1.この世界を案内してくれない?
前回の投稿から1年と半分以上時間が経ってしまいましたが、ようやく書く気が起きたので、第1話を投稿しようと思います。と言ってもプロローグとあまり変わらない感じになってしまっているので、物語が進むのはいつ投稿するか分からない第2話をお待ちください。
ピピピ ピピピ ピピピ
午前六時三十分。少し煩い電子音が僕を眠りから覚まし、今日が始まる。何も特別なことなんてなく、きっと昨日とそれほど相違ない、平凡な今日が。
このあと僕は母親のおはようという声にういとだけ応え、母親の焼いてくれたトーストを口にする。朝食と身支度を終えた僕は、母親の行ってらっしゃいという声を背中に家を出た。昨日と同じだ。正確に言えば昨日の朝ごはんはお米だったので、全く同じかと言えばそんなことは無いのだが、米かパンかというのは人生レベルで見たら違いなんてものはないのだ。しかし、どちらが好きかと聞かれたら断然米派だ。
少し歩いて、見慣れた白く大きな建物に着いた。校門の前はやはり沢山の人がいて、注ぐ朝日を浴びながら楽しそうに談笑する様子も見慣れた光景だ。
後ろから聞き慣れた声がした。少し煩いおはようという友人の声が僕を1人の世界から連れ出す。これに対して僕も少し微笑んでおはようと応える。いや、おはようと応えてしまうのだ。それからは僕たちも見慣れた光景の1部となって校舎の中に入っていった。これも昨日と同じだ。
予鈴とともに朝のホームルームとともに日課が始まり、一限、二限、三限…と時間が過ぎていった。退屈な時間だ。何かこう、刺激のようなものがあればいいのだが。そう、刺激が欲しいのだ。結局、昨日と同じ結論にたどり着いた僕は帰りのホームルームを終え、帰路に着いた。
僕の求める刺激とはなんだろう。少なくとも、レモン系や強炭酸といった類のものでは無い。しかし、この間飲んだ濃いレモン的炭酸水は美味かったな。帰宅中、そんなことを考えながらふと空を見上げると、何かが宙を舞っていた。
シルエットから推測するに、人だ。服装からはそれが少女であることが見て取れる。たなびかせたスカートの隙間から覗く、健康的な素足と…白。
きっと神様が僕の日常に刺激を与えてくれたのだ。さらにラッキースケベもさせてくれるとは。いやはや神の力とは恐ろしい。ありがとう、神様。こんなこと滅多にありません。
と、思ったのも束の間。神の悪戯というのはそれだけで終わらなかった。少女の落下地点の座標は既に定まっていたようだ。
「うわぁぁぁ」
僕が情けない声を出しながら後ずさりした刹那、本の数秒前まで僕が空を見上げていた地点に少女が突き刺さった。
「イテテ…」
少女は未熟な体のラインを擦りながら立ち上がった。え?立てるの?どう考えても致命傷でしょあんな高いところから落ちてきたら。どうしてそんな「転んじゃった、てへぺろ」みたいな感じでいられるの?というよりも冷静に考えたら少女が空から落ちてくるって何?親方に報告したほうがいい感じ?
唖然と立ち尽くす僕に、彼女は話しかけできた。
「ねぇ君、この世界を案内してくれない?」
どうやらこの世界では無いどこかから来たというその少女との出会いは、刺激とか、神の悪戯とか、そんな安っぽい言葉では片付けられない、明日だけでなく、運命そのものを変えてしまうような出来事であることを、この時の僕は悟ることができなかった。
第1話、いかがだったでしょうか。よく考えたらキャラクターの詳細をまるで考えていなかったので、主人公のでキャラがブレブレですが、今後は安定していくはずです。
空飛ぶ少女との出会いが、どんな物語を生み出すのでしょうか。今後に期待する必要は一切ございません。