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第39話 ダンジョン 3

名前 グレートレッグΩ


種族 超剛金鐡肢マークⅣ


LV 25


HP 195276/195276


MP 0/0


「アァァァァァァァァクティヴェェェイトォォォォォォ!!!!」


バタン!


部屋からものすごい大きな音が聞こえて来た。

うるさ過ぎて、僕はとっさに扉を閉めてしまった。


ガシャンガシャン!ヒュゥゥゥゥーン、


「スリープ」


部屋の中から小さく何かが聞こえて来た。


「・・・え?」


部屋の中にいたあのロボットがこのダンジョンのボスだろう。

発動させていた[ディテクション]で見えた種族、あのロボットは超剛金鐡肢マークⅣだった。


超剛金鐡系の魔物はMPを持たないが、HPと攻撃力、防御力に優れていて、色々特殊な種族スキルを覚えている。


例えば、腕を飛ばしたり、口や手から炎を出したり、ビリビリしたりといった、一見魔法スキルのように見えるが、MP消費量は0の種族スキルなどのことだ。


他にも、あのロボットは変形する種族スキルを持っている。

[リメイク]のように変わるのではなく、体が組み変わって形が変わるらしい。


超剛金鐡系の魔物は、変形によって様々な形態になり、その形態ごとに特殊な能力を持つ。


まず待機形態、敵が周りにいない場合はこの形態だ。

この形態の時にはダメージが入らない。


そして戦闘形態、戦闘時の形態だ。

この戦闘形態はHPが半分以下になるともう1種類の戦闘形態に変形する。

変形時もダメージが入らない。


そして最終形態、HPが0になった時の形態だ。

この最終形態になった後、超剛金鐡系の魔物は1度だけ攻撃をして来て、その後自爆する。


この魔物は最後の自爆のせいか、HPを0にして倒してもドロップアイテムを落とさない。


後まだ形態はあるけど、今は関係なさそうだからとりあえず置いておこう。


超剛金鐡系の魔物は防御力が高いから、まともに戦おうと思うなら魔法攻撃で攻めるのが得策だ。


僕はもう一度扉を開けてみた。


ガシャンガシャン!シャキーン!


「アァァァァァァァァクティ」


バタン!


ガシャンガシャン!ヒュゥゥゥゥーン、


「スリープ」


う、うるさ過ぎる。うるさ過ぎてついつい扉を閉めてしまった。

僕はもう一度扉を開けた。


ガシャンガシャン!シャキーン!


「アァァァ」


バタン!


ガシャンガシャン!ヒュゥゥゥゥーン、


「スリープ」


・・・くっ、なんて音量だ。また扉を閉めてしまった。

僕はもう一度扉を開けた。


ガシャンガシャン!シャキーン!


「ア」


バタン!


ガシャンガシャン!ヒュゥゥゥゥーン、


「スリープ」


・・・そんな、バカな!なんてことだ!まさかこんな罠があったなんて!


扉を開けようと思ったら必ず手を使わないといけない。

お兄ちゃんは足を使って扉を開けるなんて行儀の悪いことはしないからだ。


そうなると、僕は手で耳をふさぐことができない。

あの大音量を前にして耳をふさぐことができないなんて!


僕はどうやってこの扉の中に入ればいいんだ。

うるさ過ぎて手が勝手に扉を閉めてしまう。


どうしよう?

扉の中に入らなければ、ボスは倒せないのに。


ダンジョンの中は少し特殊な空間になっていて、同じ部屋にいなければダメージを与えることが出来ないようになっている。

つまり扉の外からボスを攻撃してもダメージが入らないということだ。


だから戦うなら扉の中に入らなければならない。

でも扉の中に入る方法が無い。


つまり僕はあのボスを倒すことができない。

ボスを倒せないということは、この初心者のダンジョンを攻略できないということだ。


・・・どうしよう、もしかして詰んだ?


・・・諦めるしか、ないのかな?

僕は、こんな初心者のダンジョンすら攻略できないのかな?

こんなことで、本当に最強になれるのかな?


「・・・ど、どうしたの?大丈夫?」


「ピィ!ピィ!(ガシャーン!シャキーン!)」


・・・いや、諦めちゃダメだ、お兄ちゃんなら、お兄ちゃんならきっと諦めない、こんなことで諦めるような人じゃない!きっと何か、何か攻略法があるはずだ!


考えよう。なんとかあの大音量を防ぐ方法を。


・・・むしろ、あの大音量を発しさせなければいいのかな?


・・・そうだ、何も戦う必要なんてないんだ。なら別に部屋に入らなくったって問題ないはず。


よし、攻略法が見えてきた。

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