ジョン4
俺は朝早く起きると、テントの外へ出て天気を確認する。
「晴れたか・・・じゃあ、新人を起こすか」
俺はテントに入ると、リサが起きていた。俺が起きた気配を感じて起きたのだろう。じゃああとは新人を起こすだけだな。
「おい、起きろ。雨が止んでいる。明るくなると同時にきっと敵の攻撃が来る。リーダーの所へ行くぞ」
「は、はい・・・」
新人は昨日の疲れが残っているのか、まだ眠そうだ。だが、今日は敵の攻撃が予測されるから命に係わる。すぐにリーダーのテントへ向かった。
「リーダー、全員揃いました」
「よし、今日の作戦を伝える」
リーダーはすでに作戦を聞いていたようだ。と言っても、雨の後の晴れの日はパターンが決まっているのだが。
「一番前のアースウォールから射程ギリギリで敵に向かってストーンバレットをひたすら撃つだけだな。いつも通りの作戦だが、今日は嫌な予感がする」
「嫌な予感ですか?」
「ああ。今日はいつもと違う空気を感じる」
リーダーの勘は結構当たるから、もしかしたら今日は何かいつもと違うことがあるかもしれない。こういう勘が鋭くないと、すぐに死ぬだけだからな。
「分かりました。いつも以上に気を付けます」
俺たちは自分たちに割り当てられた配置へと向かう。いつもであれば、この後敵の魔法使いが出てくるから、そいつに向かってストーンバレットを撃ち込み、近づけないことだ。こいつを放置すると巨大な隕石を降らせやがるから、絶対に近づけさせてはいけない。ただ敵のほうが射程が長いから、こっちに犠牲が多いんだ。
日が昇り、明るくなってきた。同時に、敵の作り出した沼も消え始める。昔ならここで突撃して陣地を奪うのだが、敵も馬鹿じゃない、そうならないように対策を練ってきたのだ。
「新人、牽制に魔力を使いすぎるなよ? 魔力切れにならないように管理しながら撃つんだぞ」
「分かりました。頑張ります」
リーダーの予感もあるので、俺もいつも以上に慎重に敵を見据える。いつもなら、何人か前線に近づいてきて、俺たちの射程外から隕石を降らせてアースウォールを破壊していく。俺たちが昨日作ったアースウォールのほとんどが壊れるだろうが、隕石の当たり具合によっては残る場所もある。運しだいだが、運が良ければ前線を押し進められる。
「なんだ、ありゃ?」
いつもなら数人の魔族が歩いてくるのだが、今日はいつもより人数が多い。それも、バラバラじゃなくて盾に一列に並んでやがる。あれなら、一番前の奴しか倒せないが、集中砲火を浴びせ放題じゃないか?




