事故
「仮想創造 第一章 地姫の祈り 地の果てで祈るもの 発動」
およそ100メートルを1,5秒で完走。
せまるトラックと3歳ぐらいの幼女の間に立ち祝詞の一節を紡ぐ。
(お願い。間に合って!)
「どんなに儚い夢で、どんなに小さい祈りであっても、貴女を守ろうとした心は真実。貴方のその偉大なる力で、貴方の大切な貴女を守りなさい。貴方の心は、力は、そのために在るのだから」
詩を結ぶ。
「仮想変化 第一章 ・・・・・・・・。」
少女は何かを必死で詩っているが、せまるトラックの音で聞こえない。
否、トラックの音だけではない。
ズッ,,,,,,ズッ,,,,,,,。
ぎと、硬いアスファルトでできた地面が盛り上がり壁ができ始める音が。
そして、少女とトラックの間に、1メートルほどの壁ができた。
トラックは、アクセルを強く踏み込んでその壁を越えようと思ったのか、さらに、勢いを増す。
少女は、どこからか、携帯電話を取り出して操作し
「もしもし、シィナ様。うん。リュイだよ。私の位置情報を捕捉して救急車とパトカー、お願い。うん帰ったら、教えるね。」
と話ししまう。
そして、トラックが、壁に、ぶつかった・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・ふんわりと。