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呆気ない死と雑な転生

まだまだ文章が拙いですが頑張ります。

ここは、もといた世界とは違う世界らしい。


実感はできない。というより、まだ現実味がない。


あたりは木々に覆われて、どこからか咆哮が聞こえる。


そんな中自分は、仕事帰りのヨレヨレスーツで丸腰。


「さて、これからどう生きて行こうか」


ここは異世界ランドレアにある最大の大陸アネシアの端に広がる誰も立ち入らない深淵の魔鏡境…。


高濃度の魔素に包まれた災害レベルの魔物が跋扈している土地。


僕はここから新しい人生を生きていくのか。


その前にここにくることになった経緯を話そうか。


「はぁ.....」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今日は日曜日。


普通の会社員であれば休日である。


しかし僕が勤めているのはブラック企業。かれこれ3日は家に帰れていない。


「ノルマ達成!はぁああつかれた。やっと寝れる。」


時刻はすでに23時。


明日も仕事だ。


「かえるかぁ。」


寝不足の上栄養不足。


千鳥足で帰宅する。


途中路上で電柱に頭をぶつけ倒れたが気にしない気にしない。


ふらふらと彷徨いながら家に向かうと、途中今まで見たことない何かいいか感じの雰囲気のある居酒屋を発見。


まだやっているようだし、気分転換に入ってみることにした。


「いらっしゃいませ」


店に入ると黒髪ロングのスレンダーなおねいさんが迎えてくれた。


店のカウンターに顎髭を蓄えた白髪の老人が一人いるだけで落ち着いた店内だった。


[こんな時間に老人一人で飲んでいて大丈夫なのか?]


と疑問を感じつつ老人を見ていると、僕を不思議そうな顔で見ていた。


そして、老人と目があったかと思ったら、


「そこの青年。一緒に飲まんか?独りだと寂しくてのぅ」


と声をかけられた。


自分も独りだし、人生経験が自分より豊富な老人である。


自分の今の状況のことでも聞いてもらおうと思い、一緒に飲むことにした。


「おねえさん、冷酒ひとつお願い」


自分が注文をすると同時にわかっていたかのように冷酒が運ばれてくる。


できるおねえさんだ。


「ところで青年、わしはどうしてお主がここに来れたのか不思議でならんのだが教えてくれんかのぅ。ここはわしがヘラから逃げて隠れるための居酒屋で強力な結界が張ってあって普通の人間の魂では無理やり入ろうとすると消滅してしまうはずなんじゃが」


僕は老人に言われた意味がわからなかった。


結界?消滅?...........


なんで魂なんて言葉出てくんだ?


ここ居酒屋だよね?ちょっと物騒すぎない?


「青年。お主、死んどるよ。ついさっき」


居酒屋で出てくる話題じゃなくない?


僕が死んだ?


はぁああ!いつ?


「ほっほっほっ。気づいておらんかったのか。どうりで入ってきたとき落ち着いていたわけじゃ。その様子じゃ何も分かっておらんようじゃのう」


その前になんで僕の考えていることが読まれているんだ?


「のうは神様じゃ。言っておったでわないか。ヘラから逃げてきたと。」


ヘラ...へラ?.......ヘラ!ヘラってあの?


じゃあじいさんあんたもしかして.....


「そうじゃやっと分かったか。のうはゼウスよろしくのぅ」


はっ、ははっ、はははははっもうわけわからん。


どゆこと。


ゼウス?


なんで全知全能の神さんがこんなとこで飲んでんの?


まじでわからん。


「そりゃ地上の方が見つかりにくいからのぅ。ちなみにそこのおねいさんも神様じゃよ。まだ生まれたばかりの名もなき神じゃがのぅ。」


もう流れに身を任せよう。


人間には理解できない領域なのだ。


ていうより、かんがえるのにつかれた。


その前にこれだけは確認しなければ、


「じゃあ僕が死んだのも本当なんでしょうか」


「本当じゃよ」


「........えっと、死因に心当たりがないのですが」


「さっき地面に頭ぶつけとったじゃろ。」


え!僕あれで死んだの!呆気なくない?


今までめっちゃ苦労して生きてきたのに!


部長め!僕を酷使するからこんなになったんだ!


恨んでやるぅぅうう


「それは置いといて、やっとお主がここで魂を保っておるのか分かったわい。お主がなかなか面白いのぅ。こんな魂いま輪廻に戻すのは惜しい!というか帰れんじゃろうなぁ。どうじゃ転生してみんか?」


え!置いとかないで、だいぶ大事だよ。


死に様がそれとか死んでも死に切れない。


てか、ここにいるのがなんで不思議なんだ?


「そらゃここはのうの神気で満ちておるからのぅ。並の神でも入って来れんし、人間の魂なら消滅じゃ」


おう.....とんでもないとこにいたんだなぁ。はは。


「ということでかわいそうじゃし、面白そうじゃからから転生してやり直せ」


「いやそういうことじゃなくてですねーこうなんというか...」


「鬱陶しいのぅ。問答無用じゃ。とりあえず天界につれていからのぅ」


待ってぇええぇええ!!!せめて最後に日本酒だけはぁぁぁあああ!!


----------------------------------------------------------------------------


「さて、到着じゃ。それよりもどんだけ酒好きなんじゃ?」


そう言われて着いたのは何もない白い空間。


ほんとなにもない、こんなとこいて飽きないのが不思議。


「ブラック企業なんて、酒飲んで辛さ忘れてなきゃやってらんないですよ」


それもそのはず僕は周りの人間と違い10倍近いノルマをこなしていた。


あれ?これっていじめられてた?


「いや、一人で10倍はおかしいじゃろ。お主の頭どうなっとるんじゃ?そりゃブラック企業も仕事押し付けるじゃろ。人件費削減できるしのぅ」


「結構人間社会について知ってるんですね?」


「そりゃあ全知じゃからのう。知ろうと思えばいくらでも知れるわい。」


チートだこの爺さん。


「それより、気になって見てみたがのう.....なんでただの人間がこんな化け物じみた速度で仕事こなしとるんじゃ?主も十分チートじゃろうて」


「いや、そんなチートいらないですよ。おかげでいいように契約で縛られ、酷使し続けられましたし。」


「まぁこれもあれが関係しとるんじゃろうなぁ」


さっきから気になる発言が多いがそれより僕はこれからどうなるのやら?


「まぁとりあえずそれはお主が転生するか決めてからじゃ」


はぁ...転生って...ありがちだけどなぁ...


「乗り気じゃないのぅ。どうしてじゃ?」


「今まで酷使されてきたんで疲れちゃったんですよねぇー転生するより何もかも忘れて新しい人生を生きた方が自分のためになる気がするんですよ」


はぁ...あんな仕事してたらこうなるよなぁ。


どうして僕は契約書ちゃんと読まなかったのか。


てか、学生時代さぼらず自分の能力活かして勉強してればいいとこ行けたんだろうなぁ。はぁ...


「ずいぶん疲れたのじゃろう。じゃがのぅ、残念なお知らせじゃ。多分普通に輪廻に戻ってもお主、記憶消えんぞ」


だからなんでだよ!いい加減教えてくれても良くないか?


「じゃあ、決めるんじゃ。ここでわしに任せて転生するか、

消滅するか」


「は!消滅!それは聞いてねぇ!」


「お主はなかなか危険な存在だからのぅ」


じゃあ問答無用で消滅させればいいのに。


「いやのぅ。お主の過去を覗いて、お主の人となりを見たんじゃがここで消すには惜しいと思ってのう。最初店に入ってきたときは消そうとと思ったんじゃが、「おい!」まぁ聞け。お主なかなか疲れてらみたいじゃからせめて事情ぐらい聞こうと思って覗かせてもらったら、なかなか面白いやつじゃと思ってそれで今に至るわけじゃ」


あの一瞬で判断したのか...


「神じゃから」


「はいはい、わかりましたよ。どうせ消されるならもうちょっと生きてみるかなぁ」


「そうか、そうか、やっと決断してくれたか。じゃあサービスせんとのう。異世界転生といえばこれ。チート能力じゃ。

一つはもう決まってあるが、あと二つだけお主が思う能力を授けよう。」


大奮発だなぁ!

一つ決まってる能力が気になるけど、転生すると決まれば遠慮はしない。


創造能力とかもらっても極めたら神様させられそうだしどうしようか。


やっぱりもう苦労したくないし、あれは決定だなぁ、あとはどうせなら極めたら面白いことになりそうなのにしてみるか。


「爺さん。ああ、そういえば普通に話してるけど爺さんはあのゼウス様だった。なんかすいません。いろいろパニクって声荒げたり、だいぶ失礼でした」


「今更じゃのぅ。気にしとらんよ」


「ありがとうございます。昔からついぷっつんすると別人みたいになってしまって。」


はぁ...このへんも制御できるようにならないとなぁ...


今考えてる能力で暴走でもすればまじで洒落にならないし。


「で、能力なんですが.....」


「さっき頭で考えてた二つでいいんじゃろ。確かに一つはなんともお主らしい。もう一つは...これはわしが授けようと思っていた能力と相性が良さそうじゃ。これは他の神が転生させたやつにあたえた能力と見比べるとなんともよくわからん能力構成じゃが、こりゃ成長したら下手な神より強くなるかものぅ。楽しみじゃ」


ええっとそこまでする気ないからね?


「なぁに器を創るのはわしじゃ全力で創るとするか」


「え?」


「じゃあ始めようかのう」


え、全力で作っちゃうの?


ゼウスの全力?


それだけでどんなことになるのか想像できないんだけど。


あ!始めやがった!話しきけよ!


「ちょっとまってぇえええええ!!!!」


--------------------------------------------------------------------------


「さて完成じゃ。どうじゃ新しい体は」


もう何がなんだかわかんなくなってきた。


いいように勧められてる気がする。


もう割り切るか。


てかこの体なんか馴染む。


軽い気がするし、しかも今まで以上に動かしやすい。


若返ってるし。


まぁ見た目はほぼ元の体みたいで、黒髪黒目、仕事ばかりでひょろっとした体。


身長は170センチくらいか?


顔は......まぁかもなく不可もなく今まで通りの自分だ。


「そりゃ今までの体はお主の魂に対して全く釣り合っとらんからのぅ久しぶりに全力を出したわい。ちょっとやりすぎた気がするがのぅ。これは階位が上がって体が再構築され始めたら、どうなることやら。のうでも読めないないのは流石に初めてじゃ。面白いのうお主は。」 


なんか怖い発言が多々あるのですが?


どうなっているんでしょう?


聞くのが怖い...。


「さて、転生する先じが「ちょっと待って!お願い!せめてこの体の説明だけでも!」まぁまぁここで説明しても後々お主の生活を見るのが面白くないしのぅ。お主の能力でゲームとかでいう鑑定みたいなこともできるようになると思うからそれで見てみるんじゃな!」


えっ!説明なし?


「まぁそうじゃ。それで転生先の世界じゃが剣と魔法の世界じゃ。楽しみじゃろ?それでこの世界なんじゃが................




こんな感じじゃ。質問は受け付けん。じゃあ転生じゃ。お主は誰も人がいない立ち入ろうともしない深淵の魔鏡に落とすのぅまあ頑張るんじゃ。装備は適当にこっちで見繕ったものをストレージに入れてある。ストレージの能力ものサービスじゃ。まぁ主の能力で覚えられるかも知らんがのぅ。ちなみに容量は無限大。うまく使うんじゃのぅ。装備はまぁお主の見た目に合うような感じにした。そうそう、他にも主がもともと持っていた能力もあったみたいじゃ。ついたら確認してみぃ。そろそろお別れじゃ。頑張るんじゃよ。じゃあいってらっしゃい」


えっ!それだけ?


もっと他に言うことは?


なんか最初と印象全然違うぞ!


自由気まますぎだろ!おい!


「まって!まって!ほんとにもう?いろいろ聞きたいんだけど?なんか光ってる!まってーーテメェ糞爺待てって言ってんだろうがぁぁぁあぁぁぁあ!!!!!!」



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