルが発現。
英知だって…。
まぁ自分で知識を貯めなきゃいけないけどさ、これが結構すごいやつなんだよ。
実にご都合主義。
効果はおいおい。
閑話休題。
で、夕方海に行って魚?みたいな魔物を狩る。
適当な範囲結界で囲って、その中を干上がられるだけの簡単なお仕事、最近結界で防ぐものと通すものを明確に区別できるようになったから、その修行にもなっている。
本当制限ゆるいよ、結界魔法…。
夕暮れが近づくと3メートルぐらいずつ転移を瞬間的に続けて帰宅。
前々から戦闘でも転移を使用していたけど、より正確に使えるように練習。
転移って司考とセットじゃなきゃ絶対使えないから、頭鍛えるのにも一役買っている。
プログラムで過程は簡易化されてるけどね。
まぁ大体こんな感じのを続けて、最奥に進めるように修行を続けている。
苦労して作ったベットは本当に気持ちいいです。
[こんだけ修行の話続けて最後にベットの感想って…」
まぁ、最近で一番苦労したことだし…。
あと7話くらいでチュートリアル終わると思います